第31回東京国際映画祭ジェムストーン賞(新人俳優賞)、ベトナム映画協会最優秀作品賞をはじめ国内外で37もの賞を受賞した、孤独な二人の男の刹那的な出会いをつづる『ソン・ランの響き』が、2月22日より公開される。このほど、本作の予告編と新場面写真がお披露目となった。
本作は、1980年代のベトナム・サイゴンを舞台に、借金の取り立て屋ユンと、ベトナムの伝統歌舞劇“カイルオン”の花形役者リン・フンの刹那的な3日間の出会いを描いた美しくも哀しい愛の物語。
予告編は、舞台上で伝統歌劇“カイルオン”を演じるリン・フン(アイザック)をユン(リエン・ビン・ファット)が切なげな表情で見つめるシーンからスタート。劇場で二人が運命的な出会いを果たすシーンや、「良ければ泊まっていけ」とリン・フンへ声をかけるユンの姿などが映し出され、後半でリン・フンが発する「バイクに乗っていると君を思い出すね」というセリフが印象的だ。孤独な二人が運命的に出会い、友情がやがて愛情へと変わってゆくさまが見て取れる。
新場面写真には、バイクで二人乗りをするユンとリン・フンや、ユンの演奏で歌うリン・フンの姿などが収められ、二人の微妙な距離感をうかがわせる。化粧を施し、華やかな衣装に身を包んだリン・フンの艶やかな“カイルオン”の舞台シーンのカットにも注目だ。
『ソン・ランの響き』
2月22日(土)より、新宿K’s cinemaほか全国順次ロードショー
監督:レオン・レ
プロデューサー:ゴ・タイン・バン
出演:リエン・ビン・ファット アイザック スアン・ヒエップ
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
【ストーリー】 80年代のサイゴン(現・ホーチミン市)。借金の取り立て屋ユン(リエン・ビン・ファット)は、ベトナムの伝統歌舞劇“カイルオン”の花形役者リン・フン(アイザック)と運命的な出会いを果たす。初めは反発し合っていた二人だったが、停電の夜にリン・フンがユンの家に泊まったことをきっかけに心を通わせていく。実はユンはかつて“カイルオン”には欠かせない民族楽器“ソン・ラン”の奏者を志した事があり、楽器を大切に持っていたのだった。一見対照的だが共に悲しい過去を持つ二人は、孤独を埋めるように響き合い、結ばれる。やがてこれまで感じたことの無い気持ちを抱き始めた二人は、翌日の再会を約束し別れる。しかし、ユンが過去に犯したある出来事をきっかけに、二人の物語は悲劇的な結末へと突き進んでいく…。
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