「どんでん返しの帝王」の異名をとり、今年、作家生活10周年を迎える中山七里の傑作小説「護られなかった者たちへ」を、瀬々敬久監督が佐藤健主演、阿部寛共演で映画化する『護られなかった者たちへ』が、10月1日より公開される。このほど、9月20日に銀座松竹スクエアにて公開直前トークイベントが実施され、キャストの佐藤健、阿部寛、林遣都、瀬々敬久監督が登壇した。ここでは、本イベントの模様を全文掲載でお届けする。

MC：皆様から一言ずつご挨拶を頂戴したいと思います。連続殺人事件の容疑者として追われる主人公・利根泰久を演じられました佐藤健さん、お願いいたします。

佐藤：よろしくお願います、佐藤です。撮影はほぼ全編にわたって宮城県で撮影させていただきました。協力してくださった宮城の方々には非常に感謝しております。そして完成したこの映画を持って、この場に立たせていただけることを非常に光栄に思います。今の世の中に投げかける意義のある作品になったなと思っております。ぜひ皆様に観ていただきたいと思っております。よろしくお願いします。

MC：続いて利根を追う宮城県警刑事・笘篠誠一郎を演じられました阿部寛さん、お願いいたします。

阿部：今日はありがとうございます。この映画は最初に僕が台本を読んだ時に、ミステリーとして非常に濃厚で身の毛のよだつ思いをしながら台本を読んでハラハラドキドキしました。それを瀬々監督が描いたら、きっと面白いものになるだろうと思って、この作品に参加させていただきました。この映画の中にもいろいろな人物が登場しますが、それぞれいろいろ考え方があって、出演者が全身全霊を打ち込んで挑んだ作品です。どうぞぜひ期待してください。

MC：続いて笘篠の部下として共に利根を追う刑事、蓮田智彦を演じられました林遣都さん、お願いいたします。

林：こんにちは、本日はお集まりいただきありがとうございます。蓮田という阿部さんのバディで刑事役をやらせていただきました。本当に今届けるべき、届いてほしいなと心から思う素晴らしい作品に参加できて幸せでした。今日はよろしくお願いします。

MC：そして本作を手がけられました瀬々敬久監督です。

瀬々：瀬々です。思い返すと去年の4月の緊急事態宣言の直前で、一度この映画はクランクインしようとしたんですけど延期になりまして、宣言が終わってから再開という形になりました。初めての状況の中、五里霧中でスタッフやキャスト一丸となってこの危機を乗り越えようとして作りました。今もコロナ渦の状況ですが、今の状況にもつながるような作品となっていると思います。10月1日公開です、あとわずかですが応援よろしくお願いします。

MC：ありがとうございました。まずは、雨の中の逃走シーンですとか、ハードな場面が多かったと思います。そんな中で、“この人のここがすごい”と感じられた点を1人ずつ伺いたいと思いますが、佐藤さんいかがでしょうか？

佐藤：それで言うと本当に阿部さんはタフでらっしゃいましたよね。めちゃくちゃ走ったじゃない、我々。阿部さん、全然大丈夫そうで。