【全起こし】斎藤工、向井理は“男の理想”「連続ドラマW アキラとあきら」完成披露試写会 全文掲載

「連続ドラマW アキラとあきら」の完成披露試写会が6月26日、東京・千代田区イイノホールにて行われ、W主演の向井理と斎藤工のほか、共演の石丸幹二、田中麗奈、賀来賢人ら豪華キャストが出席した。今回は本イベント模様を全文掲載でお届けする。

池井戸潤の“幻の長編”と呼ばれていた「アキラとあきら」をドラマ化した本作。大企業の御曹司として、約束された次期社長という“宿命”にあらがう階堂彬(向井理)。父の会社の倒産、夜逃げなど過酷な“運命”に翻弄されながらも、理想を育んだ山崎瑛(斎藤工)。2人の人生は、何かに導かれるように交差する。人生のキーワードを盛り込みながら、バブル経済とその崩壊、激動の時代を背景に、「アキラとあきら」の“宿命”のドラマを描く。

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MC:それではひとことずつ、ご挨拶をお願いします。

向井:こんにちは。本日はお集まりいただきましてありがとうごさいます。念願のWOWOW初出演のドラマとなりました。これから第1話をご覧になっていただくことになりますが、最後まで楽しんでいってください。よろしくお願いします。

斎藤:こんにちは。山崎瑛役を務めさせていただきました、斎藤工です。なんか、厳粛な空間で、ふざけたら怒られそうで、大人しく…(会場爆笑、「いいよー!」の声)いいよお?(笑)。
(自分のジャケットの大きなボタンを指差し)これは、ボタンが大きいんじゃなくて、身体が小さい可能性もあると、皆さんに考えていただきたいなと思います(会場大爆笑)。  よろしくお願いします。

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石丸:皆さん、こんにちは。WOWOWのドラマは何作か出させていただいているのですが、今回は向井くんと賀来くんの父親役で、ちょっと慣れない役どころなんですけど、楽しく演じさせていただきました。どうもありがとうごさいます。今日はよろしくお願いします。

田中:皆さま、こんにちは。田中麗奈です。たくさんの方々に伝えていきたい素晴らしい作品だと思います。ぜひ、ご協力のほど、よろしくお願いします。今日は楽しんでいってください。ありがとうごさいました。

賀来:階堂龍馬役をやらせていただきました、賀来賢人です。本当に素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんと一緒に参加できて光栄に思います。今日は最後まで楽しんでいってください。

MC:ありがとうごさいます。それでは、向井さんと斎藤さんにお伺いしますが、最初にオファーを聞いたときはどんなお気持ちだったのでしょうか?

向井:WOWOWは個人的にも視聴していましたので、しかも社会派の池井戸さんの作品に出させていただくというのも、本当にありがたいですし、あんまりカチッとした職業もののドラマも意外とやったことがなかったので、すごい楽しみにしていたのと同時に、セリフも大変なんだろうなという思いもあって、台本を読んでやっぱり愕然としましたね(笑)。大変でした。

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MC:やはり専門用語とかが多いですしね。

向井:そうですね。1話観ていただくと分かると思うのですが、ど頭からバトルが繰り広げられているので、そこも見どころかなと思います。

MC:斎藤さんはいかがでしたか?

斎藤:はい、セリフに関しては僕も愕然としたんですけど、やっはり内容ですね。一番、日本の銀行事情というか、ある時代が、確実にすごい濃度で動いた時代を切り取っている作品なので、自分の役柄というより、作品全体を喉が乾くように、読み漁って。これに参加できるワクワク感は撮影中も含めてずっとありましたね。

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MC:今回はW主演ということになるのですが、お互いの印象についてはいかがでしょう。(向井と斎藤が)見つめ合ってますが(笑)。斎藤さんからお願いします。

斎藤:そうですね、アキラとあきらの対比に似ているなあと思って。すごくスマートでインテリジェンスで、でも温かくて、男の理想じゃないですか?本当にそう思います。

向井:いやいや…(笑)

MC:「いやいや」とおっしゃっていましたが、向井さんからご覧になった斎藤さんの印象は?

向井:意外と4回目の共演ということもあって、一番最初は7年前?ドラマで一緒で、同じ歳でもありますし、そういう意味ではすごく親近感が湧く人ですし、いきなり家に来たりとか(笑)。不意に来たりとかね。気心が知れてますし、共通の言語というか、同じ年に生まれて、同じ時代を生きているんで、そんなに深く話すこともなく、でも深く分かり合っているような感じだと思います。

MC:お二人だからこその、アキラとあきらを観ることができそうで、楽しみですね。ありがとうごさいます。続きまして石丸さんが演じられらたのは、向井さん演じる彬と、賀来さんが演じる龍馬の父親。しかも「東海郵船」という大企業の社長で、周囲からも信頼も厚くてという完璧なキャラクターですね。演じてみていかがでしたか?

石丸:しんどいですね(笑)。自分の素の部分をどのくらい出せるのかという、役によって分量が違うんですけど、今回はキャラクターが完璧過ぎて、自分の中のものは使わずに新しく創造しようと思って撮影に臨んでいました。だってねえ、すごい大金持ちでもありますし。ロケの現場が、とある学校の、素晴らしい敷地の中に建っている、素晴らしい建物が自宅だったんですよ。第一話の冒頭、車を乗り付ける場所がでてきますけど、そこに住んでいるというところで、すでの頭の中が混乱しまして(笑)。どんな暮らしをしていたのかという、創る楽しさはありましたね。

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MC:なるほど。向井さんは石丸さんとご一緒していかがでしたか?

向井:役柄としては、厳格で時に優しく時に厳しい父親像でしたけど、実際に普段お話させていただくと、とてもチャーミングで(笑)。一緒に花粉症を乗り越えた仲でもありますから。「美女と野獣」の野獣は大変だったって話をしましたよね(笑)。いつも面白い話を聞かせていただいて楽しかったです。

MC:じゃあ撮影の合間もファミリーとして楽しい時間を過ごしていらっしゃったんですね。

石丸:そうですね。撮っている合間、合間で、そんな話題が。花粉症は辛かったね(笑)。

向井:辛かったですね(笑)。

MC:ちょうどそういった時期の撮影だったのですか?

向井:そうですね。

MC:ありがとうございます。それでは田中さんに伺いたいのですが、田中さんが演じられた北村亜衣は、山崎瑛の同級生の役ということで、本作の中では恋愛エピソードも担っているという役どころになるんですけど、実際に演じられてみていかがでしたでしょう?

田中:ふたりのあきらくんとは、それぞれ幼い頃に出会っていて、再会して人間関係を深めていくという、ビジネスマンが闘っている姿というよりは、素のリラックスしたシーンだったので、皆さまと違って撮影はただ楽しかったです(笑)。恋愛ということもあって、撮影中は亜衣として瑛くんが少しでも笑ってくれたり、冗談を言ってくれたり、気持ちがほぐれたり、元気づけられたらいいなと思って。工さんとも共演も何度かさせていただいて、作品もご一緒して、そういった意味では本当に戦友だと思っているので、亜衣と自分を重ね合わせて素直にまっすぐできたかなと思います。

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MC:斎藤さんはいかがでしたか?

斎藤:いち映画ファンとして、ずっと日本映画を引っ張ってきた第一人者でもありますし、でもお会いすると信じられないくらいフラットで、温かい方で、撮影中ももちろんすごく楽しく、共演させていただいたんですけど。先日、別の作品で上海国際映画祭にたまたま隣で舞台に上がることがあって、中国語がペラペラなんですよ(笑)。なんかねえ、劇中の亜衣じゃないですけど、専門職で医療の道を突き詰めている感じと、「アキラとあきら」の撮影は終わっていたんですけど、麗奈さんと亜衣がダブる感じっていうのが、いまだにいい意味で尾を引いている、すごく誇らしかったですね。

MC:すてきですねえ。

田中:謝謝。(会場笑い)

MC:山崎瑛にとっては亜衣さんは初恋の相手ですからね。どう展開するのか、皆さん楽しんでいただきたいですね。ありがとうございます。そして賀来さんにお伺いしたいのですが、龍馬はお兄さんには敵わないというコンプレックスを持っている人で。向井さんがお兄さんで、石丸さんがお父さんで、撮影現場はどんな感じだったでしょうか?

賀来:僕はいつも怖い顔をしながら対立するシーンが多かったんですけど、撮影現場は本当に和気あいあいとした感じで、とくに向井さんなんかは、役者の先輩というか、男の先輩としてすごくいろんな話を聞いてくださったり、教えてくださったり。すごい大事なシーンの前にもずっとしゃべりかけてたので、すごい申し訳なかったなと思います(笑)。

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MC:まさに本当の兄弟のようですね(笑)。石丸さんからご覧になって、賀来さんはどんな息子さんでしたか?

石丸:実は賀来くんとのシーンですが、親子なのに少ないんですよ。めったに会えない大事な息子。

賀来:(笑)。

石丸:撮ってる合間とかは、3人でざっくばらんに話をしてたんですけど、やはり役に入る時に顔が変わるんですね。この瞬間がね、非常に役者だなと思いながら拝見させていただきました。

MC:ちなみに向井さんからご覧になって、どんな弟さんでしたか?

向井:まあ、わがままなやつ(笑)。キャラクターはね。もうどうしようもないなってところもありますし、すごく可愛い弟で、今回は幼少期の話もドラマとして描かれるので、そういうところも観ていただけると兄弟としての成長だったり、時に対立し時に共闘していく姿っていうのは見応えがあると思いますけど、賀来とは三回目の共演なので、いろんな話をしたり、わりとセリフ以上にプライベートの話をしていたような気がしますね。

MC:そうだったんですねえ。ありがとうございます。それでは皆さまにお聞きします。本作はふたりのあきらの運命が交錯していくというストーリーなんですけど、皆さんはこれまでに運命を感じた瞬間はありましたでしょうか? 賀来さんからお願いします。

賀来:別に暗い話ではないんですけど、僕も兄とすごく仲が悪かったんですよ。ずっと。今は仲直りをしたんですけど、その感じがすごく、今回の役とリンクしたというか、すごく共感できて。だから「アキラとあきら」という作品に出会えたことが運命です!(キメ顔に会場笑い)

田中:私は幼い時から女優になりたくて、芝居をしたくてしょうがない子供だったので、その夢が叶ったことは運命だなと思いますし、実際いまも女優としてやらせていただいていることが本当に感謝すべき運命だと思っています。これが一番、自分にとって初めて運命だなという風に感じたことです。

MC:そして今も運命の中でご活躍しているという。素晴らしいですね。

田中:謝謝。(会場笑い)身を引き締めて頑張ります。ありがとうございます。

MC:ありがとうございます。続いて石丸さんいかがですか。

石丸:私は池井戸先生の作品に何作か出させていただいておりますが、最初に出た作品が某番組の…、あの…、「半沢直樹」という作品なんですね(笑)。私は今までどちらかと言うとクリーンな役がずっと多くてですね、初めて敵役というか、悪役をやりまして。そこでガラッと運命が変わりまして、池井戸先生のキャラクターのおかげで、悪い役の仕事しかこなくなったんですね(笑)。そういう意味では、運命を変えた瞬間がそこでしたし、運命を変えた人は池井戸潤さんですね。池井戸さん、ありがとうございます。(会場に)いらっしゃってるのかな?ありがとうございました。

MC:そうですね、はい。本日いらっしゃっています。ありがとうございました。続いて斎藤さん。

斎藤:先日、某番組を觀ていたら、理氏がテレビに出ていて、とあるサッカーチームを応援していると言っていて。僕もずっとそのチームを80年代から応援してたんですよ。スタジアムでボールボーイをしていたと聞いて、たぶん僕もそのスタジアムに行ってるんですよ。だから、役者として初めて出会ったんですけど、その前にも同じ空間にいたんじゃないかなと。「アキラとあきら」のような運命をね、テレビを観ていて感じました。

向井:「やべっちF.C.」だ。

斎藤:「やべっちF.C.」

向井:なんでコメント出したかわかんないんだけど。サッカー関係ないし(笑)。

斎藤:番宣ご苦労様でした。

向井:お互いね(笑)。

MC:すごいですね。おふたりそういった運命的な出会いのシーンがあるわけですからね。ちょっとリンクするようなお話ですね。

斎藤:謝謝。(会場爆笑)

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MC:皆さん、すごく中国語がお上手ですね(笑)。ありがとうございます。続いて向井さん、お願いします。

向井:ハードルが上がっている中、本当に思い浮かばなくてですね…。名前ですかね。理科の「理」で「おさむ」っていうんですけど、理系の道に進んでましたね。大学の頃。……以上です(笑)。(会場大爆笑)今は全然理系じゃないんで、運命でもなんでもないことに今気がつきました(笑)。

MC:そういうのに流れていくのも運命の面白いところなのかもしれませんよね。

向井:ありがとうございます。

MC:ありがとうございました。それでは改めて、これから作品をご覧になる皆さまに、向井さんと斎藤さんからメッセージをお願いします。

斎藤:僕は工作の「工」で(会場笑い)、たしかにモノを作る方で。数字とかはめっぽう弱かったですけど。ただ、(向井が)現場で今は理系じゃないって言ってましたけど、空き時間とか無駄がない。本を読んでいたり、とにかくいろんなことをスケジューリングされている、スタッフの方も皆んな日々、感心していて、理氏に質問しているのを横で聞いていたんですけど、理科の実験をするには準備が何より大事だと。準備がちょっとでも狂うと何時間も無駄にすると。まさに彼の仕事への姿勢が、すごく現れているなと思って、運命そのものだと僕は思っています。えっと…。作品の話か。繋がってなくもないと思うんですけど、とにかく激動の、この時代は今から見たら当然過去になるんですけど、この時代を知る、この時代の事情を知る、この裏側を知ることで、たぶんこれから先のことが見えてくる、そんなドラマになっていると思いますので、決して過去のドラマというよりは、今、そして未来に繋がっている素晴らしいドラマだと思っておりますので、ぜひ楽しんで観てください。ありがとうございます。

MC:ありがとうございます。それでは向井さん、お願いします。

向井:この作品はバブルの時代を中心に描かれていて、池井戸先生の作品では珍しいというか、お互いの幼少期だったり、子供時代の接点だったり、いろんな運命だったり宿命だったりというものが描かれているので、そのふたりの成長物語でもあるっていうところが軸になってくると思います。そしてすごくリアリティのあるすごくスピーディな展開になっていますので、1話から始まってその種がどんどん開いていく瞬間っていうのがエキセントリックで、台本を読んでいてもすごくスピーディな展開だったので、1話だけでなく2話3話と、どんどんスピードがあがっていく瞬間を、皆さんにぜひ目撃してもらいたいと思います。よろしくお願いいたします。

MC:どうもありがとうございました。

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「連続ドラマW アキラとあきら」
WOWOWプライムにて7月9日(日)放送 毎週よる10時~(全9話) ※第1話無料

原作:池井戸潤「アキラとあきら」(徳間文庫 2017年5月17日刊行予定)
脚本:前川洋一(「連続ドラマW 沈まぬ太陽」「連続ドラマW 下町ロケット」)
監督:水谷俊之 鈴木浩介(「連続ドラマW 沈まぬ太陽」「連続ドラマW 下町ロケット」)
出演:向井理 斎藤工 小泉孝太郎 田中麗奈 賀来賢人 木下ほうか 堀部圭亮 松重豊 瀧本美織 永島敏行 上川隆也(友情出演) 尾美としのり 石丸幹二
特設サイト:http://www.wowow.co.jp/dramaw/akira/

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