崖っぷちアラフォー女子の再起をかけた大勝負!『ピンカートンに会いにいく』初日舞台挨拶 レポート

日本映画界期待の俊英・坂下雄一郎監督待望の最新作で、アラフォー女子たちが20年の時を経てアイドルグループ“ピンカートン”再結成を目指す『ピンカートンに会いにいく』が1月20日に公開初日を迎え、新宿武蔵野館にて、内田慈、松本若菜、山田真歩、水野小論、岩野未知、坂下雄一郎監督が登壇し、舞台挨拶が行われた。

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登壇者コメントの抜粋は以下の通り。

■今日の初日を迎えて

内田:土曜の午後、大切な時間、劇場にお越し下さってありがとうございます!今日は5人、ワクワクした気持ちで、こうやってオシャレをして劇場に向かいました!私たち、まるで、ドラマの“Sex and the City”みたいだなと(笑)5人が集まると、まるで部活の様なノリで、なんなら、今日ここでもう一度劇中のLIVEをやってもいいかなと、そんな気持ちです!(場内拍手) 作品で皆が一つになれるという稀有な素晴らしい企画=松竹ブロードキャスティングさんのオリジナル映画プロジェクトが私は大好きで、今回も参加させて頂けて光栄でした。映画というのは、観た皆さんに育てて頂くものだと思っていますので、是非感想を皆さん、SNS等で拡めて頂ければ嬉しいです!

松本:こうやって5人が揃うとまるで女子学生の様でワクワクし、そして脳内がセンチメンタルになります(笑)5人でいるとこんなに素晴らしい気持ちになれるのかと。素晴らしい役者さん達をキャスティング頂き、そして共演出来て幸せでした!

山田:撮影の最初の頃から高校も中学も違うのに、まるで同窓会のようでした。今日はそんな皆と公開初日を迎えられて良かったです!

水野:随分前に撮影した作品ですが、鮮度を保ったまま公開を迎えることが出来て嬉しいです!そして、今日お越し下さったお客様、心から感謝します。

岩野:雪が降るという予報の日に集まって頂き、ありがとうございます!短い時間ですが、舞台挨拶、楽しんで下さい!

坂下監督:結構頑張って作った作品なので(場内笑)、完成したのはだいぶ前ですが(笑)、漸く公開出来てホッとしてます。

■役作りについて

内田:素の自分は、演じた優子の様な毒づく言葉を想い付かないので、先ず、台詞を考えた監督は凄いな(笑)膨大な台詞を完璧に入れる、覚えることから、今回役作りをスタートしました。実は元アイドル役が凄く多いんです、こう見えて(笑)多分、5~6作。ちょっと旬を過ぎた感じがそのキャスティングの理由かと(笑)演じた優子と素の私が被るというのは、ご覧になった皆さんの印象が作り上げてるんじゃないでしょうか?(笑)

岩野:実の私は怒るとどんどん冷静になり、最後は居なくなるというタイプなので(笑)、演じたキャラクターの様には、あんなに激しくは怒りませんね。だから、自分としてはかなりの怒りの演技が出来たと思ったのに、監督から“もっと怒って下さい”とサラッと言われた時は焦りました(笑)

山田:でも、未知さん(岩野さん)が怒れば怒る程、面白くなるんですよ(笑)なぜ、怒りの演技をあそこまで面白く出来るんだろうと、皆で話してました(笑)私が演じたキャラクターの、“面白いものには巻かれよう”という部分は自分と被ると思います。ただ、劇中で沢山の子供の母親という状況は、現実では今ひとつ理解出来ない…。

内田:でも、子供を手なずける?のが一番上手いのが、真歩さん(山田)。そして、いつも一石を投じる様な話題を振ってくれるのも。

水野:(内田、松本、岩野をそれぞれ指さしながら)キツイ、キツイ、キツイと、5人中3人がタイプは違うけれど、キツイ、キャラクター、バランスがおかしいんですよ(笑)だから、自分は元アイドル、グループとして、SWEETな方向に行かないとバランスが取れないなと、そこだけ、意識してました。

松本:私が演じた葵というキャラクターの、プライドの高さは、面白いなと思います。ただ、私は再結成のパズルの最後のピース的キャラクターで皆と再会するのは作品後半部分なので、出来上がった作品を見て、他の4人が共演してるシーンは、ほんと楽しそうだなと、羨ましかったです(笑)普段の5人も、映画の中の5人の様にキャラクターはバラバラなんです。でも、化学変化の様に共演して実際にも仲良くなった、そこは作品中と被ると思います。

■坂下監督について

水野:(『東京ウィンド・オーケストラ』に続いて2回目の坂下監督作品出演)今回は機嫌が良かったです(笑)

松本:そうそう、監督は余り表情が変わらない方なので、2回目の出演の水野さんに“いつもこうなんですか?”と聞いたら、“今回は調子良い”と言ってました(笑)

水野:ただ、私、スタッフの方に聞いたんですけど、クライマックスの再結成のLIVEシーンの撮影の時、モニターを見ていた監督が爆笑していたらしいです!

内田、松本、山田、岩野:なんで、笑うんですか!(笑)

坂下監督:そりゃー、笑いますよ(笑)子供ピンカートンのLIVEシーンは笑いませんでしたけど(笑)

■20年前の自分に今の自分からかけたい言葉は?

内田:もっと馬鹿で良いからと言いたい。それと、人生で一番モテた時期で、沢山告白され調子に乗っていたので(笑)、モテたのはその時だけだぞ!とも。

松本:内弁慶で、人前で話したりするタイプではなかったので、今日の様に沢山のお客様の前で挨拶するようになるんだから、言葉を勉強しておけ!と言いたいです。

山田:何かやってみたいことがあれば、仲間を作ってやってみなよ、と言いたい。そして、もし仲間が見つからなくても、一人でやり始めれば仲間が見つかるよ、とも。

水野:そのままでいいから、と。20年後の自分に今言われたい言葉として考えました。そのままでいい、自分が全部回収してあげるから、と。自分にだけは、自分を応援して欲しい。

岩野:20年前は20歳、バブルが崩壊して経済がボロボロだった頃ですね(笑)待っても経済は良くならないから、
と言いたい(笑)です。

坂下監督:(20年前は)12歳ですね。20年後の自分はそんなに悪くないよ、と(場内笑)

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『ピンカートンに会いにいく』
1月20日(土)より新宿武蔵野館他、全国順次ロードショー中
監督・脚本:坂下雄一郎
出演:内田慈 松本若菜 山田真歩 水野小論 岩野未知 田村健太郎 小川あん 岡本夏美 柴田杏花 芋生悠 鈴木まはな
配給:松竹ブロードキャスティング/アーク・フィルムズ

【ストーリー】 かつて、ブレイク寸前で突然解散してしまった伝説の5人組アイドル「ピンカートン」。20年が過ぎ、リーダーだった優子は今も売れない女優を続けていた。ある日、優子の元にレコード会社の松本と名乗る男からかかってきた電話。それは「ピンカートン再結成」の誘いだったのだ。所属事務所もクビになり、気づけば人生も半ば。崖っぷちに追い込まれた優子は、再起をかけ松本と一緒に元メンバーに会いに行くが、メンバーのうち3人はすでに芸能界を去り、返事はつれない。さらに一番人気だった葵の行方がわからず、彼女を知る人たちを訪ねて回るのだが…。プライドだけが肥大した“こじらせ女子”まっしぐらの優子は、過去と向き合い、20年分のわだかまりを乗り越え、「ピンカートン」を再結成させることができるのか!?

©松竹ブロードキャスティング