『ハリー・ポッター』マルフォイの母役ヘレン・マックロリーが死去 ドラコ役トム・フェルトンらが追悼

映画『ハリー・ポッター』シリーズやドラマ「ピーキー・ブラインダーズ」などで知られるヘレン・マックロリーが、がんのため52歳で亡くなった。訃報を受け、『ハリー・ポッター』シリーズで家族を演じたトム・フェルトン、ジェイソン・アイザックスら共演者が追悼メッセージをインスタグラムに投稿した。

▲ルシウス・マルフォイ役のジェイソン・アイザックス(左)、ナルシッサ・マルフォイ役のヘレン・マックロリー(中央)、ドラコ・マルフォイ役のトム・フェルトン(右)
トム・フェルトンのインスタグラム(t22felton)より

4月16日(現地時間)、ヘレンの死去を、夫で俳優のダミアン・ルイスが自身のツイッターで発表した。ヘレンは「がんと勇敢に闘った末」に、「友人や家族の愛に囲まれながら自宅で安らかに息を引き取った」と伝えている。

『ハリー・ポッター』シリーズでヘレンが演じたナルシッサ・マルフォイの息子ドラコ・マルフォイ役を演じたトムは、マルフォイ家の3ショットを投稿。「突然別れを告げるのはとても悲しい。彼女に伝える機会はなかったけど、彼女のおかげで僕は人として成長できた」とメッセージ。「スクリーンの中でも撮影以外でも、彼女はいつでもありのままの自分を貫いていた。ウィットに富んで、雄弁で、優しくて思いやりがあって、馬鹿なやつにはかまわなかったけど、みんなのために時間を割いていた。道を照らし、僕が必要としている時に手を握ってくれてありがとう」。

ナルシッサの夫でドラコの父ルシウス・マルフォイ役を務めたジェイソンは、トムと同じ写真をインスタグラムでシェア。「数十年前、ヘレンと僕は一緒にある映画のオーディションを受けた。帰宅して(妻の)エマ(・ヒューイット)に『今までで最高の女優に出会ったと思う』と伝えた。彼女が観客を魅了するのを何年も見てきて、もうそんなことは思わなくなった…そうだと確信しているから」とヘレンの才能を称え、『ハリー・ポッター』シリーズで「素敵なヘレン・マックロリーとスクリーンの中で結婚して笑い合ったことは、この先もずっとハイライトだ」と偲んだ。

『ハリー・ポッター』シリーズのキャストのほかにも、ヘレンが出演したイギリスの人気TVシリーズ「ピーキー・ブラインダーズ」でアーサー・シェルビー役を演じたポール・アンダーソンらが別れを惜しむメッセージをSNSで発信している。

英ロンドンで生まれたヘレンは、舞台俳優としてキャリアをスタートさせ、1993年からTVドラマに出演し、1994年に『インタビュー・ウィズ・バンパイア』で映画デビュー。大ヒットファンタジーシリーズの第6弾『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(2009)、第7弾『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(2010)、第8弾『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)にナルシッサ・マルフォイ役として登場した。イギリスのTVシリーズ「ピーキー・ブラインダーズ」(2013〜2019)では、主人公のシェルビー兄弟の叔母ポリー・グレイ役を好演。そのほか『クィーン』(2006)、『ヒューゴと不思議な発明』(2011)、『007 スカイフォール』(2012)などの話題作に出演した。

私生活では、ドラマ「HOMELAND/ホームランド」で知られるダミアン・ルイスと2007年に結婚。2人の間には14歳の娘マノンと13歳の息子ガリバーがいる。昨年は新型コロナウイルスのパンデミックを受け、NHS(イギリスの国営医療サービス)のスタッフを支援するチャリティ活動で100万ポンド以上の寄付金を集めていた。