“北川景子ロス”で和やかな現場が一変! 怒号が飛び交い「こんなにも殺伐とするのか…」

作家のヒキタクニオが自らの体験を基に、不妊治療に取り組む夫妻の姿をユーモアあふれる語り口で書き上げたエッセイを、主演に松重豊、共演に北川景子を迎えて実写映画化する『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』が、10月4日より公開中。このほど、10月5日に新宿ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの松重豊、北川景子、濱田岳、山中崇、伊東四朗、細川徹監督が登壇した。

「映画の台本はクランクアップの日に破り捨てる」という松重。「破り捨てるのは気分ではなくて、古本屋やネットで売られるのを防ぐため」だと説明しつつ、「この作品に関しては、常に台本をかばんの中に入れていたので、愛着が湧いた。本当は今日、破り捨てるつもりだったんですけど、僕の棺桶に入れてもらおうかと思っている」と作品への思い入れを明かした。

「夫婦に見えるかが不安だった」という松重に対し、「まったく気にしていなかった」という北川。「松重さんが心配しているのは聞いていましたが、私は松重さんがどんな方かも知っていたので、なんの不安もなくクランクインした」という。観客の温かい拍手に「年齢の差は関係ないことを感じた」と作品に自信を見せていた。

和やかな現場が一変した事件に遭遇したという松重。「スタッフは男性陣が多かったのですが、サチへの愛おしさを全員で共有していた。だから北川さんに気に入られようとするスタッフが多かった」そうなのだが、「北川さんがクランクアップの一日前に終わられたんですよ。最終日は僕一人のシーンが残っていたんですけど、スタッフ間で怒号が飛び交い始めた」と衝撃の告白。「ずっと円滑に進んでいたんですけど(笑)。僕たちは“サチロス”と言ってました。サチがいなくなると、こんなにも殺伐とするのか」と最終日を振り返ると、北川は「後一日、和やかな雰囲気で終わられるのだろうと思って帰りましたが、行けばよかったです(笑)」と驚いた様子で返していた。

『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』
10月4日(金)より全国ロードショー
監督・脚本:細川徹
原作:ヒキタクニオ「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」(光文社刊)
出演:松重豊 北川景子 山中崇 濱田岳 伊東四朗
配給:東急レクリエーション

【ストーリー】 ヒキタクニオ(松重豊)、49歳。職業、作家。二回り近く年の離れた愛する妻・サチ(北川景子)と仲良く二人で暮らしている。サウナとビールが大好きで、ジム通いのおかげでいたって健康体。子どもは好きだけど、自分たちの子どもは作らずに二人だけで生きていくと決めていたが、ある日「ヒキタさんの子どもに会いたい」と妻は言った。その一言がきっかけで妊活を始めるも、なかなか結果は出ず…クリニックでの検査の結果、不妊の原因はヒキタ自身にあることが判明。そこからヒキタ夫妻の悲喜こもごもの妊活の日々が始まる。

©2019「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」製作委員会