中近東からシルクロードを経て中国に渡り、⽇本に伝わった紅花(べにばな)。利便性とはかけ離れた紅花⽂化を慈しみながら守り継ぐ⼈々の姿を、佐藤広一監督が今井美樹をナレーターに迎えて4年の歳⽉をかけて記録した『紅花の守⼈ いのちを染める』が9月3日に公開を迎えた。このほど、同日にポレポレ東中野にて初日舞台挨拶が行われ、今井美樹と佐藤広一監督が登壇した。
今井は監督からナレーションのオファーが来た時に、「紅花の映画のナレーションに、どうして私なんだろう?」と疑問に思ったという。しかし、『おもひでぽろぽろ』で主人公・タエ子の声を演じた今井は、両作品に出てくる“紅花”という共通点を思い出し、「そうか、タエ子ちゃんが私を引っ張ってくれたんだな」と、気が付いたという。
ナレーションの録音は、コロナ渦にロンドンの自宅で自ら録音したという今井。「夫の布袋(寅泰)も日本にいて、詳しい人がいなかった。まず、Amazonでマイクを買った。スタンドが付いていなかったので、お菓子の箱とかで高さを調節して、自分のスマホで録った。マイクの風防は、娘のストッキングを使った」と、自ら試行錯誤して録音したエピソードを明かしていた。
紅花の守人
2022年9月3日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開
監督:佐藤広一
ナレーション:今井美樹
配給宣伝:MAP
【作品概要】中近東からシルクロードを経て伝わった紅花(べにばな)は、悠久の旅の末、いまもこの山形の地に息づいている。手軽で安価な化学染料に取って代わられた紅花は、なぜ未だに愛され続けているのか。栽培から染めに至るまで4年の歳月をかけて完成した、世界初。紅花を巡る⻑編ドキュメンタリー 。