直木賞作家・辻村深月による青春小説を、桜田ひより主演で映画化する『この夏の星を見る』が、7月4日より公開されることが決定した。
原作は、2020年、新型コロナウイルスが蔓延したコロナ禍を背景に、登校や部活動が次々と制限され、更には緊急事態宣言に直面し、大人以上に複雑な思いを抱える中高生たちの青春を描いた作品。未曽有の事態の中、哀しさやもどかしさ、そして優しさ、温かさといった人々の思いを描き出した感動の青春小説は、幅広い世代から支持され、昨夏の映画化発表以降、続報が待ち望まれていた。
茨城県立砂浦第三高校の二年生・溪本亜紗を演じるのは、映画やドラマ、CMなど近年の活躍が目覚ましい実力派俳優の桜田ひより。ヒロインとして出演した映画『交換ウソ日記』をはじめ、『バジーノイズ』や『大きな玉ねぎの下で』などの映画で主演を務める。本作では、これまで誰も経験したことのないコロナ禍において、不安な気持ちや悩みを抱えながらも懸命に生きる高校生の亜紗を確かな演技力と多彩な表現力で見事に演じきっている。
監督を務めるのは山元環。2019年に公開されたショートフィルム 『ワンナイトのあとに』がYouTubeで300万回再生され話題になり、その後、監督・脚本を務めたBUMP配信ドラマ「今日も浮つく、あなたは 燃える。」の切り抜き等がSNSで総再生回数4億回を超える。昨今では「夫婦が壊れるとき」、「沼オトコと沼落ちオンナのmidnight call~寝不足の原因は自分にある。~」、「痛ぶる恋の、ようなもの」では監督・脚本を務める。
■辻村深月(原作) コメント
物語の舞台は2020年、コロナ禍の一年目です。天文部を描いたきっかけは、誰にとっても非日常だったあの日々の中で野外の部活動ならばできるのではないかという単純な思いからでした。けれど、宇宙に目を向けたから見えたこと、著者の私が主人公たちを通じて見せてもらった景色がたくさんあります。志を同じくし、彼らに共感してくださったスタッフ・キャストの皆さんが映画の中で広げてくださった世界もまさにそのひとつです。皆さんにも、彼らが「この夏」に見た星の輝きを一緒に見届けていただけたら、とても光栄に思います。
■桜田ひより(主演) コメント
原作者の辻村さんの作品は以前から読ませていただいていたので、出演が決まった時に、まさか自分が辻村さんの世界観に入れるなんて…という嬉しさが込み上がりました。学生時代のなんでもないことで笑い合えたり、一緒に熱くなれる瞬間を同世代の俳優の方々と大切に演じていこうと思いました。撮影は実際に原作に登場する高校を使わせていただいたので、感謝の気持ちでいっぱいです。山元監督は歳がものすごく離れているわけではなかったので、感性や笑いのポイントなどが近いなと感じられる部分も多く、共感し合いながら撮影を進めることができました。共演者のみなさんも本当に素敵な演技をされる方ばかりだったので、たくさん刺激をいただきました。映画がどのような仕上がりになっているか私自身とても楽しみです。
『この夏の星を見る』
2025年7月4日(金) 全国公開
監督:山元環
原作:辻村深月「この夏の星を見る」
脚本:森野マッシュ
音楽:haruka nakamura
出演:桜田ひより
配給:東映
【ストーリー】 コロナ禍に覆われた2020年。部活動を制限された中高生たちが挑んだのは、リモート会議を駆使して同時に天体観測をする競技「スターキャッチコンテスト」。茨城、東京、長崎五島の中高生が始めたこの活動がやがて全国に広がり、ある奇跡をもたらしていく。
©2025「この夏の星を見る」製作委員会