小説すばるで新人賞を受賞するなど、その表現力で多くのファンを魅了する作家・野中ともその人気小説を、『新聞記者』の藤井道人監督が清原果耶主演、桃井かおり共演で映画化する『宇宙でいちばんあかるい屋根』が、今秋に公開される。このほど、追加キャストとして、伊藤健太郎、吉岡秀隆、坂井真紀、水野美紀、山中崇、醍醐虎汰朗が出演することが発表された。
14歳のつばめは、満天の星が輝くある夜、ド派手な身なりで底意地の悪い、キックボードに乗ったあやしい老婆“星ばあ”と出会う。いつしか二人はお互いの心のどこかに空いた穴を埋め合うように距離を縮めていく。つばめの前に起こる事件、最後に明かされる星ばあの正体…。本作はひと夏の大切な何かを探す、二人のキュートで、愛おしい、感動のファンタジードラマ。
新たなキャストとして、つばめ(清原果耶)が恋する隣に住む大学生・浅倉亨役を、ドラマ「今日から俺は!!」で注目を浴び、NHK連続テレビ小説「スカーレット」にも出演、一躍若手俳優として不動の人気を獲得し、活躍の場を広げる若手俳優・伊藤健太郎が熱演。音楽を愛する爽やかな大学生を魅力たっぷりに演じ、ブルーグラス音楽には欠かせないバンジョーにも初挑戦する。また、つばめを愛情たっぷりに包み込む父親・大石敏雄役に、映画・ドラマなど出演作多数、多くの映画賞にも輝く日本を代表する俳優・吉岡秀隆。血の繋がりのない娘・つばめに父と変わらず、それ以上の愛情を注ぐ義母・大石麻子役に、TV・映画で広く活躍し続け人気と実力を兼ね備える女優・坂井真紀。つばめの産みの母であり、新しい家族がありながらもつばめを気にかける水墨画家・山上ひばり役に、多くの舞台・映画等で活躍する実力派女優・水野美紀。つばめが通う書道教室の先生・牛山武彦役に、多くの映画で活躍、藤井道人監督作品『デイアンドナイト』にも出演する俳優・山中崇。そして、つばめの元カレ・笹川誠役には、『天気の子』で主人公・森嶋帆高役として声優に初挑戦し大きな注目を浴びた、急成長を遂げる若手俳優・醍醐虎汰朗が扮する。
▼キャスト コメント
■伊藤健太郎(浅倉亨役)
この度、藤井監督と初めてお仕事をさせて頂きました。夏のとても暑い中での撮影だったのですが、1シーン1シーンすごく丁寧に撮影なさっていた事を思い出します。この映画は「温かい」という言葉が一番似合うと思います。皆さん、ぜひお楽しみに!
■吉岡秀隆(大石敏雄役)
リアルファンタジーとでも言うのでしょうか…。誰もが通るであろう孤独感の中でしか見えない光を、役を演じる清原果耶さんの中に見た気がしています。坂井真紀さんと3人、余りの暑さの中での撮影に笑い合えたことで家族になれた気がしています。
■坂井真紀(大石麻子役)
清原さんの母親役をやらせていただくのは2回目で、その時もなかなか激しい親子関係でしたが、今回もまた違った意味での高いハードルがありました。清原さんと夫役の吉岡さんとの日々は、でこぼこしていてとても愛おしく、撮影が終わってしまうのが寂しくてなりませんでした。ぎゅっと抱きしめたくなるような脚本を、藤井監督がきっと素敵に仕上げてくださっているに違いありません。是非お楽しみにしていてください。
■水野美紀(山上ひばり役)
ファンタジックで優しい作品です。私は主人公「つばめ」の離れて暮らす実母役で1シーン参加させていただきました。藤井監督の並々ならぬこだわりと熱量を感じる楽しい現場でした。衣装や小道具の細部にまで繊細なこだわりと愛が詰まっています。星ばあとつばめの不思議な物語。たくさんの人に観て頂きたいです。
■山中崇(牛山武彦役)
いまがあるのは、昨日までがあるから。いつかの誰かの言葉があったから、あの出逢いがあったから、あの哀しみがあったから。誰かが自分の屋根になってくれたかもしれないし、自分が誰かの日傘になったことも、もしかしたらあるかもしれない。そして、それらがずっと繋がっていまがある。この作品が、主人公のつばめを通して、明日へ向かうわたしたちに優しく寄り添ってくれるような、そっと背中を押してくれるような、そんな存在になってくれたら嬉しいなと思います。
■醍醐虎汰朗(笹川誠役)
藤井道人監督が感情表現のリアリティを追求してくださり、役を作り込むというよりその場で生まれた自然な感情を大切にしてお芝居させて頂いたので、演じていてすごく心地よかったです。役者として一歩成長できる機会になったと思います。主演の清原果耶さんをはじめ経験豊富なキャストの方々とお芝居ができて、とても幸せな時間でした!心温まる優しい世界を、是非映画館で体感してみてください!!
『宇宙でいちばんあかるい屋根』
今秋 全国ロードショー
監督・脚本:藤井道人
原作:野中ともそ「宇宙でいちばんあかるい屋根」
出演:清原果耶 伊藤健太郎 水野美紀 山中崇 醍醐虎汰朗 坂井真紀 吉岡秀隆 桃井かおり
配給:KADOKAWA
【ストーリー】 隣に住む大学生の亨(伊藤健太郎)に密かに恋心を抱くごく普通の14歳、つばめ(清原果耶)。父(吉岡秀隆)と母(坂井真紀)と3人で幸せな生活を送っているように見える彼女だったが、父と、血の繋がっていない母親との間に子供ができると知り、彼女は疎外感を感じていた。誰にも話せない恋心や家族への思いを抱え、もどかしい日々を過ごす毎日。そんな彼女にとって、通っている書道教室の屋上は唯一の憩いの場だった。屋上で一人、風を感じながら星を眺める時間は、少しの間彼女を自由にさせた。ある夜、いつものように屋上に上がったつばめは、見慣れないキックボードを見つける。なんとなく漕いでみると、突然誰かの声が聞こえてきた。「人のものに勝手に触って…」驚いたつばめの前にカラフルな布をまとった派手な装いの老女が現れる。不気味に感じその場を立ち去ろうとするつばめだったが、空を見上げると、老婆がキックボードに乗って空を飛んでいる姿を見て思わず立ち止まってしまった。「年くったらなんだってできるようになるんだ」不思議な雰囲気を漂わせる星ばあ(桃井かおり)に、つばめはふと、隣に住む亨への恋の悩みを打ち明けてしまう。口の悪い星ばあに閉口しつつも、つばめは次第に心を開き始め、恋の話や、家族の話をするようになる。打ち解けていく二人だったが、ある日、亨が交通事故に遭ったとのしらせを耳にし…。恋に家族に、様々な悩みを抱えた14歳のつばめと謎めいた星ばあの、ひと夏の青春が走り出す。
© 2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会