ピロウズ 山中さわお、映画の完成に感無量「この経験したことのない感動を胸に、10月の横浜アリーナのステージに立ちたい」

2019年に結成30周年を迎え、若手ミュージシャンからも絶大なリスペクトを集めるthe pillowsのアニバーサリーイヤープロジェクト「Thank you, my highlight」の一つとして、ボーカルの山中さわおが原案・音楽を担当し、岡山天音が主演を務める映画『王様になれ』が、9月13日より公開される。このほど、8月27日にシネマート新宿にて完成披露試写会イベントが開催され、キャストの岡山天音、後東よう子、岡田義徳、山中さわお(ピロウズ)、オクイシュージ監督が登壇した。

日本のロック・シーンで熱狂的なファンと、ミュージシャンから絶大なリスペクトを集めるthe pillowsの結成30周年プロジェクトとして制作された本作。カメラマン志望の祐介は、叔父の大将のラーメン屋で働いている。夢を叶えるには現実は厳しく苛立ちと焦りに苛まれながら過ごす日々。初めて足を運んだthe pillowsのライブで、思いを寄せるユカリを見かけ話すようになる。「もしかしたら必然かも、ピロウズと出会ったの」。ユカリとの距離が近づくにつれて、祐介はthe pillowsの魅力にもどっぷりはまっていく。

実際にthe pillowsとして出演するヴォーカル兼ギターの山中。ドキュメンタリーではなく、オリジナルストーリーにしたことについて、「ドキュメンタリーは15周年で作ったことがあって。何か今まで自分がやってないことにチャレンジしたかった。そしてできれば、自分の知っているロックバンドがやってないことだったら尚更おもしろい」と思い、俳優が演じる映画を作るというアイデアに至ったという。

山中は作品の構想について聞かれると「50年も生きていると、ひとつぐらいの物語はできると思う。自分の実体験のことばかりなので、登場人物の経験はなんとなく経験した。僕にも若い時があって、なりたい自分になれないで足掻いていた時期があった」ことを告白。「最終的にはオクイさんに丸投げした(笑)」という山中に対して、20年来の付き合いがあるオクイ監督は「馬鹿じゃないかと思った(笑)」と即答。「三軒茶屋に呼び出されて、『監督やってください』って。やれるわけねーだろ!(笑)」と作品をスタートさせた経緯を冗談交じりに語り、会場を笑わせていた。

カメラマン志望の祐介役を演じた主演の岡山は、ラストシーンを撮影の初日に撮ったそうで、「ピロウズさんの実際のライブの後に、リアルなお客様たちに残っていただいて。リアルな熱気の中で撮影できたので、とても貴重で刺激的な経験だった」と語った。

最後に山中は「30年間バンドをやってきて、自分の想像を上回ることが今まで3つあった。ひとつは15周年にトリビュートアルバムを出してもらえたこと。2つ目は全ヶ所ソールドアウトのアメリカツアー、3つ目が20周年の武道館。これに4つ目がやったきた。想像を超える映画が完成して、とても嬉しく思ってます」と感無量な様子。そして「このなんとも言えない、経験したことのない感動を胸に、10月の横浜アリーナのステージに立ちたい」と力強く宣言し、イベントを締めくくった。

『王様になれ』
9月13日(金)より、シネマート新宿ほか全国順次公開
監督・脚本:オクイシュージ
原案・音楽:山中さわお
出演:岡山天音 後東ようこ 岩井拳士朗 奥村佳恵 平田敦子 村杉蝉之介 野口かおる オクイシュージ 岡田義徳 TERU(GLAY) JIRO(GLAY/THE PREDATORS) ホリエアツシ(STRAIGHTENER) THE KEBABS ナカヤマシンペイ(STRAIGHTENER) 日向秀和(STRAIGHTENER) 高橋宏貴(ELLEGARDEN/THE PREDATORS) SHISHAMO Casablanca THE BOHEMIANS 宮本英一(シュリスペイロフ) 藤田恵名 有江嘉典(VOLA&THEORIENTAL MACHINE) 山中さわお(the pillows) 真鍋吉明(the pillows) 佐藤シンイチロウ(the pillows)
配給:太秦

【ストーリー】 カメラマン志望の祐介(岡山天音)は、叔父の大将(オクイシュージ)のラーメン屋で働いている。夢を叶えるには現実は厳しく苛立ちと焦りに苛まれながら過ごす日々。初めて足を運んだthe pillowsのライブで、思いを寄せるユカリ(後東ようこ)をみかけ話すようになる。「もしかしたら必然かも、ピロウズと出会ったの」。ユカリとの距離が近づくにつれて、祐介はthe pillowsの魅力にもどっぷりはまっていく。

©2019『王様になれ』フィルムパートナーズ