MC:瀬々監督場いかがですか?
瀬々:あえて言うなら、林さんですかね。3人で雨の中、走ってるシーンがあるんですけど、林くんは実は遠慮しながら走ったんじゃないですか?
林:いや、そう思われるかもしれないですけど、本当に違うんですよ。阿部さんが本当に凄まじいです。息を切らさないですし。
瀬々:本当に苦しかったんですか?
林:はい(笑)。
瀬々:僕は、林さん若いけど、阿部さんを立てないといけないから、苦しそうな顔をして…
林:全くないですね。あんなきつい撮影はなかなかなかったなっていうくらい苦しかったです。
瀬々:じゃあ、やっぱりやめます(笑)。
MC:ありがとうございます(笑)。続いて佐藤さんにも届いていおります。大阪府の方です。「雨男で名高い健さんですが、撮影中、雨に悩まされたことはありましたか?」ということですが。
佐藤:まず、名高くないと思うんですけれども(笑)。でも、それこそ走るところとこは、雨のシーンの予定じゃなかったんですけど、雨が降ってしまって。最初はみんな困ってたんですけど、時間が無いからこのまま撮ろうということで、撮ったら結果オーライ、雨の方が良かったんじゃね?みたいになりましたよね。
瀬々:まさに。
佐藤:あれは僕のおかげなんですよ(笑)。実は、雨男なんで(笑)。
MC:続いて阿部さんに、「撮影現場では長く一緒で色々話したという林さんと、何か共通点や似ているところはありましたか?」と東京都の方から頂きました。
阿部:まず顔が濃い(笑)。あと、共通の知り合いがいたとかね。現場で常に一緒にいることが多かったんで、結構色々話しましたけど。
林:おこがましいんですけども、昔から誰に似てるかって言われたら、顔が阿部寛さんに似てるって言われたことが何度かあって、今回初めてご一緒できて、すごくうれしくて現場でも二人のシーンが多かったので待ち時間とかも本当にいろんな話をしてくださって。僕としては本当に憧れであり、役者としての理想みたいなところもあるので、阿部さんがどう歩んできたかみたいなお話を聞けたのは、ずっと自分の中で財産として残ってますね。
MC:ありがとうございます。続いて林さんにも届いておりまして、「阿部さんとの初共演で刑事役でしたが、演じた蓮田とはどんな役でしたか?」と、鹿児島県の方から。
林:震災大浩を身近に感じてきていないっていうところで、今の自分の状況、境遇に戸惑いながらも、ちょっと曲がった性格をしている部分もあって、人に対してへ嫌悪感を持っていたりだとか、何か嫌な事が起きると人のせいにしたりだとかっていう、そういう未熟な部分があるところから、今回の映画の中の出来事を経験することによって、成長、変化していくっていう役だったのかなと思ってやらせていただきました。
MC:ありがとうございました。お時間の都合上、ここまでとさせていただきたいと思います。それでは最後に皆さんご起立いただきまして佐藤さん、監督から一言ずつご挨拶をいただいて締めたいと思います。
瀬々:東日本大震災から10年という年にあたって、映画の中では生活保護という主題を扱っています。ちょっとハードルの高い難しい映画かなと思われる節もあるとは思いますが、今日のこのイベントのように人と人がつながって一緒に生きようというような、そういうヒューマンの面が大きく浮き彫りにされるような映画になっております。ぜひ怖がらずに、エンターテインメント映画として皆さんにも楽しんでいただきたいと思っていますので、10月1日ぜひ劇場にお越しください。よろしくお願いします。
佐藤:本日はありがとうございました。震災から10年が経ちましたが、まだ世界には様々な問題があってさまざまな困難に苦しまれている方々がたくさんいます。この映画には自分たちの大切な人を、自分たちの守りたい人を、守ることができる社会であってほしいという願いが込められています。受け取って頂けましたら幸いです。本日はありがとうございました。
『護られなかった者たちへ』
10月1日(金) 全国公開
監督・脚本:瀬々敬久
原作:中山七里「護られなかった者たちへ」
脚本:林民夫
音楽:村松崇継
主題歌:桑田佳祐「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」
出演:佐藤健 阿部寛 清原果耶 林遣都 永山瑛太 緒形直人 岩松了 波岡一喜 奥貫薫 井之脇海 宇野祥平 黒田大輔 西田尚美 千原せいじ 原日出子 鶴見辰吾 三宅裕司 吉岡秀隆 倍賞美津子
配給:松竹
【ストーリー】 全身を縛られたまま“餓死”させられるという不可解な連続殺人事件が発生。捜査線上に浮かび上がったのは、過去に起こした事件で服役し、出所したばかりの利根(佐藤健)という男。刑事の笘篠(阿部寛)は利根を追い詰めていくが、決定的な確証がつかめないまま、第3の事件が起きようとしていた。なぜ、このような無残な殺し方をしたのか?利根の過去に何があったのか?さまざまな想いが交錯する中、やがて事件の裏に隠された、切なくも衝撃の真実が明らかになっていく…。
©2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会