MC:外でのお仕事が多かったということで、やはりそこは監督のこだわりという部分もあったとお聞きしましたが。東京の今の姿を残したいという?
武:まあそうですね。平成も最後の年になりますし、これからオリンピックも始まるんでちょうどいいタイミングでいい作品に出会えたというか。外の風景をきちんと撮っておこうっていうことをだいぶ意識して。まあ俳優さんたちは大変でしたけど、表で色々と撮るような状況を作って。原作の「盗まれた顔」の一番いいなって思ったのはそういう、東京の街中を本当の実名の場所で作品が展開していくっていうのがすごく自分は気に入っていたので。
MC:さあそして今、監督から「原作」というお言葉がありましたが、なんと皆さん、今日はこの会場にその原作者であります、羽田圭介さんが来てくださっています! 観客席の中にいらっしゃるということですが、羽田さん!どこにいらっしゃ、あ、います! 全然反応してくださらないのですが(笑)。皆さん拍手をお願いいたします! どうぞ壇上へお上がりください。なんとサプライズ登場ということで、原作者の羽田圭介さんです、お願いいたします!
(羽田:自身の作品「5時過ぎランチ」の装丁があしらわれた衣装を身に着け登壇)
羽田:よろしくお願いします!
玉木:すごい衣装ですね(笑)。
MC:学ランですか?
羽田:はい、学ランです。あ、いや、えっと、中ランです!
玉木:中ランですよね、そうですよね!
羽田:不良のやつです。
MC:またファッションも今日は…(笑)。
羽田:はい。「5時過ぎランチ」って書いてます。
MC:な、なんて書いてあるんですか?
羽田:「5時過ぎランチ」っていう別の作品の…(笑)。
(会場爆笑)
MC:ちゃっかりとやられました!
羽田:「盗まれた顔」のやつがなかったので、仕方ないです(笑)。まあでも、これもWOWOWさんで映像化希望です。
玉木:WOWOW限定ですよ!
羽田:特に具体的な話はないんですけど…(笑)。
MC:(笑)。検討させていただきます。そして羽田さんも第一話をご覧になったということですが、ご覧になった感想をお聞かせください。
羽田:まあ、感慨深いですね~。やっぱり映像化されると、すごいシリアスなんですけど、(ミアタリ捜査員たちの)“労働してる感”がすごい伝わってきて、それがやっぱり小説以上の生々しさがあったので。それが良かったですね。…ここってららぽーとでしたっけ?
MC:はい、そうです。
羽田:2007年大学生時代に、就活でららぽーとの選考を受けた…、ここにエントリーシート出しにきたんですよ。そこでなんか落ちて、別の企業に就職するんですけど、その数年後に「盗まれた顔」を一人でコツコツ書いて出版しました。そこからまた数年経って…まぁこんなことになるんだなぁっていう。あの日11年前にエントリーシートを落とされた企業で自分の作品の試写会っていうのをやるんだなぁってのは、あの頃は考えもつかなかったんで…、今日もこれはこれで感慨深いですね。
MC:とても感慨深いお話ですね!さて、ここまで羽田さんが原作された本作について皆さんにお話を伺って参りましたが、残りのお時間は、本作にちなんだテーマトークをしていきたいと思います。今回は“記憶”がテーマの一つ。2018年も残りわずかということで、皆さんが今年一年、一番記憶に残っている出来事を披露できる範囲で発表お願いします。まずは玉木さんからお願いします。
玉木:はい!記憶…。えーと、今年の初め、二月ぐらいにアイスランドに一人旅に行ったんですけど、氷河の上でスノーモービルに乗ったりとか、大自然の中で遊ぶことというか、やはり日本と規模が全然違くて、どうにかこの景色を記憶の中に留めたいんだけど、写真も撮ったりするんですけど、でも写真でもやっぱりそのときの記憶ってちゃんと撮れなくて…。でもすごい…景色だったな~っていうのは今でも思い出しますよね。