桑田佳祐が主題歌「男はつらいよ」をOPで歌唱&出演も決定!山田洋次監督シリーズ50作目『男はつらいよ お帰り 寅さん』

1969年8月27日に第1作が劇場公開された映画『男はつらいよ』シリーズ。そのシリーズ50作目となる吉岡秀隆主演の新作映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』が、第1作の公開から50周年を迎える本年の12月27日より公開される。このほど、サザンオールスターズの桑田佳祐が、シリーズ主題歌「男はつらいよ」をオープニングで歌唱し、本作に出演することも発表された。

1997年公開の第49作『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』以来、22年ぶりの本作は、車寅次郎の甥・満男と、満男がかつて思いを寄せたイズミのその後の物語。別々の人生を生きてきた二人を軸に、さくらや博、そしてくるまやを囲む人たちが描かれる。既に撮影は昨年中に終了しており、現在本編編集作業中。完成は春を予定している。

寅さんの妹・さくら役を倍賞千恵子、さくらの夫・博役を前田吟、寅さんをおじにもつ満男役を吉岡秀隆、満男の初恋相手・イズミ役を、23年ぶりの銀幕復帰となる後藤久美子が演じる。さらに、イズミの母・礼子役に夏木マリ、寅さんが最も想いを寄せたマドンナ、リリー役に浅丘ルリ子など、本シリーズでお馴染みのメンバーが集結。そのほか、池脇千鶴、桜田ひより、美保純、佐藤蛾次郎、北山雅康、笹野高史、出川哲朗、カンニング竹山、濱田マリ、林家たま平、橋爪功、小林稔侍、立川志らくと、豪華俳優陣が本作を彩る。

桑田が主題歌「男はつらいよ」をオープニングで歌唱し、さらには本作へ出演することになった理由は、山田監督が、テレビ番組で「男はつらいよ」を歌う桑田の映像を目にし、「実にうまい!」と大感激したため。桑田のこの歌へ寄せる想いも感じられ、それが脳裏から離れずにいた。今作を製作するにあたり、山田監督自ら、「是非、新しい寅さんの幕開けをあの素晴らしい桑田さんの『男はつらいよ』で始められないか。出来れば出演もしていただき、華を添えてもらえないだろうか」と提案。桑田に熱いラブレターを書きその想いを伝えた。もともと桑田は、かつて自身のテレビレギュラー番組に「音楽寅さん」というタイトルをつけるほど寅さんや山田監督のファン。主題歌の「男はつらいよ」もAct Against AIDSのステージや、映像作品「THE ROOTS ~偉大なる歌謡曲に感謝~」の中でも披露してきた。そんな桑田は熱い山田監督の気持ちを受け取ると、ありがたいお話ということで即座に承諾し、実現へと至った。

■山田洋次(監督) コメント
桑田佳祐という人と渥美清さんは、心情において深く重なっているのではないか、と前々から思っていて『男はつらいよ』の50作目を作るなら、なんとかして桑田君に主題歌を歌ってもらいたいと強く願って直接に手紙を書きました。いわばラブレターです。その承諾の返事を聞いたときは本当に嬉しかった。桑田君が歌う「男はつらいよ」は、人を優しい気持ちにさせ、元気づけてくれる。「まあ、こんな私でもなんとか生きていけるんじゃないかな」観客の背中をポンと押してくれるような素晴らしい主題歌となり、記念すべき50作目のオープニングを飾るに相応しい名シーンとなりました。桑田君、「寅さん」の世界に飛び込んで来てくれてありがとう!「音楽寅さん」はまさに「映画寅さん」でもあった。渥美さんもきっと喜んでくれると思います。

■桑田佳祐 コメント
山田洋次監督始め、山田組や松竹映画スタッフの皆様には、何と御礼を申し上げたら良いのか言葉もございません。映画『男はつらいよ』には、我々世代も沢山の笑いと涙と感動のドラマを”魅せて”頂きました。渥美清さん演ずる「寅さん」には、あの方ならではの男の色気で、恋することのもどかしさ、家族や人間同士の絆、生きることの脆さ、儚さ、せつなさ、そして渥美さんご自身の「粋な口上」の数々や、お上手な歌などもたくさん教えて頂き、私も渥美清さん演じる「寅さん」を、どこかファンのひとりとして、真似をしながら生きて来たような気が致します。昨年末、私のライブにまでわざわざお越し頂き、4時間越えのステージを最後までお立ちになったままご覧頂いた山田監督。憧れの人にお逢い出来た瞬間、私は全身から力が抜けてしまった事を忘れません。撮影スタジオでは、主題歌を歌うシーンで、私のおぼつかない「演技」に、暖かく御指導をいただきましたことは、一生の思い出です。今回、この夢のようなお話を頂き、本当にありがとうございました。そして天国におられる渥美清さんには、心より深く感謝申し上げます。

『男はつらいよ お帰り 寅さん』
12月27日(金) 全国公開
監督・原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
主題歌・出演:桑田佳祐
出演:倍賞千恵子 前田吟 吉岡秀隆 後藤久美子 夏木マリ 浅丘ルリ子 池脇千鶴 桜田ひより 橋爪功 小林稔侍 美保純 佐藤蛾次郎 北山雅康 笹野高史 濱田マリ カンニング竹山 出川哲朗 林家たま平 立川志らく 渥美清
配給:松竹

【ストーリー】 物語は諏訪満男(吉岡秀隆)の妻の七回忌の法要から始まる。柴又の帝釈天の参道に昔あった「くるまや」の店舗は新しくカフェに生まれ変わり、その裏手に昔のままの住居がある。法事のあと、ひとしきり昔話に花が咲く。寅(渥美清)がマドンナを連れてくるたび、家中が大騒ぎだったことなど…あれからもう半世紀の歳月が流れたのだ。満男は、長い間サラリーマンをしていたがその合間に書いた小説が認められ小説家になっていた。そんなある日、満男の最新作の評判がよくサイン会をすることになる。ところがその列に並ぶ客の中に初恋の人、一度は結婚の約束までした女性、及川泉(後藤久美子)の姿を見て呆然となる。ヨーロッパで生活しているイズミは仕事で来日し、偶然サイン会に参加したのだった。イズミに再会した満男はサイン会もそこそこに「君に会わせたい人がいる」と小さなJAZZ喫茶にイズミを連れて行く。経営者の顔を見て驚くイズミ、それは20年以上前に奄美大島で会った寅の恋人のリリー(浅丘ルリ子)だった。懐かしい人たちとの再会、そして思い返す寅さんのこと。それは満男とイズミにあたたかい何かをもたらしていく。イズミはその夜「くるまや」を訪れることになるのだが…。

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