MC:続きまして、内閣総理大臣・垂水慶一郎役、佐藤浩市さんお願いいたします。
佐藤:こんばんは。やっと順番きた…。長かったです。まあ20歳でこういう世界に入って、まさかいつか自分が総理大臣をやるとは思いもしなかったので、正直、お話をいただいたときは戸惑いもあったんですが、ええ。まあ、こっちの淵に立ってる男(中井)は全く違う映画で総理大臣をやっているので、まさか同じ年にお互い(総理大臣役をやるとは)…。
中井:お前、その話したら俺、すっごい話すよ。9月だからね公開こっちは。
佐藤:あ、まあ別の映画なんでね。申し訳ないです。まあ、こないだ、親父の七回忌が終わったばっかりで、たぶん、三國(連太郎)も草葉の陰で喜ぶというよりは、ニタニタしていると思います(笑)。どうも本日は楽しんでいってください。
MC:そして、本日は会場に原作ファンの方も沢山いらっしゃっているのではないでしょうか。原作のかわぐちかいじさんお願いいたします。
かわぐち:こんばんは、かわぐちです。この映画を完成にこぎつけたスタッフの皆さん、本当にご苦労さんでした。今まで日本の映画の中でですね、自衛隊を描いた映画っていうのはかなりあります。『ゴジラ』とかですね、自衛隊が出てきました。だけど、本来の任務できちんと自衛隊を描いたのは、この映画が日本で初めてです。そのことを頭に入れてご覧になっていただければ幸いです。よろしくお願いします。
MC:続きまして、本作の企画を担当されました、福井晴敏さんお願いいたします。
福井:はい。企画をさせていただいた福井晴敏です。原作は、日本と中国が戦争をしてしまうというとんでもない代物でございまして、これを実写映画にするときに一体どうしたら良いんだということは、スタッフ全員、本当に悩みました。で、これからご覧になれば分かると思いますけども、中国は出てきません。架空の国と戦うという話になっていますけれども、それでもこの『空母いぶき』という企画が果たして成立するかどうか。我々が全力で取り組みまして、その結果を皆さんにこれから観ていただくことになります。本当に忌憚のないご意見をいろいろなところでお聞かせいただければと思います。今日はよろしくお願いいたします。
MC:さあ、若松節朗監督。いよいよお客様にご覧いただくときがやってきました。ご挨拶をお願いいたします。
若松:こんばんは。「未来の命に平和な世界を残す」。そんな思いでこの映画を作りました。今日、ご来場の自衛隊の皆様には本当にいろいろとお世話になりました。撮影協力ではなく、広報の範囲でいろいろと教えをいただきました。基地の見学、護衛艦の見学、そして多くのパイロットの皆さんのお話を聞きながら、撮影に役立たせていただきました。今僕がこうやって話している間も、自衛官の皆さんはこの国を守っています。そんな事実が、この映画の大きな後ろ盾になっているような気がします。この場を借りてお礼申し上げます。これだけの日本を代表する俳優たちが出ていらっしゃって、これで映画がマズかったら、すべて僕の責任です。ぜひ、良い映画に仕上がっていると思っていますので、最後まで俳優たちの熱演を楽しんでください。ありがとうございます。