阿部寛「SNSは不慣れ…だからこそ“僕にぴったりの役”」『俺ではない炎上』完成披露試写会

8月24日(日)、丸の内ピカデリーにて映画『俺ではない炎上』の完成披露試写会が行われ、主演の阿部寛をはじめ、芦田愛菜、藤原大祐、板倉俊之、夏川結衣、そして山田篤宏監督が登壇した。

本作は、浅倉秋成の小説「俺ではない炎上」を実写映画化した社会派サスペンス。SNS上で根拠のない情報が拡散され、殺人犯に仕立て上げられた男の過酷な逃亡劇を描く。公開は9月26日(金)に全国ロードショーとなる。

主人公・山縣泰介を演じる阿部寛は「脚本を読んだ時には、これが現実に起きたら本当に怖いなと思いました。そして山縣泰介という役を楽しんで演じさせていただきました」と挨拶。SNSを題材とした本作について「僕自身はSNSをやっていないので、リツイートの重大性もよく分からなかった。携帯メールを打つのも遅いし、ネット社会についていけていない。そういう意味で僕にぴったりの役でした」とユーモアを交えて語った。

さらに、劇中で見せるパンツ一丁での逃走シーンについて「冬場の寒い撮影で裸になるのは大変でしたが、現場に入ればプロ意識で挑めました」と役者魂を披露。山田監督も「体も仕上がっていて、本当にパンイチになってくれるのかと思ったら見事でした」と称賛した。

【共演者たちのコメント】
芦田愛菜(サクラ役):「阿部さんとはシリアスなシーンが多く、お話しする機会が少なかったので、次はゆっくりご一緒できる作品で共演したいです」とコメント。これに阿部は「小さい頃から映像で見ていたので、大人になったなあと感じました」と目を細めた。
夏川結衣(妻・芙由子役):「阿部さんは目力が強い。毎回新鮮な気持ちで共演できる」と信頼を寄せると、阿部も「気心知れた女優さんで、毎回的確な演技をしてくれる」と相思相愛の関係を披露した。
藤原大祐(初羽馬役):「阿部さんは目の奥からエネルギーが伝わる方。共演していて感動しました」と語ると、阿部は「目の奥ね…嬉しいですね」と照れ笑い。
板倉俊之(野井役):「阿部さんを助手席に乗せて車を運転するシーンでは、大スターの命を預かっている気がして卒検より緊張しました」とユーモラスに明かし、会場を沸かせた。

舞台挨拶の終盤には、3ピースロックバンド、WANIMAが書き下ろした主題歌「🔥おっかない🔥」のサプライズ発表も行われた。阿部は「本作にピッタリのテンポ感のある曲で楽しく聴いています」と笑顔で語った。

山田監督は「炎上ではなく、良い感想でSNSを溢れさせてもらえたら」と観客に呼びかけ、阿部は「追い込まれた人間の姿には自然とユーモアも生まれる。ぜひ最後まで楽しんでほしい」と力強く締めくくった。

■映画情報
タイトル:『俺ではない炎上』
公開日:2025年9月26日(金)全国公開
キャスト:阿部寛、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、三宅弘城、橋本淳、板倉俊之、浜野謙太、美保純、田島令子、夏川結衣
監督:山田篤宏
脚本:林民夫
音楽:フジモトヨシタカ
原作:浅倉秋成『俺ではない炎上』(双葉文庫)
主題歌:WANIMA / 🔥おっかない🔥(unBORDE / WARNER MUSIC JAPAN)
配給:松竹

Ⓒ2025「俺ではない炎上」製作委員会
Ⓒ浅倉秋成/双葉社