井浦新 × 大橋彰(アキラ100%) 長崎を舞台とした家族と愛の物語『こはく』予告編

井浦新と大橋彰(アキラ100%)が兄弟役でタッグを組む、『ゆらり』の横尾初喜監督最新作『こはく』が、7月6日より全国順次公開、横尾監督の出身地であり舞台となった長崎県にて6月21日より先行公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となり、併せて、父役を務めた鶴見辰吾と、主題歌・音楽を担当したLaika Came Backの車谷浩司よりコメントが寄せられた。

本作は、兄弟の小さな冒険を通じて、「家族」を知り「愛」を知っていく物語。長崎県でガラス細工の工場を営む亮太は、幼い頃に別れた父の工場を受け継ぎ、厳しい状況ながらもなんとかうまくやっている。だが、かつての父と同じように自身も離婚を経験し、子どもたちと会うことが出来ずにいた。定職に就かずブラブラし、虚言癖のある兄・章一の存在にも悩むなか、ある日、亮太は章一から、街で偶然父の姿を見かけたことを告げられる。そんな折、現在の妻・友里恵の妊娠を知った亮太は、父のいない過去をひきずったままの自分に気付き、章一を信じ、ともに父を探し始める。

■鶴見辰吾(父役) コメント
映画『こはく』の撮影は、私が長年にわたり挑戦してみたいやり方だった。映画の中の登場人物の行動や、その反応は、常にその場で起こったことのようになくてはならないわけで、撮影はそれを記録するかのように行われるべきだということ。それをまさにやり通した。井浦さんは以前に共演したこともあるが、何年も会っていない。大橋さんは初めての共演で、お互いに顔合わせはおろか、挨拶もなかった。それにもかかわらず、空がこはく色に染まりかけたころ、本番の撮影が始まる。カメラの前で、いきなりお互い直面し、親子の関係を瞬時に築いた。この表現は映画ならではのもので、スタッフと出演者の信頼がなくてはできない撮影だ。これをやった監督の度胸に感服する。この映画が多くの人の心を打つことを願います。

■車谷浩司(Laika Came Back/主題歌・音楽) コメント
「父さんの曲を作って欲しい」 久しぶりに帰省し、ふたりでテーブルを囲んでいた時のこと。人生の総仕上げ、第三の人生を模索し始めた、普段自分の願望や思いをあまり口にしない父が、ぽつりと言いました。「いいよ、やってみる」 そう答えると、次の瞬間から頭の中で音が鳴り始めました。歌詞は後とし、曲自体はすぐに完成しました。するとその数日後に、今回の『こはく』のお話を頂きました。映画は父と子の話であること。家族の話であること。数日前の僕と父の出来事から、不思議にも、まるでお互いが引き寄せ合ったかのように、瑞々しく届いたお話でした。図らずも自分の父の為に書き上げたこのメロディーが、『こはく』の主題歌となりました。楽曲作りの為にお伺いした撮影現場は、映像や音楽などの制作現場にありがちな尖り過ぎてしまう空気感がまるでなく、監督、スタッフ、新さんや彰さんをはじめ俳優部の皆さん、長崎の街の皆さんが、携わる者、誰も彼もを全て包み込んでいってしまうような温かさで時を重ねていました。この作品の撮影そのものが、ひとつの物語であるかのようでした。仮編集の段階で、既にLaika Came Backの既存の楽曲たちが全て当てはめられており、監督の中で世界観がしっかりと確立されていた為、それに沿った形で新しい楽曲を制作していくことは、難しくも、とても新鮮な時間でした。自分の背中を、すっと伸ばしてくれました。深い悲しみと、真の強さ、そして真の優しさは、全て一体であるということを、音楽から感じて頂けたら嬉しく思います。

『こはく』
7月6日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開
6月21日(金)より長崎先行ロードショー
監督・原案:横尾初喜
脚本:守口悠介 横尾初喜
主題歌・音楽:Laika Came Back
出演:井浦新 大橋彰(アキラ100%) 遠藤久美子 嶋田久作 塩田みう 寿大聡 鶴田真由 石倉三郎 鶴見辰吾 木内みどり
配給:SDP

【ストーリー】 長崎県でガラス細工の工場を営む亮太(井浦新)。幼い頃に別れた父の工場を受け継ぎ、厳しい状況ながらもなんとかうまくやっている毎日。だがその一方、かつての父と同じように自身も離婚を経験し、子どもたちと会うことが出来ずにいた。定職に就かずブラブラし、虚言癖のある兄・章一(大橋彰)の存在も悩みのタネだ。そんなある日、亮太は章一から、街で偶然父の姿を見かけたことを告げられる。信じられずにいる亮太だが、そんな折現在の妻・友里恵に妊娠を告げられる。「お父さんになる自信、ある?」。その一言で、父のいない過去をひきずったままの自分に気付く亮太。亮太は章一を信じ、ともに父を探し始める―。

(C)2018「こはく」製作委員会