望月歩、即答!五億円が手に入ったら「家を買う」『五億円のじんせい』上海国際映画祭 舞台挨拶レポート

さまざまな形でエンターテインメントを発信してきたGYAOとアミューズが、今後の次世代を担う新たな才能の発掘を目指し、オリジナル映画の企画、出演者、ミュージシャンをオーディションで選出しながら作品を完成させるという挑戦的な取り組み「NEW CINEMA PROJECT」。本プロジェクトにて、約400本の応募の中から第1回グランプリを受賞した、蛭田直美脚本、文晟豪(ムン・ソンホ)監督のコンビによる『五億円のじんせい』が、7月20日より公開される。このほど、日本公開に先駆け、6月16日に第22回上海国際映画祭パノラマ部門にて公式上映が行われ、インターナショナルプレミアとなった本上映の舞台挨拶に、主演の望月歩と遠藤日登思プロデューサーが登壇した。

本編上映後、温かな拍手に包まれながら登壇した望月と遠藤。260席の会場は入れない観客も出るほど大盛況となり、多くの観客から大きな拍手を浴びた。望月が「観客席からみなさんと一緒に観ていたので、そんな一緒に観ていたみなさんの前に急に出てお話しするのがとても恥ずかしい」と顔を赤らめると、一緒に観ていたことを知った観客席から大きな歓声が沸いた。遠藤は「まだ日本でも劇場公開をしていない作品。どんな反応があるのかとても緊張しています」とコメントし、観客に「面白かったですか?」と問いかけると会場は温かい拍手に包まれた。また、今回が初の海外映画祭参加であるとともに、初の海外体験でもある望月は「『五億円のじんせい』に関わることで今が一番緊張している」とコメントし、会場の笑いを誘った。

五億円の募金で救われたために良い子でいなくてはならず、五億円という借金を返してから死ななければならないというユニークな設定と、なんでも真に受ける“良い子”である主人公に、絶賛の感想が多くの観客から寄せられた。そんな五億円で救われた少年・高月望来を演じた望月は、観客から、実際に五億円が手に入ったら何をしたいか聞かれ、「まず家を買います」と即答。続けて、「今回の上海が初めての海外体験で素敵な街だなと思った。望来が旅をしたように世界中を旅をしてみたい」と語った。

また、今作が映画初主演となった望月。初めての主演について「主演というのは全部を料理する立場だと考えていましたが、その感覚が初めてで、自分がやっている!という感覚が楽しかった!」と嬉しそうにコメント。そして、質疑応答ではこんなに似合った主演はほかにいないのではという絶賛の声とともに、どうして望月が主演に選ばれたのかという質問が飛んだ。遠藤は「良い子でいようとする生きにくい少年が主人公。“ぱっと見で良い子”と思えるかが重要だった。オーディションの部屋に望月君が入ってきたとき、『あ、みらいくん、いた!』と思った」と、望月との出会いを語り、観客席からは納得の拍手が沸いた。逆にどうして選ばれたのか聞かれた望月は少し首をかしげながら、「台本を読んだとき、やりたい!楽しそう!とすごく思えた。必死に頑張ろうと思ってオーディションに臨んだ結果だと思っております」と遠藤の顔を伺いながら答える姿に観客席から笑いが起こった。

ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」で望月を知っていたファンが多く駆け付け、若い女性が目立った客席。望月目当ての観客は、愛くるしい望来のキャラクターに終始微笑み、一つ一つの展開に驚きの声を上げていた。「この先どうなるんだろう」という展開が気になる物語に原作なしのオリジナルの強みを感じるとともに、インターナショナルプレミア上映らしい初めてのリアクションが多く寄せられた上映となった。

『五億円のじんせい』
7月20日(土)よりユーロスペース他にて全国順次公開
監督:文晟豪(ムン・ソンホ)
脚本:蛭田直美
主題歌:ZAO「みらい」
出演:望月歩 山田杏奈 森岡龍 松尾諭 芦那すみれ 吉岡睦雄 兵頭功海 小林ひかり 水澤紳吾 諏訪太朗 江本純子 坂口涼太郎 平田満 西田尚美
配給:NEW CINEMA PROJECT

【ストーリー】 幼い頃、善意の募金5億円により心臓手術に成功し、命を救われた少年・高月望来(望月歩)。健康に成長し17歳になった望来は、5億円にふさわしい自分であろうとして周囲からの期待を引き受け、マスコミに晒される窮屈な青春を送っていた。ある日、とある出来事をきっかけにSNSで自殺を宣言したところ、見知らぬアカウントから「死ぬなら5億円返してから死ね」というメッセージが届く。夏休み、望来は家を飛び出し、5億円の“借金”を返して自由になるための旅に出る。そして、様々な人と出会い、事件に巻き込まれながら、思わぬ発見が彼を待っていた。

©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT