山﨑賢人「初めての経験…」無観客イベントに戸惑い。松岡茉優「一生演じることができなくなった」忘れられない思い出を披露!

又吉直樹が芥川賞受賞作品となった「火花」より前に書き始めていた作家の原点とも言える恋愛小説を、主演に山﨑賢人、共演に松岡茉優を迎えて、行定勲監督が映画化する『劇場』が、4月17日より公開される。このほど、3月25日に丸の内ピカデリーにて完成記念イベントが実施され、山﨑賢人、松岡茉優、寛一郎、行定勲監督、原作者の又吉直樹が登壇した。

本作のタイトル『劇場』にちなんで、観客席に座ってトークがスタートした本イベント。劇作家を目指す主人公・永田を演じた山﨑は、「初めて原作を読ませていただいたときに、絶対に永田役をやりたい」と思い、いざ撮影をして「永田の人間としてのダメさや弱さ、愚かさが魅力的で共感しながら演じた」という。新型コロナウイルスの影響で、無観客となった本イベントについて「本当はお客様にも観ていただきたかったんですけど、このようなご時世で…。こんな完成披露は初めての経験」とガラガラの客席を見渡して、戸惑いの表情を浮かべた。

永田に恋をし必死に支えようとする沙希を演じた松岡は、台本を読んで「言いたいセリフがいっぱいあった」そうで、「分かるな〜。分かるな〜」と共感したという。「今まで、恋をしたことがある人、大事な人がいたことがある人、まさに今いる人、誰かを思ったことがある人には必ず響く作品」と本作をアピールした。

本作が生涯忘れられない恋を描いた作品ということで、生涯忘れられない思い出を聞かれた山﨑は、家族で大島に行ったそうで「自分で釣った魚を、民宿のおじさんが焼いてくれた。その魚の味は忘れられない。美味しかったです。自分で釣ったのはこんなに美味いんだな」と当時を懐かしんだ。

「14歳ぐらいの頃にオーディションで読んだ台本に、泣きながらうどんを食べるシーンあった」という松岡。「泣きながらご飯を食べると、ちょっと味が変わる。オーディションで読んでたときに、そのうどんの味が浮かんだんですよ。泣いているときのうどんの味はこれだ!と思って、このシーンは絶対にやりたい」と思ったそうだが、「落ちてしまって…。一生演じることができなくなった」と忘れられないエピソードを披露していた。

『劇場』
4月17日(金) 全国ロードショー
監督:行定勲
原作:又吉直樹「劇場」
脚本:蓬莱竜太
出演:山崎賢人 松岡茉優 寛一郎 伊藤沙莉 上川周作 大友律 井口理(King Gnu) 三浦誠己 浅香航大
配給:松竹 アニプレックス

【ストーリー】 中学からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田(山崎賢人)。しかし、その劇団は上演ごとに酷評され、解散状態となっていた。ある日、永田は街で、偶然、女優になる夢を抱き上京し、服飾の学校に通っている学生・沙希(松岡茉優)と出会う。常に演劇のことだけを考え、生きることがひどく不器用な永田を、沙希は「よく生きてこれたね」と笑い、いつしか二人は恋に落ちる。沙希は「一番安全な場所だよ」と自宅に永田を迎え一緒に暮らし始める。沙希は永田を応援し続け、永田もまた自分を理解し支えてくれる彼女に感じた事のない安らぎを覚えるが、理想と現実と間を埋めるようにますます演劇に没頭していき…。

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