『桐島、部活やめるってよ』、『紙の月』など、人間の光と闇を描き続ける吉田大八監督の最新作『羊の木』が2月3日より全国ロードショーとなる。このほど、本作のTVスポット、「ドラマ編」と「サスペンス編」が2本同時公開された。
▼TVスポット「ドラマ編」
▼TVスポット「サスペンス編」
原作は、熱狂的な支持を集める山上たつひこ、いがらしみきおの巨匠タッグによる問題作「羊の木」。漫画界を震撼させる内容で、2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した。
さびれた港町・魚深(うおぶか)を舞台に、国家の極秘プロジェクトとして殺人を犯した元受刑者である男女6人の受け入れをきっかけに、町の日常が変化していく様が描かれる本作。主演の錦戸亮は、思いがけず元受刑者の受け入れ担当者になってしまった気のいい市役所職員、月末(つきすえ)を演じる。錦戸は「さまざまな過去を抱えた登場人物たちの中で翻弄されていく月末を演じるのは、とても刺激的な体験でした」と本作への参加について語り、木村文乃が扮する月末が想いを寄せる同級生や、松田龍平、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯演じる個性的な“元殺人犯”たちの間での戸惑いや揺れを見事に表現した。
TVスポットでは、不安な表情を浮かべる錦戸の翻弄されている様が垣間見える。錦戸は「これから日本では魚深市のような町が現実に増えていくかもしれません。正解がわからないまま“他者”を信じ、裏切られ、折り合いを付けなきゃいけない状況も出てくるような気がする。もしそれが自分だったら─?ご覧になった方の、そんな心の扉をノックしてくれる映画になっていると思います」とコメントを寄せている。
『羊の木』
2月3日(土)全国ロードショー
監督:吉田大八
脚本:香川まさひと
原作:「羊の木」(講談社イブニングKC刊)山上たつひこ いがらしみきお
出演:錦戸亮 木村文乃 北村一輝 優香 市川実日子 水澤紳吾 田中泯 松田龍平
配給:アスミック・エース
【ストーリー】 ある寂れた港町“魚深(うおぶか)”にやってきた見知らぬ6人の男女。平凡な市役所職員・月末(つきすえ)は彼らの受け入れを命じられた。受刑者を仮出所させ、過疎化が進む町で受け入れる国家の極秘プロジェクト。月末、町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は知らされなかった。しかし、月末は驚愕の事実を知る。「彼らは全員、元殺人犯」。犯した罪に囚われながら、それぞれ居場所に馴染もうとする6人。素性の知れない彼らの過去を知ってしまった月末。そして、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文を巻き込み、町の人々と6人の心が交錯し始める。
© 2018「羊の木」製作委員会 ©山上たつひこ いがらしみきお/講談社