高嶋政伸「人生にもし一番悪い道があるとしたら、それは近道。この作品でも遠回りしながらみんなゆっくりと着実に進んでいる」

高嶋政伸が26年ぶりに映画主演を務め、ファッションデザイナー役に初挑戦するモノ作りの奮闘ドラマ『アパレル・デザイナー』が、1月10日に公開初日を迎えた。それを記念して、1月11日にユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて公開記念舞台挨拶が行われ、高嶋政伸、堀田茜、西村美柚、生田智子、中島良監督が登壇した。

冒頭のあいさつで高嶋は、「さきほど裏で7’nS(セブンス)のモデルの方たちとも話をしたんですが、もう撮影から1年近く経っていて楽しい思い出ばかりで感無量です」と、撮影から今日までの心境を語った。「僕は今回若い俳優たちと一緒に撮影が出来ることが、大好きでした。年齢関係なく勉強になるし、若い感性は刺激になりました。今回の役も孤高のデザイナーというよりも、モノづくりを愛し、若者と作り上げていくことが好きな人物です」と役どころと26年ぶりの主演作ということで俳優としての姿勢についてコメントした。

撮影中のエピソードとして高嶋は、「令和になった日の撮影で、ケータリングにステーキが出たんです。それが、鉄板の分厚いものすごいステーキだったんです。あんなケータリングは見たことがなかったです。もう早く食べたかったです(笑)」と思い出を語った。また、作品と自身の歩みをなぞらえて、「子どもも2歳5ヶ月になりまして、毎日子育てに励んでいるのですが、人生というのは、もし一番悪い道があるとしたら、それは近道だなと考えています。遠回りしてでも、一つひとつやっていくのは大事だなと。この作品でも亀の歩みのような、ゆっくりと着実に進んでいる、みんなの頑張りを見ていってください」と自身と重ねて映画をPRした。

女優のほかにモデルとしても活躍する堀田は、アパレルという題材の今作について「私も普段モデルをしていて知っているつもりだったファッション業界の裏の裏を描いた作品で、自分自身が成長できましたし一番思い入れのある作品になりました。この作品に出演できたことで、モデルとして一つひとつの服を大切に着ていきたいと思うようになりました」と、モデルの仕事にも影響のある作品だったことを告白。初共演した女優の西村美柚については、「フワフワしてクリオネみたいで、すごく癒されました」と印象を語った。

今作が映画初出演となった西村は、初映画の感想を「初めて映画に出させていただいて、役作りから始めてのことが多かったです。ベテランの方に囲まれてもっと成長したいと思いました。自分の出来ることを全力で頑張りました」とフレッシュに語り、今年の抱負について聞かれると、「今年は大人っぽくなりたいです。フワフワしているとよく言われるので」と、終始和やかな雰囲気で語った。

実在するアパレル企業を描いた今作で唯一企業内の人間の役ではなかった生田は、「ファッション雑誌の編集長という、ほかの出演者の皆さんとは違うかたちで今回は参加させていただきました。今回は映画の舞台となったHIRAKATAの敏腕プレス役の高島礼子さんとシーンが一緒だったので、令子さん役からひたむきさな姿勢を教わりました」と、共演した高島礼子について語った。今年の抱負については、「私の年になると、まず健康が第一になるのですが年齢関係なく何かに挑戦してみようと思う映画になりました」と映画のPRにつなげた。

監督をつとめた中島は、主演の高嶋について、「初めて高嶋さんにお会いした時すぐ“読み合わせをやろう”と言ってくれました」と語った。「実は前川さんが演じているHIRAKATAの副社長が主張していることが、今年の僕のやりたいこと、抱負なんです」と、ファストファッションに押され不況にあえぐアパレル企業をなんとか立て直そうと挑戦する姿に自身を重ねたという。作品について、「今回の映画は実在するアパレルメーカーの史実をもとにした作品です。ネットの完成披露の感想を見て作って良かったと思いました。観る世代によっていろんな見え方がある作品になっています。日本の会社、チームを描いていて“わかる、わかる”と思ってもらえる作品になっています」と熱く語った。

『アパレル・デザイナー』
1月10日(金)より、ユナイテッドシネマ アクアシティお台場ほか全国順次ロードショ-
監督:中島良
出演:高嶋政伸 堀田茜 西村美柚 飯島寛騎 的場まりん 那須沙綾 髙尾勇次 福村あけみ 前川泰之 生田智子 高島礼子 西村まさ彦                         
配給:BS-TBS

©2019『アパレル・デザイナー』製作委員会