沢田研二「志村さんの、お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟」志村けんの代役に!菅田将暉『キネマの神様』

松竹が2020年に100周年を迎えることを記念して、山田洋次監督が贈る『キネマの神様』。本作では、菅田将暉と志村けんがダブル主演を務めるはずだったが、志村けんは新型コロナウイルスによる肺炎が悪化し3月29日に逝去した。このほど、志村けんの代役として沢田研二が出演することが発表され、公開年が当初予定の今年12月から2021年へと変更になった。併せて、山田組一同が志村への思いを胸に、前を向いていく思いを込めたメッセージビジュアルがお披露目となった。

本作は、無類のギャンブル好きで家族にも見放された主人公・ゴウに“映画の神様”が奇跡をもたらす愛と友情の物語。過去パートと現在パートにわかれており、若かりし頃のゴウを菅田将暉が演じ、現代のゴウを志村けんが演じる予定で、3月末に過去パートは撮影終了し、4月から現在パートの撮影に入ろうとしていた矢先、新型コロナウイルスによる肺炎が悪化し、志村けんが逝去した。

程なくして日本政府による緊急事態宣言が発出し、撮影は長期中断を余儀なくされた。しかし、本スタッフたちは本作の撮影を無事に終わらせ、作品を完成させることが志村けんへの一番の供養になると信じ、撮影が再開できる日を想像して志村けんが演じる予定だったゴウのキャスティングが行われた。

志村けんの遺志を継ぐのは、かつては同じ事務所の先輩後輩関係で非常に仲が良く、「8時だョ!全員集合」「ドリフ大爆笑」などの番組、共同のラジオ番組「ジュリけん」やコントなどで志村と多く共演していた沢田研二。14年振りの映画出演であり、山田監督作品への参加は『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』(1982)以来38年振りとなる。なお、引き続き撮影再開については調整中だ。

■沢田研二(ゴウ役) コメント
志村さんの、お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟です。

■井澤健(株式会社イザワオフィス 代表取締役社長) コメント
長年親交のあった沢田研二さんがご出演されると聞き、志村けんも大変喜んでいると思います。作品の完成を心待ちにしております。

『キネマの神様』
2021年公開予定
監督・脚本:山田洋次
原作:原田マハ「キネマの神様」
脚本:朝原雄三
出演:沢田研二 菅田将暉 永野芽郁 宮本信子
配給:松竹

【ストーリー】 無類のギャンブル好きなゴウ(沢田研二)は、妻・淑子(宮本信子)や家族に見放されたダメ親父。そんな彼にも、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは“映画”。行きつけの名画座の館主・テラシンとゴウは、かつて映画の撮影所で働く仲間だった。若き日のゴウ(菅田将暉)たちは、時代を代表する名監督やスター俳優に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。しかしゴウとテラシンがともに食堂の娘(永野芽郁)へ恋心を抱き、運命の歯車は狂い始める…。時代を越えて繰り広げられる、愛と友情の物語。若き日のゴウが信じ続けた“映画の神様”が、時を越えて一つの家族に奇跡をもたらす。

©︎2021「キネマの神様」製作委員会