笑福亭鶴瓶が主役宣言「綾野剛が脇役」、小松菜奈は鶴瓶を絶賛「幸せにしてくれる方」

山本周五郎賞を受賞した帚木蓬生(ははきぎほうせい)による累計85万部超のベストセラー小説を、主演に笑福亭鶴瓶、共演に綾野剛、小松菜奈を迎え、平山秀幸監督が映画化する『閉鎖病棟―それぞれの朝―』が、11月1日より公開される。このほど、10月16日にT・ジョイPRINCE品川にて公開前舞台挨拶が行われ、キャストの笑福亭鶴瓶、小松菜奈、片岡礼子、小林聡美、平山秀幸監督が登壇した。

死刑囚でありながら、刑の執行が失敗し今は精神科病棟にいる主人公・梶木秀丸役の鶴瓶。「観ていただければ分かりますが、やりきったという感じ」と作品の出来に自信をみせ、「綾野剛が脇役ですからね」と観客に釘を指して笑いをとった。

周囲の反響について聞かれた鶴瓶は「鶴太郎さんや市村正親さん、関根勤さんが、すごく良かったと喜んでくれた」と連絡を受けたことを笑顔で報告。実際の試写会では泣いていたお客さんを見たそうで「本当にむせび泣いてたもん。『うっうえ〜ん』って。そうなるよ!」とこれから映画を観る観客に念押しした。

父親からDVを受け精神科病院に入院する女子高生・島崎由紀役の小松。初共演となった鶴瓶について「多忙なのに、いつもパワフルで笑顔。現場に鶴瓶さんがいないと『いつ来るかな?』という話が出る。いるだけで場が明るくなって、みんなが笑顔になる。幸せにしてくれる方」と褒め称えた。

映画のキーワードである「優しさ」にちなみ、女優陣から鶴瓶と平山監督にプレゼントが渡される場面も。小松は「いつもたくさんの優しさをいただいた恩返し」と、自ら選んだというニット帽を、片岡は特製の孫の手を、小林は腹巻きをプレゼント。小松からニット帽をかぶせてもらい嬉しそうな表情を浮かべた鶴瓶は「出てはる人もスタッフもみんな優しい。映画も最後は希望が持てるので、ぜひ観てください」と述べ、イベントを締めくくった。

『閉鎖病棟―それぞれの朝―』
11月1日(金) 全国ロードショー
監督・脚本:平山秀幸
原作:帚木蓬生「閉鎖病棟」(新潮文庫刊)
出演:笑福亭鶴瓶 綾野剛 小松菜奈 坂東龍汰 平岩紙 綾田俊樹 森下能幸 水澤紳吾 駒木根隆介 大窪人衛 北村早樹子 大方斐紗子 村木仁 片岡礼子 山中崇 根岸季衣 ベンガル 高橋和也 木野花 渋川清彦 小林聡美
配給:東映

【ストーリー】 長野県のとある精神科病院。それぞれの過去を背負った患者たちがいる。母親や嫁を殺めた罪で死刑となりながら、死刑執行が失敗し生き永らえた梶木秀丸(笑福亭鶴瓶)。サラリーマンだったが幻聴が聴こえ暴れ出すようになり、妹夫婦から疎んじられているチュウさん(綾野剛)。不登校が原因で通院してくる女子高生、由紀(小松菜奈)。彼らは家族や世間から遠ざけられても、明るく生きようとしていた。そんな日常を一変させる殺人事件が院内で起こった。加害者は秀丸。彼を犯行に駆り立てた理由とは…。

©2019「閉鎖病棟」製作委員会