有村架純「どういう頭の中だったの!?」タガログ語での長回しを演じきった坂口健太郎に驚嘆!

有村架純と坂口健太郎をキャストに迎え、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」を手掛けた人間ドラマの名手・岡田惠和のオリジナル脚本によるヒューマンラブストーリー「連続ドラマW そして、生きる」を凝縮し、再編集した『劇場版 そして、生きる』が、9月27日に公開初日を迎えた。このほど、同日にイオンシネマ みなとみらいにて公開初日舞台挨拶が行われ、キャストの有村架純、坂口健太郎、月川翔監督が登壇した。

有村は「まさか撮影当時はこうして劇場版になるとは思っていなくて」と劇場版の公開を喜び、「こうしてドラマ版、劇場版と二つ楽しめる作品が完成することができて、嬉しく思っています」と客席へ挨拶した。

ドラマの放送終了から1ヶ月経たずして劇場版の公開となり、有村は「約2カ月闘ってきた監督やキャスト、スタッフの方々との想いが作品にたくさん詰まっているので、その想いを皆さんに届けられる機会が増えたということで、とても幸せに思いました」とコメント。ドラマ版の全6話が凝縮された本作を鑑賞し「新しい作品ができた」と述べる同時に、「いろんなシーンを知っているから」こそ、「痛いほどに、(スタッフが)苦しみながらシーンをカットしたというのが伝わってきた」と言い、「厳選されたシーンがぎゅっと詰まっている。見応えはかなりある」と自信を見せた。

坂口も映画化は「みんなが作品のために心血注いでいたので純粋に嬉しかった」とコメント。「約6時間のものを一つの作品にまとめるのはすごく難しいこと」と思ったようだが、「やっぱり直接シンプルにドカンとくるんです。それが映画の良さでもあるし印象的」であり、「とても満たされた2時間」の作品であると語った。

本作では、作品の重要な舞台となる東北やフィリピンでロケを敢行。有村は「その土地に立つということで、そこに存在するということに徹することができるというのは各場所の力にあると思うんですけど、東北に降り立ってもそう思いました」と振り返る。「東北の空気感が(キャラクターの)距離感を生んでくれた」ことで「ドキュメンタリーっぽく」撮影できたと語った。

フィリピンロケに参加した坂口は、本作でタガログ語に挑戦し、「言葉が難しかったですね」とコメント。タガログ語でのシーンについては、有村から「1カットで全部撮ってたのは、どういう頭の中だったの!?」、月川監督からも「前日に読み合わせした時も(台本を)見ながらでも言えない感じだったからダメかもなと思ったんだけど、どうやったの!?」と質問攻めに。坂口は「耳で聞いて、(現地の)ジャスティン役の子が先生みたいなものだったので『これ、あってる?』って聞いたり」したと明かしつつ、「あの長回しは大変でしたね…」としみじみと撮影を振り返っていた。

『劇場版 そして、生きる』
9月27日(金)よりイオンシネマ板橋、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中
監督:月川翔
脚本:岡田惠和
音楽:村松崇継
出演:有村架純 坂口健太郎 知英 岡山天音 萩原聖人 光石研 南果歩
配給:WOWOW

【ストーリー】 3歳のときに交通事故で両親を亡くした生田瞳子(有村架純)は、盛岡で理髪店を営む伯父に引き取られる。天真爛漫に育った瞳子は、時に地元のアイドルとして活躍することもあり、いつしか女優を志すようになっていた。そして、19歳になった瞳子は、東京で開催されるオーディションに覚悟をもって挑もうとするが、本番前日の2011年3月11日、東日本大震災が起きる。その年の秋、瞳子はカフェで一緒に働いている韓国人のハン(知英)とともに、気仙沼でのボランティア活動に参加する。瞳子はそこで、学生ボランティア団体の運営メンバーである東京の大学生・清水清隆(坂口健太郎)と出会う。穏やかで整然と現場を取り仕切る清隆だったが、瞳子はなぜか彼のほほえみに違和感を覚えていた。清隆自身もまた過酷な運命を背負っていることを、瞳子は知る由もなかった。そして気仙沼での日々をともに過ごした瞳子と清隆は、いつしか互いに特別な感情を抱いていく。

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