MC:ありがとうございます。そして松下さん、サトシの恋人、真里という役柄を演じられました。宮川家でサトシとお母さんを見守り、優しい穏やかな時間が流れているのは真里のお陰でもあるのかなと思ったんですが、演じられてみて、この真里という役柄はいかがでしたか?
松下:そうですね。やっぱり穏やかなああいう岐阜ののどかな場所でのびのび育った真里さんだと思いますし、何かこう、優しさの中に厳しさもあるような女性だなと思って演じてましたけれども。どんどん撮影が進むにつれて、本当に宮川家の男性陣はお母さんがいないとダメなんだなっていうことを、日に日に感じてまして。やっぱり女性からすると、男性っていくつになってもお母さんって偉大なんだなっていうのを本当に毎日…。なんかそれがだんだん愛おしく、特にサトシさん、この人のことを守ってあげなきゃいけないんだなっていうような、なんかそういう空気を安田さんが作り出していただいたので、私はそこにふっと乗っかって、真里さんという役を作り上げていったなという感じがしております。
MC:安田さん、松下さんとの共演シーンで思い出に残っていることはございますか?思い出すの難しいかもしれませんが…!
安田:そうですね。あの、じゃあ、今思い出したことを正直に言いますよ?
松下:怖いな(笑)。
安田:いや!そんなひどい話じゃないけど。「もう私はね、いつだってこうして奥さん役が多いんだ」と、「いつだって良い奥さんになる準備はできてるんだけどな」っていう、そういう話をされた記憶はありますね(笑)。
松下:(笑)。
安田:「私はもういろんなタイプの奥さん役を演じている」と。
松下:そうですね、旦那さん変わってますけどね(笑)。
安田:いろんなタイプの旦那さんの奥さんをやっている。「いつだって良い奥さんになる準備はできてるんだ」という話をされてた覚えはある。
松下:あ、したかもしれない。でもそこまでの話だよっていうことは、はい、あったんですけど。でも確かにいろんなタイプの方の奥さんを、光栄なことにやらせていただいてますけど、でもこのさっさん(サトシの愛称)タイプの方は初めてでした。
安田:ああー。
松下:もうどこかね、子どもに戻っちゃったみたいなところがあるのが、まあ私は好きですけど。でもすごく愛おしいさっさんだなって、いつも大垣の風景が似合うなと思いながら。
安田:ありがとうございます。
松下:ありがとうございました。
MC:村上さん、なんか今お話ありそうな。マイク持ち上げられましたけれども。
村上:合いの手で「おめでとうございます」と言おうとしたんですけれども。あの…、逃しましたね。
(会場微かな笑い)
MC:不思議な空気が漂っております。
村上:え…どうしてですか…?
MC:お話ししたそうにマイクを持ち上げられたので、なにかあるのかもしれないと思ったんですが。はい、そういうことだったんですね。そして、そんな村上さん。お兄さんは、内側に秘めた熱いものがある男性かなと思ったんですけれど、かなりふり幅のある役柄だとお聞きしたんですけれど、演じられてどうですか?
村上:結果論なんですよね。あ、鼻水が垂れて…。
安田:寒いですからね、今日ね。
村上:はい(笑)。えーと…、あんまりふり幅とか意識せずやりましたけれど。はい。
MC:兄弟のシーン、そして石橋さんを交えたお父さんとのシーンがとても印象的だったんですが。
村上:はい。ただ一つ、やっぱりその…。これ打ち上げでも言った恥ずかしいことなんですけど、石橋蓮司は大スーパースターですから、僕らにとって。小手先でいかないってことはもう、このオファーをいただいときから決心、決意、入魂して…はい。
MC:では、石橋さんの前では見破られてしまうんじゃないかと?
村上:うん、そりゃそうです。
MC:あー…。と、村上さんが仰ってますけれども、石橋さん。
石橋:いや、素晴らしかったですよ。彼には全然愛されてないオヤジだったので、「え!?父親ってこんなに軽んじられるものなのかな!?」と思うくらい今回は、もう「いい加減にしろ」っていうぐらいに雑に扱われましたけれども。ただ、僕は倍賞さんとは若いときから知っておりまして、非常に活力のある方で、倍賞さんがいると本当に現場も明るくなるし、みんなの元気の素です。で、その倍賞さんを、我々ぐらいの年齢で失ったということは、人生で一番失ってはいけない人、我々が先に逝かなくちゃいけない、倍賞さんは最後まで残ってなきゃいけないのに、先に逝っちゃったっていうのはね、非常に我々の世代としては「元気でいてくださいよ」っていう。まあ、べつにあれは映画だから(笑)。「いつまでも元気でいてくださいよ」っていうような気持でやっておりました。
倍賞:ありがとうございます。