【全文掲載】佐藤健&阿部寛「テンション下がる」「誰も得しない」2人を困らせた“ある人物”とは!?

MC:阿部さんは、どなたに伺いたいですか?

阿部:では佐藤さんに。この間、一緒に雑誌の取材を何件か受けたんですけど、僕いつも困るんだけども、カメラマンと僕で単独で撮影してるときに、「かっこいいですねええ! いいですよ! OK! 良い!」ってよく掛け声がかかるんですけど、非常に困ってテンションが下がるんですけど佐藤さんはいかがですか(笑)?

佐藤:あれは困りますよね(笑)。まだ心の底から言ってくれてるんだなという時はあるんですけど、明らかに仕事の、呼吸をするかのように言う人っているんですよ。あれ嫌ですよね(笑)。

阿部:逆にコミュニケーション取れないよね(笑)。止めてもらいたいね…(笑)。

佐藤:誰も得しない(笑)。確かにそこは僕もそう思ってました。でも撮ってる人のことを考えると、阿部さん撮ってたらカッコイイッて言っちゃうのは仕方ないことなのかなと思います(笑)。

阿部:…はい(笑)。

MC:次に撮影に入る方、ちょっと考えるでしょうねぇ…(笑)。宜しくお願いします。林さんはいかがですか?

林:ちょっと真面目な感じになっちゃうんですけど、監督は年間何本撮ってるんだってくらい、ずっと映画を撮り続けていらっしゃっていて、休んでいる時間とかあるのかなとか。普段どう過ごされてるのか聞きたいですね。

瀬々:僕は趣味が仕事なんで(笑)。楽しい毎日を過ごしています。

林:ずっとずっと仕事ですか?

瀬々:そうですね。

佐藤:でも撮影していないときがあるじゃないですか? そういう時、何をされてるんですか?

瀬々:まあ映画を観たり…まぁ僕の話は盛り上がらないんで次にいきましょう(笑)。

MC:では瀬々監督からお聞きになりたいことはありますか?

瀬々:じゃあ阿部さんにですけど、阿部さんと去年『とんび』という映画で一緒になって2本続けてやったんですけど。阿部さんは結構コロナに神経質でマスクとかして打ち合わせ室に入っても、すぐ窓をガッと開けたりして結構過敏でいらっしゃるんですけども、今回の現場で雨のシーンとかになると、服を濡らすのに泥水に手を突っ込んで、服に泥をつけるんですよ。この水、結構汚いのになと思ったりもするんですけど、ああいう時はのめり込んでて訳わからなくなってるんですかね(笑)?

阿部:あの~(笑)。やっぱりそこにいたリアルなその時の役柄で入りたいなぁって思うんですよね。佐藤くんの汚い水たまりに顔を突っ込んだってのもそうだけども、なんかそういうのは遠慮しないでやりたいなぁって思うんですよね。はい(笑)。大丈夫です(笑)。

瀬々:役者魂を見ました(笑)。

MC:ありがとうございます。ここからは、一般の方から募集した質問に皆さんで答えていただこうかなと思います。まずは、千葉県の方から。「10年前がキーワードの1つかと思いますが、10年前と今のご自身とで異なるところ、変わったところはありますか?」と。佐藤さん、いかがでしょうか?

佐藤:そりゃもう、根本的なところは変わってないと思いますけど、10年前よりはさすがに余裕を持つことができたかなと思います。10年前は目の前の今日を生きることに精いっぱいで、それ以外のことを考える余裕がなかった気がしますけど、今はもうちょっと俯瞰して色んなことを見られるようになったかなと思いますね。将来のビジョンまで行かないですけど、当時は明日のことしか考えられなかったのが、1年後2年後3年後ぐらいのことぐらいまでは、なんとなく見据えることができているかなと思ったりします。

MC:阿部さんはいかがでしょうか?

阿部:僕の歳でも10年前とはいろんなことが変わってきてますよね。いろんな人との出会いがあったりとか、自分の生活環境が変わったりとかして、役柄的なものでもいろんな役をやってきて、例えば深みが演技を要求されることもあるんですよ。でも年齢を重ねていくと、そういうものも自分の中に蓄積されていきました。考えが変わったこともありますけども、でも逆に10年前の40歳の時、少し仕事を絞ろうかなと思っていたのが、もっと果敢にやっていこうという思いも起きたんで、いろいろ変化があるなって思います。

MC:林さんはいかがですか?

林:僕は両親に「ありがとう」ってちゃんと言えるようになりました。反抗期が長かったので、学生時代から反抗期が強くて、上京も早くて、反抗期のまま家族と離れたところがあって。久々に地元に帰って会っても、なんか素直になれないというか。照れくさい時期が20代でも続いてたんですけど、大切にしなきゃと思ってちゃんと「ありがとう」とか言えるようになりました。

阿部:誰に反抗していたの? 親父?

林:両親です。

阿部:ありがとう。

MC:瀬々監督は、10年前との変化はございますか?

瀬々:死が近くなったことですかね。あと何年仕事ができるかなと。何本映画を作れるか、それが不安です。もうちょっと頑張ります(笑)。

阿部:瀬々さんは、一生撮り続けて死にたいですか? それともだんだん休んでいきたいですか?

瀬々:ずーっと撮り続けたいですね。100まで生きられれば(笑)。

阿部:安心しました(笑)。

MC:そして、大分県の方も質問をいただいております。「出演者の方の中で、この人に守られたいと思った方はどなたですか?」と。佐藤さん、守られたいと思った方はいますか?

佐藤:え!? いるかなあ~、そんな人(笑)。

阿部:俺はねえ、吉岡秀隆さん。吉岡さんって、過去にいろんなすごい作品を僕なんかよりも前からやってらっしゃる方なんだけど、最初どういう人だろうと思って用心していったんだけど、なんにもそんなこともなくオープンで優しい方だし、すごい受け入れてるくれるっていうか。ソフトな方なんですよ。この人が親だったらすぐうれしいなって思いましたね(笑)。

佐藤:たしかに僕も今回初めてご一緒させていただいたんですけども、すっごく優しかったですね。それはびっくりしました。先輩風を吹かせたりとか、そういうような事は一切なく、すごく優しく柔らかい方でしたね。それを僕も思いました。

MC:林さんはいかがですか?

林:倍賞美津子さんですかねぇ。利根とカンちゃんとうどんを食べて、その後音の思いがあふれて倍賞さんと外で二人っきりのあのシーンが、もう感動でしたね。