大泉洋「TEAM NACS全員で『僕たち、カーリングのチームです!』と(オーディションで)嘘をついた(笑)」

今年で生誕110年を迎えた昭和の文豪・太宰治の未完の遺作を、ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲「グッドバイ」を、大泉洋と小池栄子のダブル主演で映像化した『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』が、2月14日に公開初日を迎えた。それを記念して、2月15日に丸の内ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、濱田岳、松重豊、成島出監督が登壇した。

優柔不断だが女性にモテる主人公・田島周二(大泉洋)と、金にがめつい担ぎ屋・キヌ子(小池栄子)の“嘘(にせ)夫婦”作戦の思惑が外れたことで起こる騒動が描かれる本作。初めに、本作のストーリーにちなんで、これまでに思惑が外れて失敗したことは?という質問が。小池は、今回の映画のプロモーションのために大泉と多くのバラエティ番組に出演したが、「友人から『二人がバラエティで番宣してるのは楽しかったけど、おしゃべりがすぎて映画の印象が全く残らなかった』と何件か言われました」と答え、宣伝活動が「マイナス効果になってしまったのではないかなと心配しています」と吐露した。

一方で、大泉は「非常にかわいらしい悩みだと思いますね」と小池の心配を一蹴し、「私がここ5、6年ずっと悩んでいることです!」と言い放つと会場は爆笑。「宣伝に出過ぎちゃうから、皆さん、もうお腹いっぱいなんですよ!毎日大泉洋を見ているうちに『劇場、行かなくてもいいか』となるんです」と持論を展開し、客席に向かって小池は「今日はその気持ちを乗り越えて来てくださったお客様です(笑)」、大泉も「それでも観に来てくれた勇者!」と観客を持ち上げていた。

また、映画のタイトルにちなんで、嘘をついて大失敗したというエピソードは?という質問も。クールな内科医・大櫛加代を演じた水川は「極度の方向音痴なんですけど、自信はある」そうで、「先陣を切っていろんな人を誘導するんですけど、場所には一生たどり着けないということがあります(笑)」とのこと。本日の舞台挨拶でも、何人かのキャストやスタッフとともに間違った集合場所にいたようで「私が誘導したわけじゃないですけど、私がいたからそうなったのかも(笑)」と苦笑いを浮かべていた。

本作で田島の妻・田島静江を演じた木村は「この仕事を始めたばかりのころに水泳のコーチの役が来て、『泳げるんだよね?』と言われて『はい!もちろん!』と答えたんですけど、全く泳げない(笑)」と告白。続けて、大泉も「私はカーリングができると言って『シムソンズ』という映画に出ましたもん!」と打ち明け、「『私はカーリング選手でした!』と言って、ちょうどTEAM NACSと全員で取材を受けていたので『なぁ!?』と(メンバーに)聞いたら、全員が『おう!僕たち、カーリングのチームです!』と嘘をつきました(笑)。役を取ったのは僕だけでしたけども(笑)」というエピソードも。「毎日嘘をついてるから、自分で嘘ついてる感覚がない!」「嘘をつきすぎて思い出せない!」と開き直っていた。

『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』
2月14日(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー中
監督:成島出
原作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ(太宰治「グッド・バイ」より)
出演:大泉洋 小池栄子 水川あさみ 橋本愛 緒川たまき 木村多江 皆川猿時 田中要次 池谷のぶえ 犬山イヌコ 水澤紳吾 戸田恵子 濱田岳 松重豊
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポン。文芸雑誌の編集長の田島周二(大泉洋)は、気がつけば何人もの愛人を抱える始末。このままではいけないと愛人たちと別れる決心をしたものの、優柔不断な田島は、彼女たちを前にすると別れを切り出すことができない。困り果てた田島は、金にがめつい担ぎ屋・キヌ子(小池栄子)に、女房を演じてくれと頼み込む。そう、キヌ子は泥だらけの顔を洗うと誰もが振り返る女だったのだ。男は、女と別れるため、女は、金のため…。二人の“嘘(にせ)夫婦”の企みが始まった。

©2019『グッドバイ』フィルムパートナーズ