第75回ベネチア国際映画祭にて公式上映が行われ話題となった、『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督最新作『サスペリア』が2019年1月25日より公開となる。このほど、画家・ヒグチユウコが描き下ろした日本限定ポスタービジュアルが2種お披露目となり、併せて各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。
70年代ドイツを舞台に、名門バレエ・カンパニー<マルコス>に巣食う禁断の秘密を、1977年公開のオリジナル版とは異なる視点で大胆にアレンジした本作。本年度のベネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、上映後は観客総立ちの約8分間という圧巻のスタンディングオベーションが起こったが、衝撃的な内容ゆえ賛否両論が巻き起こった。
物語の舞台は、1977年。ベルリンを拠点とする世界的に有名な舞踊団<マルコス・ダンス・カンパニー>に入団するため、スージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)はアメリカのボストンからやってくる。カリスマ振付師マダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の目に留まり、直々のレッスンを続けるなか、周りでは不可解な出来事が頻発。主要ダンサーの一人・パトリシア(クロエ・グレース・モレッツ)を含めるダンサーが次々と失踪を遂げる。一方、心理療法士クレンペラー博士(ルッツ・エバースドルフ)は、患者であった若きダンサーの行方を捜すうち、舞踊団の闇に近づいていく。やがて、不信に思ったダンサーの一人・サラ(ミア・ゴス)は、舞踊団を捜索するなかで、隠された恐ろしい秘密に触れてしまう。
メガホンをとったのは、オリジナル版『サスペリア』の大ファンで、『君の名前で僕を呼んで』で映画ファンを虜にしたルカ・グァダニーノ監督。音楽は、劇判初となるレディオヘッドのトム・ヨークが全てプロデュースした。
画家・ヒグチユウコは、本作への想いが溢れ、主人公・スージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)とカリスマ振付師マダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の2種の描き下ろしオリジナルイラストを制作。本作の製作サイドも公認する、「日本限定 ヒグチユウコ画ポスター」が完成した。先日来日したグァダニーノ監督にこのポスターを提供すると、「素晴らしい!!サインしてくれ!」とヒグチのポスターを絶賛し、実際に持って帰国した。また、ヒグチのポスターに加え、デザイナー・大島依提亜による「日本限定デザインポスター」もお披露目となった。それぞれ劇場やタイアップ店舗にて限定掲出を予定している。
著名人 絶賛コメント
■森山未来(俳優・ダンサー)
この映画でおそらく最も重要な役割を担っている振付家、ダミアン・ジャレと何度か仕事をしている身としては、彼のプリミティブかつデモーニッシュな世界観がこんなにも生きる映画はもうないのではないかと思わせるほど。海外のコンテンポラリーダンス事情を少しでもわかる人にとっては、恐ろしいながらも何を観ているのだかわからなくなってきてなんだか笑けてくる、呪われた舞踏団を率いるなんとかバウシュの気持ちいいほどのぶっとびホラー。
■夏木マリ(歌手・俳優・演出家)
大好きな世界。監督はグァダニーノ、そして、ティルダ・スウィントン、トム・ヨーク、ダミアン・ジャレと来たら、エネルギーが凄まじいこと間違いなかった。破壊と構築のアート。完全保存版をありがとう。
■みうらじゅん(イラストレーターなど)
どれだけ観客を不安タスティックな気持ちにさせるか?それがホラー映画の使命であるからして、サスペリアは堂々、不安タスティック映画祭最優秀作品賞を与えられるであろう。
■石野卓球(DJ・Producer)
決して皆んなで観た方がいいです。
■Koji Nakamura(ミュージシャン)
新たに生まれ変わったサスペリアの新しい恐怖を深く味わうには、何度も映画館に足を運ぶ必要があるかもしれない。散りばめられた恐怖を繋げ合わせるように。
■小島秀夫(ゲームクリエイター)
あのルカ・グァダニーノ監督の最新作だが、「君の名前で客を呼んで」はいけない。「サスペリアの名前で僕を呼んで」もいけない。本作は、カップル向けホラーとは違う。まさにバレエ・ダンサーの如く、醜悪と美のギリギリの境界線を突いてくる、ルカ監督からダリオ・アルジェントへの返信(ラブレター)“Re:suspiria”なのだ。だから、“君”は、オリジナル版以上にトラウマを負うことになる。決して軽い気持ちで観ないように。ルカ好きの“僕”は、ひとりで観る。それ程までに悍ましい。
■町山智浩(映画評論家)
タランティーノがこれを観て泣いたと聞いて、何言ってやんでえ、そんな映画じゃないだろ、と思ったが、実際に観たら、涙が頰を……。
■瀧本幹也(写真家)
まるで上質なアート作品や舞台を観ているよう!大胆な構図と不安を誘うカメラワークに魅了された!
■西村佑子(魔女研究家)
ドイツ赤軍によるハイジャック事件と「再生」を求める「太古の母たち」の幻想世界とが見事に交錯。「唯一の母」の誕生は女性へのオマージュか。ホラーの枠では括れない作品。
■ヴィヴィアン佐藤(ドラァグクイーン・美術家)
作品世界の恐怖ではない。『君の名前で僕を呼んで』を世に出した人物が、この映画を産んでしまった恐怖と驚嘆に襲われる。
■鶴田法男(映画監督)
映画作家が優れた作品のリメイクに挑んだときの姿勢としては非常に正しいけれど、観客を困惑させる悪魔のような作品がこのルカ・グァダニーノ監督の『サスペリア』だ。
『サスペリア』
2019年1月25日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:ルカ・グァダニーノ
音楽:トム・ヨーク(レディオヘッド)
出演:ダコタ・ジョンソン ティルダ・スウィントン ミア・ゴス ルッツ・エバースドルフ ジェシカ・ハーパー クロエ・グレース・モレッツ
配給:ギャガ
【ストーリー】 1977年、ベルリンを拠点とする世界的に有名な舞踊団<マルコス・ダンス・カンパニー>に入団するため、スージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)は夢と希望を胸にボストンからやってきた。初のオーディションでカリスマ振付師マダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の目に留まり、すぐに大事な演目のセンターに抜擢される。そんな中、マダム・ブラン直々のレッスンを続ける彼女のまわりで不可解な出来事が頻発、ダンサーが次々と失踪を遂げる。一方、心理療法士クレンペラー博士(ルッツ・エバースドルフ)は、患者であった若きダンサーの行方を捜すうち、舞踊団の闇に近づいていく。やがて、舞踊団に隠された恐ろしい秘密が明らかになり、スージーの身にも危険が及んでいた―。
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