『痛くない死に方』『夜明けまでバス停で』の⾼橋伴明監督が手掛ける最新作『安楽死特区』。毎熊克哉と大西礼芳がW主演を務め、国家主導の「安楽死法案」をめぐる近未来の日本を舞台に、人間の尊厳や愛を問う衝撃の社会派ドラマだ。本作の本ビジュアルが解禁され、主演二人からコメントも到着した。
物語の舞台は、安楽死法案が可決された近未来の日本。国家戦略特区「ヒトリシズカ」に入居したラッパー・酒匂章太郎(毎熊克哉)とジャーナリスト・藤岡歩(大西礼芳)は、内部告発を目的に行動するが、安楽死を選んだ人々の愛と苦悩、そして医師たちとの対話を通じて心境に変化が訪れていく。
施設には、末期がん患者や認知症を抱える元漫才師らが暮らし、それぞれの選択が“死とは誰のものか”という問いを突き付ける。制度と人間の狭間で揺れる人々の姿が、観客に重い問いを投げかける。
【主演キャストのコメント】
毎熊克哉(酒匂章太郎 役)
「章太郎という役を引き受けるのは正直とても怖かったです。実際に難病と闘う人やその家族が世界中にいるからこそ、生半可には演じられない。安楽死という選択は立場によって考えが180度変わってしまうテーマ。だからこそ、この映画が必要なんだと思いました。年齢を問わず、誰にとっても関係のある題材です。ぜひ劇場でご覧ください。」
大西礼芳(藤岡歩 役)
「藤岡歩は、安楽死特区の矛盾を告発しようとする使命感と、難病の恋人を生かしたいという個人的な想いの狭間で揺れ続ける人物です。弱っていく章太郎を支えながら、私は不思議な強さを感じました。世代を超えて多くの方に届くことを願っています。」
二人の言葉からも、テーマの重さと同時に「生きること・死ぬこと」を真摯に問いかける作品であることが伝わってくる。
今回解禁された本ビジュアルには、「死にたいと願うのはエゴか―― 生きていてと願うのは愛か――」という問いかけが刻まれ、主人公二人の眼差しが交差する印象的な構図となっている。観る者に強烈なインパクトを与えると同時に、作品の核心テーマを一目で表現している。
共演キャストも新たに発表となった。末期がんに苦しむ夫と、夫と心がすれ違う妻を演じたのは、平田満と筒井真理子、認知症と診断され、死なせて欲しいと願う元漫才師役で余貴美子が出演。そして、「安楽死特区」の特命医を演じるのは、加藤雅也、板谷由夏、下元史朗、奥田瑛二。歌謡漫才のコンビであり余貴美子の妹役で友近、尾形の元妻役で鈴木砂羽が出演。また、シンガーソングライターのgb(ジービー)が毎熊克哉とラップを披露する。
■作品情報
タイトル:『安楽死特区』
原作:長尾和宏「安楽死特区」(ブックマン社刊)
監督:高橋伴明
脚本:丸山昇一
出演:毎熊克哉、大西礼芳、加藤雅也、筒井真理子、板谷由夏、奥田瑛二、平田満、余貴美子 ほか
公開日:2026年1月23日(金)
配給:渋谷プロダクション
©「安楽死特区」製作委員会