4月10日(金)公開の映画『脛擦りの森』のジャパンプレミア舞台挨拶が、4月4日(土)に岡山で開催され、主演の高橋一生と渡辺一貴監督が登壇した。本作は、岡山に伝承される妖怪「すねこすり」をモチーフに、人の心の奥に潜む幻想と恐怖、そして愛を描くオリジナル作品。美しくもどこか不穏な森を舞台に、観る者を異界へと誘う映像体験が展開される。

舞台挨拶に先駆けて行われたスペシャルイベントでは、約1年ぶりに岡山の地を訪れた高橋が「ただいま帰りました!この岡山で撮影できたことは未だにしっかりと記憶に残っています」と笑顔で挨拶。続けて「穴門山神社での撮影は、まるでタイムスリップしたような感覚で、今でもあの景色を思い出すと気持ちがとらわれる」と振り返り、ロケ地への強い思い入れを語った。
本作のモチーフとなった妖怪「すねこすり」については、幼少期からの妖怪好きとして知られる高橋ならではのコメントが炸裂。「妖怪は怖い存在が多いけど、すねこすりだけは全然怖くなくて、丸っこい猫みたいで可愛いんです」と語り、「なぜこの妖怪が存在しているのか、子どもの頃からずっと心に残っていた」と独特の視点を明かした。
さらに、キャスティングの経緯に話が及ぶと、渡辺監督が「高橋さんがすねこすり好きだと知っていた」と語ったことを受け、「僕は、すねこすりに助けられました!すねこすりのご縁がなかったら、オファーをいただけなかったので」とおちゃめにコメント。会場は大きな笑いに包まれた。
撮影時の思い出としては、岡山グルメの話題にも言及。「千屋牛のステーキやチップス、炊き出しの豚汁など、どれも本当に美味しかった」と語りつつ、「地元の方々のサポートが本当に大きかった」と感謝の言葉を述べた。
観客とのQ&Aでは、約4時間にも及ぶ特殊メイクについて質問が寄せられると、「皮膚呼吸はできます(笑)。むしろマスクを外すとつやつやです」と軽妙に返答。また、好きな妖怪として「べとべとさん」を挙げ、「後ろからついてくるだけの妖怪なんですが、それがいいんです。すねこすりと僅差の2位です」と熱弁し、会場をさらに盛り上げた。
妖怪の魅力については、「恐怖に形を与えることで人は安心しようとする。その感覚がとても奥深くて好き」と語り、人間の心理にまで踏み込んだコメントも披露。さらに「次は“べとべとさん”でお願いします!」と監督にリクエストし、渡辺監督も「はい!」と応じるなど、息の合った掛け合いを見せた。
劇場での舞台挨拶では、満席の観客に向けて改めて感謝を伝えた高橋。「この映画は、絵画を見るような感覚で楽しんでほしい。物語を追うというより、怪異に遭遇するような体験として映画館に迷い込んでいただけたら」と作品の魅力を語りかけた。
渡辺監督も「時間の感覚が歪むような不思議な作品。観るたびに新しい発見がある」とアピールし、最後まで温かな空気に包まれたイベントとなった。





■作品情報
『脛擦りの森』
4月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
出演:高橋一生、蒼戸虹子、黒崎煌代
監督・脚本:渡辺一貴
配給:シンカ
上映時間:61分
© 『脛擦りの森』プロジェクト

