中山美穂、妻役で松尾スズキと共演し「日に日にかわいいなと思うように(笑)」

「大人計画」主宰である松尾スズキが監督・脚本・主演を務める映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』(読み:いちまるはち)が10月25日より公開される。このほど、9月24日にTOHOシネマズ 新宿にて完成披露試写会が行われ、主演と監督を務めた松尾スズキ、キャストの中山美穂、秋山菜津子、岩井秀人、坂井真紀、大東駿介、土居志央梨が登壇した。

完成披露試写会となった本イベントで、松尾は、本作の案は「5年前ぐらいにあらすじを考えた」と言い、「2回目の結婚をする時期でございまして(笑)。結婚とは何だろうということを、しみじみと考えていたらふっと降りてきた」と明かした。長編映画4作目にして監督・脚本・出演を務め「後半は脱ぐシーンが多いので、演じた時は素っ裸。今度は監督のモニターのところに行って確認をするんですけど、やっぱりどうしても一枚羽織りたい」という気持ちがあったそうだが、「どうせまた脱ぐのにっていう、そういうことの繰り返しが体力を蝕んでいきました(笑)」と撮影での苦労(?)を笑いを交えて語った。

松尾演じる主人公・海馬五郎の妻役を演じた中山は、脚本に対する躊躇は?という質問に「多少はありましたけど、内容のほうが勝ってしまって。台本を読んで『おもしろい!やりたい!』と思い」出演を決定したとのこと。松尾との共演は「やっぱり演劇の人なのかなと思ったら、撮影中は静か。でも芝居が始まるとパッションが熱い感じで、日に日にかわいいなと思うようになりました(笑)」とその印象を明かすと、松尾も「思っていた大スターの像と違って、監督を緊張させない、いい女優さん」と中山を絶賛していた。

また、妻への復讐のため108人の女を抱くという主人公・海馬五郎の“むちゃな”計画にちなんで、自身がむちゃをしたエピソードを披露することに。「目立ちたがり屋」だという松尾は「大学の時の研究室で目立てなかったので、どこかで目立ちたいなぁと思って」いたようで、「飲み会をやった時に、当時一気飲みが流行っていて『一気飲みを超えた一気だ!』と言って、お酒を飲み干した氷を噛み砕いた」とのこと。「まぁまぁウケた」そうだが「その後、すごく歯が痛くなりました(笑)」と懐かしんでいた。

中山は「むちゃだらけの人生だったので(笑)」と言いながら「昨日カレーを作っていて、やけどしちゃいました(笑)」とコメントし、松尾から「かわいい!」、岩井からも「むちゃですよ!」という声が。撮影時に松尾からむちゃな演出はあったか?という質問には「全くなかったです!」と答えつつ「これに出たこともむちゃの一つですね(笑)」と笑顔で応じていた。

さらに、坂井からは、仕事でアマゾンの奥地に行った際に「お風呂がアマゾン川で、次の日に青年が脚を食べられて運ばれてきて、ワニに噛まれたと聞いてすごく怖かったんですけど、そこしかないので毎日入り続けた」という驚きのエピソードが。同じく大東も「海外の仕事でワニを狩りにいった」ようで、「急きょ行くことになって、薬を飲まなきゃいけないんですけど、完全に体に馴染んでなかったみたいでマラリアにかかった」と言い「一回死にかけました(笑)」と明かし、会場をざわつかせていた。

『108~海馬五郎の復讐と冒険~』
10月25日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督・脚本・出演:松尾スズキ
主題歌:星野源「夜のボート」
出演:中山美穂 大東駿介 土居志央梨 栗原類 LiLiCo 福本清三 乾直樹 宍戸美和公 堀田真由 村杉蝉之介 オクイシュージ 岩井秀人 酒井若菜 坂井真紀 秋山菜津子
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 ある日、脚本家・海馬五郎(松尾スズキ)は、愛する妻・綾子(中山美穂)がSNSに若いコンテンポラリーダンサーへの恋心を綴っているのを知ってしまう。しかもその投稿についた“いいね!”はなんと108。あまりのショックに離婚を考えるが、いま離婚した場合は財産分与で資産2000万円のうち半分の1000万円を綾子に支払わなければならないことを知り大激怒。納得がいかない海馬は、意地でも資産を使い果たすことを決意。ついには投稿についた“いいね!”の数だけ女を抱いて復讐するというとんでもない計画を思いつく。タイムリミットはたった1か月。人智の及ぶあらゆる手を使って財産を減らしていくが、108人への道のりは果てしなく長い。追い込まれた海馬は、やがて想像をはるかに超える“ある方法”で目標をクリアしようとするのだが…。

(C)2019「108~海馬五郎の復讐と冒険~」製作委員会