ベストセラー作家・浅田次郎の同名傑作時代小説を、前田哲監督が映画化する『大名倒産』が、2023年6月23日より公開されることが決定した。併せて主演の神木隆之介をはじめ、キャスト9名の出演が発表され、ティザービジュアル、特報映像がお披露目となった。
ひょんなことから越後丹生山藩・第十三代藩主となる⻘年・松平小四郎(神木隆之介)。庶⺠から一国の殿様へと、まさにシンデレラストーリーかと思ったのもつかの間、実は25万両、現在の価値で借金100億を抱える、ワケあり藩だった。いきなり藩の命運を託され、どうする、小四郎?
主人公・松平小四郎役には、2023年4月から放送開始する連続テレビ小説「らんまん」(NHK)主演も決定。芸歴27年のキャリアと確かな実力を持ち、今もなお注目を集め続ける国⺠的俳優・神木隆之介。月代(さかやき)と呼ばれる前髪部分の無い“ちょんまげ”姿を披露するのは本作がキャリア初。いきなり若殿(プリンス)になったと思ったら100億もの借金を背負わされるという、“巻き込まれ系プリンス”をコミカルに演じる。
また、小四郎の幼馴染・さよ役に杉咲花、うつけ者だが心優しい小四郎の兄・松平新次郎(まつだいら・しんじろう)役に松山ケンイチ、丹生山藩の勘定奉行・橋爪佐平次(はしづめ・さへいじ)役に小手伸也。病弱だが聡明な兄・松平喜三郎(まつだいら・きさぶろう)役に桜田通。小四郎の育ての父・間垣作兵衛(まがき・さくべえ)役に小日向文世、母・なつ役に宮﨑あおい。小四郎の教育係・磯貝平八郎(いそがい・へいはちろう)役に浅野忠信。そして、小四郎を藩主に任命する実の父、一狐斎(いっこさい)役に佐藤浩市と、日本映画界を代表する豪華キャストが集結。人生最大のトラブルに巻き込まれた小四郎に、果たして彼らがどう関わって来るのか?
ティザービジュアルは、神木演じる小四郎が印刷されたお札と小判が散乱し、中央のお札からは困り果てた顔の小四郎が抜け出そうとしている。更にはお札が折り曲がって「笑顔」「泣き顔」になっている小四郎も。借金100億を背負った小四郎は、最後に笑顔、それとも泣き顔、どちらになるのか?
特報映像では父・一狐斎から藩主を命じられ、シンデレラストーリーが始まる予感から一転、借金100億を抱えた藩を託され「無理だよ〜」と思わず本音をこぼす小四郎の姿が、これまでの時代劇とは一線を画すような、ポップでカラフルな世界観で描かれている。
▼スタッフ&キャスト コメント
■前田哲(監督)
政治家さんたちの言動を見聞していたら、この国の未来が心配になり、いてもたってもいられなくなって本屋に駆け込んだら、小説『大名倒産』に出会いました。なんと!この国を救うヒントがあるではありませんか。藩も国も会社も家族も要はリーダー次第。どういうリーダーを選ぶべきなのか?リーダーはどうあるべきなのか?大判小判のように煌めく俳優陣が、観客の皆さんの現在と未来を明るく照らす!楽しくてタメになって思わず笑顔になる映画であります。
■石塚慶生(プロデューサー)
浅田先生の原作を読みながら、小四郎=神木さんしかいない!!とイメージしていたので、それが実現したことが、この上なく嬉しいです。さらに小四郎を取り巻く面々は、キャラクターにバッチリはまった最高峰のキャストが勢揃いし、プロデューサーとして、感謝感激、恐悦至極です。幕府との駆け引き、味方の裏切りなどドキドキハラハラあり、カラフルな衣装や美術の視覚的な楽しさもあり。果たして『いきなりプリンス』の驚きの結末は!?是非スクリーンでの小四郎たちの活躍をご期待ください!
■神木隆之介(小四郎役)
小四郎役をやらせていただきました、神木です。今回共演経験のあるキャストの皆さまも多くて、とても嬉しかったです。京都での撮影は、景色も綺麗で画も美しくなっていると思います。キャスト、スタッフの方々に支えていただきながら頑張りました。ぜひ楽しんでください!
■杉咲花(さよ役)
熱い炎を抱く心優しい勇者たちの物語に魅力を感じました。こんな人がいてくれたら逆境もきっと乗り越えていくことができるだろうと思うような、けろりとした逞しさを持つさよという人物を演じられて嬉しかったです。立ちあがること、伝えること、信じることの美しさを改めて感じることのできる作品になるのでは
ないかなと胸を膨らませています。
■松山ケンイチ(松平新次郎役)
また前田哲監督とご一緒できたことはとても嬉しく思います。神木君とはまた一緒にできますので好きなアニメの話を聞こうと楽しみにしていました。初めて脚本を読んだ時、佐藤浩市さんが演じる父親がとんでもない父親だなと思いました。ですが、、、ここで話すのはやめておきます。短い期間でしたが、初めてご一緒する方も沢山いたので、楽しい出会いがあった現場でした。時代劇ですが、結構自由にやらせて頂きました。他の皆さんも結構自由にやっていました。それが今の時代劇なんじゃないかと思いますし、見やすさにも繋がると思います。
■小日向文世(間垣作兵衛役)
私が演じた作兵衛は、真面目な人間です。実の子ではない小四郎を一生懸命育てて、20歳になると殿の元に帰すという過酷な運命も受け入れる。そして塩引鮭作りの名人という設定なのですが、鮭をさばくのは初めてのチャレンジだったので大変でした。神木君の事は少年の頃から知っているので、共演していて本当の親として成長を見守るような気持ちになりました。出来上がりを本当に楽しみにしています。
■小手伸也(橋爪佐平次役)
今回、京都で撮影する時代劇映画ということで、非常に厳かな心境でカツラ合わせに伺ったのですが、気がついたら「七三分けにした小手伸也に髷が乗っかっているだけ」という予想外の仕上がり具合で、“あ、意外とポップな作品だ。”と撮影前から一気に緊張が和らぎました(笑)。事実、内容は時代劇でありながら非常に現代的で、笑って泣ける痛快エンターテイメント作品になっております。ご期待ください!
■桜田通(松平喜三郎役)
映画での時代劇は初めての挑戦だったのですが、気心が知れた仲間が真ん中で物語を引っ張ってくれていたので、とても心強く、大名倒産の世界を楽しみながら撮影をすることができました。熱く優しい、家族の繋がりや人々の想いが詰まったとても素敵な物語になると思います。皆様どうぞお楽しみに!
■宮﨑あおい(なつ役)
約20年ぶりの前田組への参加。こんな再会があるから、一つのことを長く続けるということは幸せだなと思います。現場で一瞬お会いできた神木さんがニコニコ爽やかでとても素敵だったので、きっとこの作品は観てくださる方がクスッと笑って幸せになれる映画になっていくのだろうと思いました。私も、完成を楽しみにしています。
■浅野忠信(磯貝平八郎役)
神木くんと共演させて頂いたことはありましたが、時代劇での共演は初めてでした。どうやって演じるんだろう?と思うような場面も面白おかしく殿を演じてくれるので、上手いなと思ってずっと見ていました。杉咲さんや浩市さんなど、皆さん面白くて、心強かったです。僕が演じた平八郎は何しろ静かな人だったので、小四郎とさよの後ろでひたすら真面目な顔をしていました(笑)。
■佐藤浩市(一狐斎役)
神木くんとは初めてご一緒しましたが、キャリアが長いのでしっかりしていらっしゃるし、年齢以上に経験が醸し出すものがあると思いました。今は時代劇といっても、本格的な時代劇もあれば、意外と現代劇的な作品もある。そういった中で、この『大名倒産』が良い作品になることを期待しています。
『大名倒産』
2023年6月23日(金)より、全国公開
原作:浅田次郎「大名倒産」(文藝春秋刊)
監督:前田哲
脚本:丑尾健太郎
出演:杉咲花 松山ケンイチ 小日向文世 小手伸也 桜田通 宮﨑あおい 浅野忠信 佐藤浩市
配給:松竹
【ストーリー】 越後・丹生山藩の鮭役人の子、間垣小四郎(神木隆之介)は、お人よし過ぎて商売上手とは言えないが、皆に愛され平和に暮らしていた。そんなある日、大勢の役人たちが家にやってくる。驚く小四郎に父・作兵衛(小日向文世)が衝撃の事実を告げる。なんと彼は、<松平>小四郎――徳川家康の血を引く、丹生山藩主の跡継ぎだったのだ。さらに、実の父・一狐斎(佐藤浩市)は小四郎に国を任せ、さっさと隠居。庶⺠から殿様へと突然、幸運を手にしたかのように見えた…のもつかの間、実は丹生山藩は25万両(およそ100億円)もの借金を抱えるワケあり藩!困り果てる小四郎に、一狐斎は「大名倒産」を命じる。返済日に藩の倒産を宣言し、借金を踏み倒せば皆助かるというのだ。しかし…実は一狐斎は、息子に全ての責任を押し付け、切腹させるつもりだった。小四郎に残された道は、100億返済か切腹のみ。人生最大のトラブルに巻き込まれた若きプリンス、一体どうする!?
© 2023『大名倒産』製作委員会