向井秀徳(ZAZEN BOYS)、真木よう子、角田光代ら著名人より絶賛コメント&特別ビジュアル!『タロウのバカ』

『ゲルマニウムの夜』、『さよなら渓谷』など国内外で高く評価されてきた大森立嗣監督が、およそ15年温めてきた自身の脚本によるオリジナル最新作で、YOSHIが主演、菅田将暉、仲野太賀が共演を務める映画『タロウのバカ』が、9月6日より公開される。このほど、チラシ特別ビジュアルがお披露目となり、併せて、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

本作は、一度も学校に行ったことがない少年タロウの物語。思春期まっただ中を生きる主人公タロウには名前が無い。彼は「名前がない奴はタロウだ」という理由でそう呼ばれているだけで、戸籍すらなく、一度も学校に通ったことも無い。そんな“何者でも無い”存在のタロウは偶然出会った“エージ”、“スギオ”という高校生の仲間たちとともに、ただ奔放に自由な日々を過ごしていたが、偶然にも一丁の拳銃を手に入れたことをきっかけに、それまで目を背けていた現実に3人それぞれが向き合うことを余儀無くされる。

本チラシの裏面に使用した特別ビジュアルは、タロウ(YOSHI)、エージ(菅田将暉)、スギオ(仲野太賀)が街中で馬に乗っている衝撃的なカット。社会のシステムからはみ出した3人の少年の衝動と生き様を描いた本作のエネルギッシュな魅力が伝わる。

▼著名人 絶賛コメント

■瀬々敬久(映画監督)
全てが今この瞬間に起こっていて、生きてるそのもののような連続。いちばん最初の映画だ、そう思った。だって、これは神話のような顔さえ持ってる。

■真木よう子(女優)
エージに憧れ、タロウに希望を持ち、スギオの混沌の中で生きている。三者は完璧な配役をされていて、劇中で彼等が「とぶ」事を望んでしまう。私にとっては、映画史に残る名作となった。

■会田誠(美術家)
日本の時代状況に対する監督の危機感と怒りに満ちた、気合いの入った映画。良い意味ですが、かなり精神にダメージを食らいました。心して観ましょう。

■角田光代(作家)
世のなかの、わけのわからないことにすべて名前をつけたら、生きていくのはこわくなくなるのかな。世界は私のものだと思えるのかな。――そんなはずないじゃん、とタロウに笑われた気分。

■新井英樹(漫画家)
この世界に居場所のなくなった、言葉にならない「感じたい」が、愛おしく必死に人間の姿で叫んでた!

■坂井真紀(女優)
どこかの知らない誰かでなく、「わたしたち」を見せつけられたような気がしました。心が苦しくなりました。悲しくなりました。「わたしたち」が憎たらしくて、愛おしくなりました。「わたしたち」を諦めたくないと優しい気持ちになりました。

■板尾創路(130R/俳優)
少年達はライオンのように乱暴であるが純粋で嘘はひとつもついてない。フィクションでありながら大人は責任を感じ、胸が痛いだろう。

■山戸結希 (映画監督)
無宗教の風土に待ちぼうけ、祈りをめぐる聖書を演じてみたならば、飛び立つことの許されぬ彼らの、すべての跳躍がうつくしかった。

■操上和美(写真家)
希望も絶望もなく、ひたすら時の狭間を疾走する少年たちの輝きが網膜に焼きついて…離れない。

■宮台真司(社会学者)
社会の外に押し出された者にだけ見えるものがある…大森立嗣の一貫した視座だ。今回はオリジナル脚本を引っ下げ、思わせぶりを一切排除して、社会に殴り込みをかけてきた。気押されて終わるか、大森立嗣が静かに見つめてきた光を感じるか、観客こそが問われている。

■熊切和嘉(映画監督)
美しい国づくりから除外された、寄る辺なき者たちの叫び。あがいてもあがいても、高架で囲まれたこのちっぽけな世界からは抜け出せない。胸キュンやお涙頂戴とは無縁の、異形の青春映画。

■向井秀徳(ZAZEN BOYS)
15年前、花村萬月さんから譲り受けたヤマハSR400をかっ飛ばして、上野の特設劇場に『ゲルマニウムの夜』を観に行った。終わって、虚無感と殺伐に支配され過ぎたオレは公園で暫くの間じっと、ただジリジリとしていた。焦燥していた。『タロウのバカ』を観た。やはり未だオレは焦燥している。空虚に取り憑かれている。そんな自分を自分で発見している。だからオレは、今日、明日、そして明後日と対峙する。対決する。キックスタートでエンジンを起動する。走り出す。走り出さなければならない。

『タロウのバカ』
9月6日(金)テアトル新宿ほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:大森立嗣
音楽:大友良英
出演:YOSHI 菅田将暉 仲野太賀 奥野瑛太 植田紗々 豊田エリー 國村隼
配給:東京テアトル

【ストーリー】 主人公の少年タロウ(YOSHI)には名前がない。戸籍すらなく、一度も学校に通ったことがない。そんな“何者でもない”タロウには、エージ(菅田将暉)、スギオ(仲野太賀)という高校生の仲間がいる。エージ、スギオはそれぞれやるせない悩みを抱えているが、なぜかタロウとつるんでいるときは心を解き放たれる。大きな川が流れ、頭上を高速道路が走り、空虚なほどだだっ広い町を、3人はあてどなく走り回り、その奔放な日々に自由を感じている。しかし、偶然にも一丁の拳銃を手に入れたことをきっかけに、彼らはそれまで目を背けていた過酷な現実に向き合うこととなる…。

(c)2019 映画「タロウのバカ」製作委員会