MC：恐れ入ります、お気遣いいただきましてありがとうございます（笑）。それではせっかくですので、キャストの皆さんにたっぷりお話を伺って参りたいと思います。まずは黒川さん、臼田さんに伺いたいんですけれども、この作品はタカコさんとケイコさんの女同士の友情とか、あとは女性同士の本音のぶつかり合いみたいなところも非常に見どころになっていて、そして同性にとっては共感できる部分もあるなぁという部分もお客様にもいっぱいあったと思います。ご自身の役はそれぞれ演じてみていかがでしたか？

臼田：タカコとのやり取りはスッとできたというか。

黒川：私も。一応撮影に入る前に、そこはリハーサルをさせていただいたんですけど、あさ美さんがやるって台本に書かれている時から自然に引き出していただけるだろうなと思ったし…。

臼田：やめてください（笑）。

黒川：いやいや（笑）。実際に初めて合わせてみてもスッスッと入った感じで。あとは監督に観ていただいて細かいところとかはあれなんですけど。長いシーンだったと思うんですけど、最初の居酒屋にしても、その後のにしても、ほとんど1シーン1カットぐらいで一気に撮ったんですよね。

臼田：そうですね。

黒川：それで方向だけ変えて。長回しだったから、大変なところもありながら。でも、そのおかげでナチュラルな感じになったんじゃないかなぁって…。

臼田：そうですね！

黒川：あはは！（笑）。

臼田：言ってくれたので大丈夫です！

MC：それぞれ役どころはどんな印象をお持ちになりましたか？黒川さんは今回美人役でしたけれども。

黒川：そこですか？（笑）。そこは最初はプレッシャーで、監督に「私で大丈夫ですかね？」って言ったんですけど、観ていただいてもわかる通り、そんなに美人推しというよりは、普通の女の子というか、ある意味どこにでもいる、30前後で悩んでいるそういう女性像で…この映画って、“婚活”とか“美人”とかそういうワードが前にグッと来ちゃうんですけど、実は一人の女性が婚活を通して成長しているストーリーなんだなってわかってからは、そこに自分も気にしすぎないでできるようになったかなと思っていて。二人のところに関しては、普段は女同士でいると私はツッコミ側なので、わりとあさ美さんのケイコ側になることが多かったので、そっちのボケ担当じゃないですけど、そっちをやることが難しかったですね。

MC：そうなんですね。臼田さんはご自身の役どころについては演じてみてどうでしたか？

臼田：捉え方によっては美人に嫉妬してキーキー言っているような女に見えがちかもしれないですけど、実際はそんなことはなくて、本当に仲のいい友人だから思ってしまう、この子の隙を突きたくなる気持ちだったり、そういうポイントが…自分のお芝居だけじゃなくて脚本の台詞だったり、黒川さんと対面して一緒にお芝居するなかで監督が引き出してくれたものだったりで、すごく二人の関係性の奥行きが描けているなぁというのを感じて、そこはちゃんと伝わるといいなと思っています。