MC:ありがとうございます。そして要さん。要さんは今回、かなり個性的な役柄でしたけれども、筧監督とは3回目のお仕事と伺っております。監督とは話し合いをしたり何か役作りをしていたんですか?
要:3回目だったので、監督とご一緒する時は普通の役が多かったので、今回も普通の役かなぁと思っていたらいろんなことやらされまして。台本を読んだ時には「俺、何やらされるんだろう…」っていう不安がいっぱいありましたね。
MC:実際やってみてどうだったんですか?
要:まぁ、楽しかったですけどね(笑)。
MC:実際思った通りいろんなことをやらされてしまったと。
要:ええ。やりました。
MC:監督に伺いますが、今回の北山さんの役はもちろん猫、北山さんは一生懸命話しているんだけれどもやっぱり人間の皆さんには「ニャー、ニャー」しか聞こえないという、あのちぐはぐなところが見どころであり、観ている方も笑っちゃったり、何かもどかしい気持ちになったりすると思いますが、監督はそのあたりはどういう演出をされたんでしょう?
筧:こういう猫スーツというか、猫とか犬とかいろいろやったことがあるんですけど、実は。動物スーツものが実は3回目なんですね、僕が演出するのが(笑)。過去にテレビドラマでやっていたので、その時の財産を活かしてやったんですけど、一番あるのは“捨て台詞”というのが、勝手に最近作ったんですけど捨て台詞が大事で、つまり台本には書いてあるんだけれども、お客さんには最悪伝わらなくてもいいという捨て台詞を作っておいて、そこに被せるようにというか、要は、しゃべった、しゃべった、しゃべったとやっちゃうと、意外と人って全く噛み合っていない会話でも、あたかも会話しているかのように見えちゃうので、前の人の台詞を早め早めに食ったりとか被ったりとかすることで、あたかもコミュニケーションを取れてないふうに見せたかったので、それを捨て台詞と言っているんですけど、捨て台詞を用意いておいたのが一つの演出ですかね。
MC:監督の演出で、北山さんは猫を演じるにあたってどのように役作りをされたんでしょうか?
北山:役作りというか、この時点で完成してるので、猫は。もちろん猫の動画とかたくさん見ましたけれども、猫に寄りすぎるというよりかは、この状態が猫なので、いかに人間っぽくやりながらそこに猫のスパイスを入れていくかというこのバランスが一番難しかったですし、あと、寿々男という役は一見ダメ夫なんですけど、そこが最後までダメなんじゃなくて、どこかかわいくて、どこか愛される寿々男でいなければいけないというところはやっぱり感じて、思っていたことですね。
MC:猫を演じてみて「ここは難しかったなぁ」ということはありましたか?
北山:走り方?走り方…?猫って四足歩行じゃないですか。これずっと二足でやってるじゃないですか。だから(手を)グーで握っていいのかなぁ?とか、こういう(走る)動きとか、意外に細かいところが気になっちゃったりとかして、というのはありましたね。
MC:今はマイクを器用に握っていらっしゃいますけれども、かなりいろいろやりづらいですよね?
北山:これ、今引っかけているんですよ。この(マイクの)尖がりに(笑)。尖がりに引っかけている状態なので。
MC:握れない?
北山:あんまり握れないですね。…はい(笑)。俺だけ異様に暑いんですよ。俺だけ絶対汗だくなんですよ!
筧:汗が結構…大丈夫?
多部:すごい汗だくだね!
北山:あっつい!
MC:暑いのか涼しいのかどっちなのかってみんな思っていますよ。
北山:極端なんですよね!ここ(腕)は寒いし。
MC:でもこの時期、1年前だったから冬は外だったんですよね。
北山:そうですね。
MC:撮影はやっぱり大変でしたか?
北山:寒かったり暑かったりとかはありましたし。部屋の中に入ると暑くて汗掻いちゃったり、外のシーンだとすごい寒いみたいな、体温調節がすごい難しかったですね。
MC:横でちょっと笑っていらっしゃる多部さんですけれども(笑)。
多部:すいません(笑)。
MC:多部さんは少し不思議な世界観の中で猫を相手に演じられたわけですけれども、逆にどういうところに気をつけながら演じられましたか?今回は母親役でしたけれども、そういうところも演じられていかがでしたか?
多部:母親役ってすごい難しいなぁと思ったんですけれども、美優との関係性が友達みたいな親子だったので、そこは本を読んでいる時は大丈夫かなと思ったんですけど、それが現場に入って気にならなくなって。猫とのシーンは…そうですね…特に…。
MC:「特に」って言いました?(笑)。
要:もう「猫とのシーン」になってますよね(笑)。北山くんじゃなくて。
北山:そうですね(笑)。いいんですけどね!猫とのシーンは?
多部:何か苦労したと言われたら、特に…。何かありますか?
北山:いやいやいや!(笑)。台詞を聞いちゃいけないとかいっぱいあったんじゃないですか?
多部:ありましたけど、でも聞こえてない設定なので聞かなきゃいい…何て言えばいいんですか?わかります?あぁ、難しい…。
筧:猫として認識してたわけです。
多部:そういうことです。
MC:北山さん頑張って台詞を言っても聞かなきゃいいんだと思ってほとんど聞いてない。
多部:そういうことですよね!
筧:多部さんは確かにほとんどその点において苦労はされてなかった。スッと入っていただいて。