池田エライザ「今までの『リング』とはひと味違う」『貞子』完成披露試写会イベント レポート

見た者は1週間後に呪い殺されるという呪いのビデオの恐怖を描いた鈴木光司のホラー小説を、中田秀夫監督が映画化した『リング』(1998)。そのシリーズ最新作で、中田秀夫監督が再びメガホンをとり、主演に池田エライザを迎えた映画『貞子』が、5月24日より公開される。このほど、5月9日に原宿クエストホールにて完成披露試写会イベントが行われ、キャストの池田エライザ、塚本高史、清水尋也、姫嶋ひめか、佐藤仁美、中田秀夫監督が登壇した。

“見たら呪われる”から“撮ったら呪われる”に進化した本作の斬新な設定にちなみ、キャストによる小型カメラでの自撮りの映像もスクリーンに映し出されるという演出も盛り込んだ本イベント。主人公・茉優を演じた池田は、社会現象を巻き起こしたホラー『リング』シリーズの最新作となる本作のオファーを受けたことについて、「本当にホラーが苦手で、幼少期に『リング』の洗礼を受けた」ようだが、「ただ怖い映画というだけではなくてヒューマンドラマ。今までの『リング』とはひと味違う、“幽霊模様”というか人間模様も描かれていて、そこに触れてみたいと思って、勇気を出して挑戦してみました」と語った。

池田演じる茉優と共に事件に巻き込まれていく祐介役を演じた塚本は「『リング』(公開)の時が高校生で、まだこんなにSNSは発達してなかった。あの頃はVHSだったので、本当にビデオが回ってきたら呪われると思っていましたから、その20年後にまさか出るなんて思っていなかったです」と本作への出演は驚きだったと明かした。

茉優の弟で動画クリエイターの和真役を演じた清水は、自分で手持ちカメラを回した映像が本編に使用されており、撮影しながらの演技について、「難しかったです。映さなきゃいけないところや、暗い場所が多かったので見にくい場所もあったりして。(カメラのレンズの)向きを変えてモニターをひっくり返して、もう一回戻して…と一人でずっとやっていました」と撮影の裏話も披露した。

『リング』(1998)、『リング2』(1999)以来、20年ぶりに倉橋雅美役を演じた佐藤は「『そういえば、私、生きてた!』と思って(笑)」と本作のオファー時を振り返り、「何十年後に同じ役をやるなんて今後ないだろうなと、すごいことをやっているなという感じでした」と感慨深げにコメントした。

また、「令和時代、“きっと来る”ものは?」という質問も。池田は「民族楽器」と答え、「世界中にいろんな楽器があるんですよ。その一つ一つが素敵な音がするので、好きな音の楽器を集めてみようということで、最近、民族楽器にはまっています。ぜひみんなにも好きな音を探してほしい」とマイブームについて語っていた。

最後のフォトセッションでは、映画のパネルの足元から貞子が出現し、キャスト陣に呪いが降りかかる場面もあり、会場が大きく盛り上がる中、舞台挨拶は終了した。

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『貞子』
5月24日(金)全国ロードショー
監督:中田秀夫
原作:鈴木光司「タイド」(角川ホラー文庫刊)
脚本:杉原憲明
音楽:海田庄吾
主題歌:女王蜂「聖戦」(Sony Music Associated Records)
プロモーション使用楽曲:女王蜂「feels like “HEAVEN”」(Sony Music Associated Records)
出演:池田エライザ 塚本高史 清水尋也 姫嶋ひめか 桐山漣 ともさかりえ 佐藤仁美
配給:KADOKAWA

【ストーリー】 病院で心理カウンセラーとして働く茉優(池田エライザ)は、警察によって保護されたひとりの少女を担当する。一切の記憶をなくし、自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女のまわりで奇妙な出来事が起こり始める―。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介(塚本高史)の薦めでYouTuberとなった、茉優の弟・和真(清水尋也)は再生回数の獲得に焦るあまり、心霊動画を撮ろうと、死者5人を出したある団地の火事跡に忍び込むが…。

©2019「貞子」製作委員会