MC:大丈夫でしたか(笑)。これだけいわゆる男くさい映画の中で、桜庭さんが演じた里香という新人刑事ですけれども、ハ・ジウォンさんだったりアンジェルス・ウーさんだったり女性陣とは交友はあったんですか?
桜庭:撮影中にアンジェルス・ウーさんとかチー・ウェイさんとかハ・ジウォンさんとご飯を食べに行ったんですよ。
MC:どういうところに行ったんでしょうか?
桜庭:和食を食べに行きました。そしてお酒を飲んで、ガールズトークしながら楽しみました。
MC:実際は作品のなかでは銃を撃ちまくっていますよね。
桜庭:かっこいいんですけど、皆さん。でも実際はすごく優しくておもしろくて、楽しかったですね。
MC:桜庭さんは、今回の現場でジョン・ウー監督にびっくりされたり、「こうなんだ!」と思ったり、日本の現場とは違うなということはどんなところがありましたか?
桜庭:日本って1つのストーリーができてから私たちに渡って、それを役作りしていくんですけど、監督は1シーンをこういうふうに撮ったから、次はこういうふうに撮ろうっていう考えがどんどんどんどん閃いていかれる方なので、毎日ドキドキワクワクしながら撮影に挑んでいました。
MC:いろいろ変わっていくと。
桜庭:はい。そういうシーンも…。
MC:その場で言われるんですか?
桜庭:そうですね。その場で、その日の朝とかに言われます。
MC:福山さんは、どんどん変わっていくのは戸惑いながらやりましたか?
福山:是枝監督(『そして父になる』『三度目の殺人』)もわりとそういうところがあるので(笑)、むしろもの作りとして純粋だなというところがあるので、そうじゃない現場もそれはそれで純粋なんですけれども、僕は結構嫌いじゃなく、むしろ好きかもしれない、変わっていくというのは。新鮮な気持ちで現場にいつもいられるので。あとは何度も言いますけど、今回の作品のスケール感ですよ。桜庭さんなんかはクランクアップを2回しましたからね。
桜庭:そうなんですよ!「クランクアップしましたー!」って大きな花束をいただいて、「あー!終わった!ありがとうございました!寂しいな」って東京に帰ったんですよ。それで、1か月後くらいに「あの、もう1回岡山に来てください」って言われて岡山に行きました(笑)。それで2回クランクアップして(笑)。
福山:スケール感が違う!2回クランクアップしたって聞いたことないですよ、日本の撮影で。桜庭さんはさらにすごいですよ。3日間大阪にマネージャーさんといてホテルに泊まられて。だんじりのシーンで3日間の拘束で、現場にも毎日いらしていたんですけれども、1カットも撮らずに帰りましたからね(笑)。
MC:え?!それはどういうことですか?!
桜庭:ずーっと待っていたんですよ。
MC:現場にいて待ってるんですよね?
桜庭:(現場に)いて待ってたんです。衣装を着て。だんじりのシーンがあると思って、どういうふうにやろうかなと考えて、待って、待って、待って、3日待って、東京に帰りました(笑)。
MC:なんで?!(笑)。
池内:いつ呼ばれるかわからないから、それが怖いですよね。突然「来てください」っていうのは。
福山:池内さんなんかは、最初にキャスティングされたときの役と変わりましたから(笑)。
(会場爆笑)
MC:製薬会社の跡取り息子じゃないんですか?
池内:じゃなかったんです!僕は福山さんを追う人だったんです、実は(笑)。
MC:刑事?
池内:刑事…だけど、そこからちょっと変わって。
MC:オーディションではまずはそっちになったんですか?
池内:はい。
福山:監督が実際の顔を見て「この人には(人を)殺してもらったほうがいいよ」って思ったんです!(笑)。
池内:僕が最初いただいた本には酒井宏という役はなかったんです。それでお会いして「やった!決まった!」と、「僕が福山さんを追うんだ!」と、「あの役をやれるんだ!」と。
福山:「追うぞー!」と思っていたんですよね。「追いかけてやる…!」って。
池内:そうじゃなかったんですよねぇ!
MC:どのへんからそうじゃなくなっていったんですか?「あれ、違うなぁ」って。
池内:違うなぁっていうのは、決まって1週間後くらいですかね(笑)。