豊原功補、小泉今日子、外山文治監督らで立ち上げた映画制作会社「新世界合同会社」の第1回プロデュース作で、村上虹郎と芋生悠がダブル主演を務める『ソワレ』が、今夏に公開されることが決定した。併せて、特報映像とティザービジュアルがお披露目となった。
本作は、長編デビュー作『燦燦―さんさん―』で「モントリオール世界映画祭2014」から正式招待を受けるなど、いま世界からも注目を集める外山文治監督が、和歌山を舞台に描いたオリジナル作品。主人公・翔太を演じる実力派俳優・村上虹郎と、100人以上のオーディションから大抜擢され、インディーズ映画で最注目の新星・芋生悠(いもうはるか)の二人をダブル主演に迎え、若い男女の切ない逃避行を映し出す。
“ソワレ soiree”とは、フランス語で「陽が暮れた後の時間」、「夜会」、または劇場用語で「夜公演」を意味し、プロデューサーの豊原功補は本作に対し「誰もが心の奥底に秘める癒えることのない傷や大切な想いを“一夜かぎりのソワレ(夜会)に閉じ込め、次のまた新しい朝を迎え歩き出す」というメッセージを込めたと語る。
本作には、主演を務める村上虹郎、芋生悠のほか、岡部たかし、康すおん、塚原大助、花王おさむ、田川可奈美、江口のりこ、石橋けい、山本浩司らが出演する。
特報映像には、翔太(村上虹郎)とタカラ(芋生悠)の二人が街を駆け抜け必死に何かから逃げ続ける焦燥感あふれる姿や、身を潜めた民家の中で、電気もない中ひっそりとラジオを聞き、虚ろな表情をみせる二人が収められる。背後に映し出される影の世界では、現実の暗い表情とは裏腹に、二人が手を取り合い、流れる曲に合わせて体を揺らしているのが印象的だ。ラジオから流れる曲「How many times did I kiss you ?」は、本作の音楽監督であり作曲家・歌手の亀井登志夫と、彼の配偶者で詩人・アーティストの故・亀井知永子の共作。登志夫は、知永子闘病の折に病室のベッドで歌詞を書き上げ、枕元でメロディを作ったそうで、二人が歩んできた道のりを振り返るかのようなラブソングとなっている。外山監督は、知永子の最後の作品でもあるこの曲を初めて聞いたとき、「もし永遠というものがあるならこういうことをいうのだろうと心が震えました」と感激したという。
ティザービジュアルには、辛い現実から目を逸らすかのように俯いたままの二人が、自転車に乗りまさに“逃避行”へと突き進む一瞬が切り取られた。翔太とタカラ、二人の逃避行の結末に待ち受けるものは絶望か、それとも希望か?
『ソワレ』
今夏 全国公開
監督・脚本:外山文治
プロデューサー:豊原功補
共同プロデューサー:前田和紀
アソシエイトプロデューサー:小泉今日子
出演:村上虹郎 芋生悠 岡部たかし 康すおん 塚原大助 花王おさむ 田川可奈美 江口のりこ 石橋けい 山本浩司
制作プロダクション:新世界合同会社
配給:東京テアトル
【ストーリー】 役者を目指し上京した若者、岩松翔太(村上虹郎)が、生まれ育った海辺の街の高齢者施設で演劇を教えることになり、そこで働く山下タカラ(芋生悠)と、ある事件をきっかけに先の見えない逃避行を始める…。
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