福山:最初に上がってきたものは分厚いプロットで…そもそも台本を刷らなかったんですよね。
桜庭:そうですね。なかったですね。
福山:台本を最終的にもらわなかったんですよね。台本じゃなくて、プロットっていう台詞が書いてある、日本語と英語と中国語で書いている分厚いものが送られてきて、それが随時変わっていく。最初にいただいた、これで撮影に入るというプロットの最初のシーンは、僕は大阪でカーチェイスをしていてっていうアクションシーンだったんです。でもそれが途中で変わって、大阪では撮影の許可が下りないということになって。その次に上がってきたのが、溶鉱炉が舞台になっていて。「溶鉱炉かぁ…」って、カーチェイスから溶鉱炉、たしかにさらにスケールがアップしたなと。それで最終的に上がってきたのが、作品になっているトラックにダイナマイトが仕掛けられているというものに変わったんです。
MC:斎藤工さんがテロリストとして出られている…。
福山:そう、そう。斎藤さんも出られている。
MC:それがどんどん変わっていく。すごいスピードですね。
福山:台本そのものもそういうふうに変わっていったりとか、極めつきはもう、池内さんが警察の人から人を殺しまくる人に変わっちゃった(笑)。
MC:(笑)。池内さんはいろいろなアジアの映画に出られていて、ドニー・イェンさんと戦ったり、いろんなアジアのスターと共演されていて。でもやっぱりジョン・ウー監督は他のアジアの映画と違うなぁというところはありましたか?
池内:うーん、何ですかねぇ…。監督はめちゃくちゃ温厚な方で、めちゃくちゃ優しくて、あんな温厚な方がどうしてこんな…こんなじゃないですけど(笑)、素晴らしいハードな作品を撮られるんだろうとびっくりしましたね。
MC:池内さんは実際にドニー・イェンさんと戦っているじゃないですか。今回、福山さん演じる矢村と戦ってどうでした?
池内:いやぁ、痛かったですねぇ。
福山:嘘でしょ?(笑)。
池内:それ、僕が言いたいんですけど(笑)。
MC:あれは結構当たっていますか?
福山:当たるということもあるし、やっぱりそのつかみ合い、フィジカルコンタクトですよね。実際に拳が当たるとかは基本的にはないけど、ガッ!とつかんだり、ドンッ!ガンッ!みたいなことはやっぱり。池内さん、柔道でした?もともと。
池内:はい、小さいときは。
福山:だから引くみたいな力がすごく強いんですね。池内さんとの戦闘シーンで、やっぱりすごく引く力が強いし、身体が強いという感じはあるんですよ、もとの身体の強さというものが。それで、ドゥ・チウ(を演じた)、チャン・ハンユーさんも何もやってない、訓練とかしていないんだけど喧嘩が強そうな感じなんですよ、身体の当たりが。僕はどっちかというと、ドゥ・チウと酒井の戦闘が見たかったんですよ(笑)。どっちが勝つのかなって(笑)。
MC:最強はどっちなんだろう、みたいな。
福山:二人とも強いんですよ。
池内:ごついですよね、ドゥ・チウさんは。
福山:痛いでしょ、ガツン!という感じが。
池内:骨太な感じですよね。
MC:桜庭さんは、激しいアクションシーンを横で見られていかがでしたか?
桜庭:すっごいかっこよかったです。作品を観てもそうなんですけど、もう1秒も目が離せなくてすごいかっこよかったです。あの…ショッ!シャッ!って(笑)。
MC:もうちょっとうまく説明してもらってもいいですか?(笑)。
(会場爆笑)
福山:本当の話ですよ(笑)。ありがとうございます。
桜庭:すごいかっこよかったです。
MC:あのシーンを近くで?
桜庭:私、見てたんですよ。
MC:福山さんが「やりたいんです」というお話をして…。
福山:いや、1個1個はアクションチームの皆さんがアイディアを基本は作られていくので、僕は単純に撮影が始まる前に…日本の警察官は柔道か剣道かどっちか必須じゃないですか、そういうのがあるので、最初は柔道というアクションチームとの話だったんですけど、崩しとかは実際に画に撮ったときに少しわかりにくいという話になっていって、それで「剣道というのもありますけど、どうですかね、監督」という話をさせていただいたら、監督も「武士道はすごく興味もあったし、好きな世界です」ということで、「じゃあ日本刀を使ってみましょう」ということになったんです。
MC:普段から福山さんは格闘技も実は習っていらっしゃっていて。
福山:いやいや…。
MC:一番戦闘能力の高い福山さんが出てきたなと、銃だったり刀だったり、そういうのが似合うなぁ!と思って、もっともっとこういう福山雅治を見たい!と。
桜庭:見たいです。
福山:本当ですか?
(会場拍手)
福山:しょ…しょうがないなぁ!
MC:なんで自分で自分の真似をするんですか(笑)。
福山:(笑)。