『ボス・ベイビー』を手掛けたドリームワークスが、人間とドラゴンの新たな冒険を史上空前のスケールで描く『ヒックとドラゴン』シリーズ最新作『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』が、12月20日より公開される。このほど、12月9日に東京・神田明神にて公開記念大ヒット祈願イベントが行われ、悪役である史上最凶のドラゴンハンター・グリメル役の声を務めた松重豊と、シリーズファンであるお笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザー、安藤なつが参加した。
初のアニメーション作品での悪役に挑戦した松重は、「なぜ僕がボイスキャストに選ばれたのか?と思って画を観たら、グリメルは白髪の長身の悪い奴だった。もし実写でやったら、僕がオーディションで受かるかもという役柄です」とグリメルとのそっくりぶりを自認。作品については「まさに老若男女楽しめる作品。友情、冒険、別れ、悲しみ、愛と色々な要素が詰まっている。シリーズ3作目にして最終戦を迎えるというカタルシスもある」と猛プッシュした。
一方、メイプル超合金は大ヒット祈願を込めた龍踊(じゃおどり)の一員として、映画になぞらえてバイキングの兜を着用して粛々とした舞を見せながら登場。お笑い要素ゼロの本格的な龍踊にカズレーザーは「今年一番、謎の仕事」と笑わせ、安藤も「後ろにいるカズレーザーの気配すら感じないくらい無の境地だった」と真剣そのもので、「龍踊自体がカッコいいので、いい経験をさせてもらった」と笑いゼロの感想。カズレーザーも「縁起ものですからね!」と体験を喜んだ。
二人の登場に苦笑いの松重だったが、「龍踊しかり、世の中にいるわけがないドラゴンという生き物が、世界共通のイメージを持って息づいているのが面白い」と『ヒックとドラゴン』シリーズの普遍性を分析。またアフレコ収録について、「英語版のリップに合わせてセリフを言うのが難しかった。口の動きに合わせてセリフを早く言ったり、遅く言ったり」と吹替え業ならではの苦労を告白。ドラゴンハンターという役柄には、「僕はこれまで映画の中で何人も人を殺しているし、宇宙人やゾンビもやってきました。その範疇でいえばドラゴンハンターもあり!」とさすがの余裕を見せた。
日本中の人々を熱狂の渦に巻き込んだラグビー日本代表チームで“ONE TEAM”が話題となっているが、映画の内容にちなんで「絆を感じた」エピソード披露という企画になると、松重はヒット主演ドラマ・シリーズ「孤独のグルメ」を挙げて「長いことやっているので、スタッフとの絆も強くなりました」とシミジミ。新婚の安藤は「自宅にたこ焼き機が5台あって、旦那さまから『何台か捨てないか?』という依頼があった。でもこれは申し訳ないけれど、捨てられない。まだ置かせてもらっています」とたこ焼きとの謎の絆を発表。カズレーザーは「一緒に住んでいる6人との絆かな?」とルームシェア中の芸人仲間との絆を明かした。
イベント終盤には、3人で巨大絵馬にそれぞれの願いを書き込むことに。ヒット祈願だけに明るい言葉が並ぶのかと思いきや、松重は「諦める」、カズレーザーは「ぺこぱM-1 4位」、安藤は「不老不死」と個性的すぎる願い。松重は「人生長くないし、五輪のチケットも外れたし。諦めるのは大事。昔は願望のようなものがあったけれど、受け入れることが大事。他人にも自分にも期待しない。そういう生き方です」と悟りの境地。すかさずカズレーザーから「この文字単体で見たら、誰もヒット祈願とは思いませんよ!」とツッコみが入った。
最後に、松重は「自分が声を当てていることを忘れるくらい物語に没入したし、どんな年齢の人が観ても面白い作品。どこから切り取っても味わいがあり、CG技術もすごくて画がクリア。キャラクターの動きも役者がやるよりリアル。僕らも失業の危機を感じます」とアピールした。
『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』
12月20日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督・脚本:ディーン・デュボア
原作:クレシッダ・コーウェル「ヒックとドラゴン」
日本語吹替キャスト:田谷隼 寿美菜子 深見梨加 田中正彦 松重豊
配給:東宝東和 ギャガ
【ストーリー】 かつてドラゴンは人間の敵だった。弱虫のバイキングの少年“ヒック”と傷ついたドラゴン“トゥース”の活躍で彼らは共存する道を選び、バーク島で平和に暮らしていた。だが、ドラゴンが増え続けたバーク島は定員オーバー。亡き父の跡を継ぎ、バイキングのリーダーに成長したヒックは、島を旅立ち、みんなと新天地を探し求める決断をする。しかし、大移動の旅の途中、最凶のドラゴンハンターに命を狙われ、“トゥース”の前には、白い謎のドラゴン“ライト・フューリー”が姿を現す。2匹の恋の行く末は!?ヒックたちは、行く手を阻むドラゴン・ハンターから逃れ、無事に新たな楽園へとたどり着くことが出来るのか?
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