宮沢氷魚が映画初主演を務め、共演に藤原季節を迎えた、『愛がなんだ』の今泉力哉監督最新作『his』が、2020年1月24日より公開される。このほど、本作の主題歌をシンガーソングライターのSano ibukiが担当することが発表され、併せて、主題歌入り予告編がお披露目となった。
Sano ibukiは新進気鋭のシンガーソングライターで、今年11月にデビューアルバム「STORY TELLER」をリリースしたばかり。2017年にタワーレコード新宿店のバイヤーの耳に留まり、同店限定シングルとして急遽CD化された自主製作音源「魔法」がきっかけとなり、今回主題歌に起用された。
Sanoが歌う主題歌「マリアロード」は、今泉監督の依頼をきっかけにSanoが本作のために書きおろした楽曲。曲を作る上で、監督とSanoは数時間にわたって話し合いながら楽曲の世界観を作り上げていき、Sanoは「今泉監督が作る世界は他人事ではないのに、近すぎない。そんな距離感に僭越ながら近しいものを感じたこともあり、この素晴らしい作品の一部になれたことを素直に嬉しく、誇りに思います」と振り返っている。また、主演の宮沢氷魚は、「初めて聴いた時、とても感動したのを覚えています。『his』のストーリーに寄り添うような内容にグッと来ました。迅と渚が共に想い合う絵が浮かんできます」とコメントしている。
予告編では、迅(宮沢氷魚)が渚(藤原季節)に伝えた“ある決意”をきっかけに楽曲がスタートし、彼らを包む切なさをさらに盛り上げ、優しく寄り添う。
Sanoが映画の主題歌を手掛けるのは、『ぼくらの7日間戦争』に続いて2作目。主題歌「マリアロード」は、発売中のSanoのデビューアルバム「STORY TELLER」に収録されている。
■Sano ibuki(主題歌) コメント
今回「his」の主題歌を担当させて頂きました。“マリアロード”という曲です。主人公達含め、登場人物それぞれが普通という表層的な言葉の中で、本物を探す姿を音楽で表現するために模索していった末に完成した楽曲です。今泉監督が作る世界は他人事ではないのに、近すぎない。そんな距離感に僭越ながら近しいものを感じたこともあり、この素晴らしい作品の一部になれたことを素直に嬉しく、誇りに思います。
■今泉力哉監督 コメント
主題歌をつくってもらうにあたり、Sanoさんとお話しする時間をいただいた。どんな曲にするかという話より、世の中と自分たちの音楽や映画との距離の話や、主張があるとしてもそれを強い言葉やわかりやすい言葉で届けないことの温度などについてたくさん話した。安易な言葉での表現をお互いに苦手としていることなどを話した。言葉って今は「刺さる」とかで修飾されるけど、「届ける」とか「寄り添う」とかそういう方がいいとか。そしてつくっていただいた楽曲「マリアロード」は、さまざまな視点と色を持った暖かくも孤独を纏った曲でとても美しかった。これからもSanoさんの曲を聞いていきたいと思う。
■宮沢氷魚 コメント
初めて聴いた時、とても感動したのを覚えています。優しいメロディ。そして、それに乗った暖かい歌詞。『his』のストーリーに寄り添うような内容にグッと来ました。迅と渚が共に想い合う絵が浮かんできます。
『his』
2020年1月24日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督:今泉力哉
企画・脚本:アサダアツシ
音楽:渡邊崇
主題歌:Sano ibuki「マリアロード」
出演:宮沢氷魚 藤原季節 松本若菜 松本穂香 外村紗玖良 中村久美 鈴木慶一 根岸季衣 堀部圭亮 戸田恵子
配給:ファントム・フィルム
【ストーリー】 井川迅(宮沢氷魚)は周囲にゲイだと知られることを恐れ、ひっそりと一人で田舎暮らしを送っていた。そこに、6歳の娘・空を連れて、元恋人の日比野渚(藤原季節)が突然現れる。「しばらくの間、居候させて欲しい」と言う渚に戸惑いを隠せない迅だったが、いつしか空も懐き、周囲の人々も3人を受け入れていく。そんな中、渚は妻・玲奈(松本若菜)との間で離婚と親権の協議をしていることを迅に打ち明ける。ある日、玲奈が空を東京に連れて戻してしまう。落ち込む渚に対して、迅は「渚と空ちゃんと3人で一緒に生きていたい」と気持ちを伝える。しかし、離婚調停が進んでいく中で、迅たちは、玲奈の弁護士や裁判から心ない言葉を浴びせられ、自分たちを取り巻く環境に改めて向き合うことになっていく…。
©2020 映画「his」製作委員会