第44回ハワイ国際映画祭にて〈最優秀メイド・イン・ハワイ長編劇映画賞〉と〈新人監督賞(カウ・カ・ホク賞)〉のW受賞を果たした注目作『モロカイ・バウンド』が、10月17日(金)より恵比寿ガーデンシネマほか全国劇場にて公開されることが決定した。あわせて、メインビジュアルと特報も解禁された。
本作は、沖縄にルーツを持つネイティブ・ハワイアンのアリカ・テンガン監督による長編劇映画第2作。2024年に沖縄ハワイ移民125周年という節目を迎える中、日本公開が実現した。
物語の舞台は、手つかずの自然が残るハワイ・モロカイ島。主人公カイノア(ホールデン・マンドリアル=サントス)は過去に服役し、仮釈放後、「前科者」という烙印に苦しみながらも、疎遠になっていた息子ジョナサンとの関係を取り戻そうと模索する。ハワイアンとしてのアイデンティティと親子の絆を描く、静かで力強いヒューマンドラマだ。
解禁された特報では、カイノアがジョナサンと再会し、モロカイ島やオアフ島の美しい自然の中で共に過ごす様子が描かれる。互いに言葉にできない思いを抱えながら、再び父子として歩み寄っていく姿が、静かな映像とともに胸を打つ。
メインビジュアルには、日常のハワイの風景を背景に、カイノアとジョナサンが肩を並べて語らう場面が切り取られている。デザインを手がけた川原氏(株式会社100KG)は、「対面だと伝えられない不器用さを、あえて横並びの構図と余白で表現した」と語り、自然と親子関係を柔らかく描いた印象的なビジュアルとなっている。
ハワイで育ち、自身も沖縄にルーツを持つテンガン監督は、「まだ語られていない視点を映画で届けたい」と語り、ハワイ大学で映画を学び、初長編『Every Day in Kaimuki』で注目を集めた。本作は短編『Molokaʻi Bound』をもとに長編化され、アヴァ・デュヴァーネイの支援を受けて制作。第50回シアトル国際映画祭でワールドプレミアを迎えた。
監督は日本公開にあたり、「日本の観客がこの作品を映画祭以外で初めて観ることに心から興奮している。土地やルーツとの葛藤は、多くの人にとって共感できるテーマだ」とコメントを寄せている。
▼特報
https://youtu.be/rI_IG9OZ6CA
■映画情報
タイトル:モロカイ・バウンド
原題:Molokaʻi Bound
公開日:2024年10月17日(金)より恵比寿ガーデンシネマほか全国公開
監督・脚本:アリカ・テンガン
出演:ホールデン・マンドリアル=サントス、アキレス・ホルト、カマラニ・カペリエラ、カレナ・シャーリーン、他
音楽:ロジャー・スエン
プロデューサー:ニーナ・ヤン・ボンジョヴィ、フォレスト・ウィテカー ほか
上映時間:112分
製作国:アメリカ
言語:英語、ピジン語、ハワイ語
配給・宣伝:ムーリンプロダクション
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