主演に前田敦子、共演に高良健吾を迎え、川端康成の作品を原案に、大阪を舞台に奇想天外な高校の同級生のお通夜を体験する人々を描く映画『葬式の名人』が、8月16日より茨木市にて先行公開、9月20日より全国公開される。このほど、8月14日に大阪・イオンシネマ茨木にて先行上映舞台挨拶が行われ、キャストの前田敦子、高良健吾、白洲迅、佐藤都輝子、阿比留照太、監督の樋口尚文、プロデューサー・脚本の大野裕之が登壇した。
いよいよ8月16日に茨木市での先行公開を控えた本作の、さらに先行上映会という事もあって、シアターは映画を待ちわびていた観客たちで満員に。本編上映後という事もあり、各々が余韻に浸っている中、定刻にキャストが登壇すると、暖かい歓声に包まれた。
先日、本作のロケ地でもある茨木高校で舞台挨拶を終えたばかりだが、久方ぶりに茨木を訪れた主演の前田や高良は、上映終了直後の観客を前に「観て頂いて、ありがとうございます!ここ茨木で先行公開する事が出来て本当に嬉しいです!」、「(昨年夏の撮影中は)ずっと、すごい勢いのあった現場だったと思ってます!今日は皆さん楽しんで頂けたら嬉しいです」と本作への熱い思いとともに挨拶。一方、本作の宣伝キャンペーンに初参加の白洲は、劇中冒頭に事故で命を失ってしまう役という事もあって、「皆様こんにちは、遺体役もとい吉田創役を演じさせて頂きました白洲迅です」と、自らの役を用いて観客の笑いを誘った。
そんな和やかなムードで始まった舞台挨拶。初めての「ママ役」、「関西弁での演技」、「関西オールロケ」となった前田は、「現場の全てが熱かった!夏の暑いではなくて、情熱の熱さだった。そして、私はすごい“あきお”に助けられました」と、本作への思いを感慨深げに語り、一人息子のあきお役を演じた阿比留照太に助けられた事を伝えた。それを聞いた、阿比留は嬉しそうな表情を浮かべ、微笑み合う二人が劇中さながらの親子のように見えた。
お茶目でコミカルな演技も見せる高校野球部の顧問役を務めた高良は、「本当に楽しかった!現場も同世代が多く、他の現場とは違ってみんなで話し合いながら、“演技の動き”だったり、“間”だったりをみんなで作り上げていってる感じがすごく面白かった!また、みんなにも助けられているなと思った」と、10年ぶりに再会する同級生たちの姿を描いた本作の良さを明言した。
遺体役を演じ続けた白洲は、「遺体役でここまで画に映り続けるのは中々無いと思いつつ…遺体の役なんだけど、もし自分が死んだ時に、友達みんなが自分を囲んでくれて、みんな悲しんでくれたり、楽しい思い出を語ってくれるのを(遺体役として)聞いていて(人の)気持ち、想いっていうのは、本当に届くんじゃないかと思わせてくれるような作品でした」と、同級生達が、不思議なお通夜を過ごす本作の暖かさを“遺体役”ならではの目線で語った。
同じく同級生役を演じ、京都の劇団でも活動している佐藤は、地元・関西が舞台の映画が公開される事に対して、「家族や友人は楽しみに待ってくれていますし、それこそ暫く連絡を取っていなかった高校の友達とかが、ポスター見たで!と連絡をくれたりして、本当に嬉しく思います!」と地元・関西での公開を喜んだ。
そして、初めての映画出演ながら、前田演じる雪子の一人息子役・あきお役を堂々たる姿で演じた阿比留は、「最初は映画出演が初めてだったから、不安で一杯だったけど、監督が“あきおイイネ”って褒めてくれていたから、嬉しくてパワーが出て撮影が上手くいったと思います」と初めての映画出演ながら、楽しかったという喜びを見せた。
お盆・夏休みシーズンに先行公開される本作。劇中でも10年ぶりに旧友が再会するという事で、旧友に会ったり、同窓会に行く事に対して問われると、前田は「私はあまり無いですが、この映画の中でも10年ぶりに再会して(楽しめるという事は)本当に羨ましいな!」、高良は「地元の中学校や高校の友達にも良く会いますし、地元・熊本にも良く帰るんですが、今日も茨木高校の同窓会で集まって観に来ている方たちもいらっしゃると聞いて、いいなと思いました!」と劇中さながらに、旧友と再会する事の良さを語った。
最後に前田は、「皆さん今日は本当にありがとうございました。まずは、こうして地元。茨木市の皆さんに観て頂いた後、全国でも公開してたくさんの方に観て頂けたら嬉しいなと思います。本当にありがとうございました!」と茨木から全国へ羽ばたいていく本作への期待と感謝を述べ、舞台挨拶は幕を閉じた。
『葬式の名人』
9月20日(金) 全国ロードショー
8月16日(金) 茨木市先行ロードショー
監督:樋口尚文
プロデューサー・脚本:大野裕之
原案:川端康成
出演:前田敦子 高良健吾 白洲迅 尾上寛之 中西美帆 奥野瑛太 佐藤都輝子 樋井明日香 中江有里 大島葉子 佐伯日菜子 阿比留照太 桂雀々 堀内正美 和泉ちぬ 福本清三 中島貞夫 栗塚旭 有馬稲子
配給:ティ・ジョイ
【ストーリー】 大阪府茨木市にある簡素な木造アパートで、息子と二人で暮らしている28歳・雪子(前田敦子)。ある日、彼女のもとに高校時代の同級生の訃報が届く。卒業から10年の時を経て、通夜に集まった同級生たちが体験したのは、これまでに見たことも聞いたこともない奇想天外なお通夜だった。
(C) “The Master of Funerals” Film Partners