『超高速！参勤交代』シリーズで、これまでになかったユニークな視点で時代劇の新しいジャンルを開拓し、大ヒットを収めた土橋章宏原作の傑作時代小説「引っ越し大名三千里」を、主演・星野源、共演に高橋一生、高畑充希を迎え、『のぼうの城』を手掛けた犬童一心監督によって映画化される『引っ越し大名！』が、8月30日に公開される。このほど、追加キャストとして及川光博、濱田岳、小澤征悦、西村まさ彦、松重豊が出演することが発表された。

本作の題材は、なんと“引っ越し”。参勤交代をはるかに上回る莫大な費用がかかる無理難題の国替え（引っ越し）を生涯に7回も命じられ、「引っ越し大名」と呼ばれた実在の大名・松平直矩（なおのり）をモデルに、お国の一大事を救うため、姫路藩の藩士たちがあらん限りの知恵と工夫で乗り切ろうと奮闘する、汗と努力と涙と笑いの物語。

主人公の書庫番で、引っ越し奉行・片桐春之介を演じるのは、俳優・音楽家・文筆家といくつもの顔を持ち、各ジャンルで類まれな才能を発揮して大活躍中の星野源。気弱でコミュ障に見えながらも、持ち前の知恵を生かして成長していく春之介を演じる。春之介の幼馴染で、春之介を引っ越し奉行に推薦する御刀番・鷹村源右衛門役には、高橋一生。腕っぷしの強さと豪傑さで春之介を支える相棒としての役割を担う。そして、前任の引っ越し奉行・板倉の娘で父親から受け継いだ引っ越しのコツを春之介に指南する於蘭（おらん）役に、高畑充希。気丈でしっかりものの娘として、春之介をサポートして引っ越しを仕切る。監督は犬童一心が務める。

新たなキャストとして、物語のきっかけとなる、実在の「引っ越し大名」こと松平直矩役に、及川光博。生涯7回もの国替えを幕府から命じられた不運の大名である松平を、大名の風格漂う及川が時に熱く、時にコミカルさも加えながら演じ、新しい大名像を生み出した。さらに、春之介と共に引っ越しに奮闘する姫路藩士たちとして、多額の費用工面に協力する勘定頭・中西監物役に、濱田岳。冷酷な上司との狭間で葛藤しながらも春之介を支える。勤勉で将来有望な藩士・山里一郎太役に、小澤征悦。春之介との熱き友情で物語を盛り上げる。次席家老・藤原修三役に、西村まさ彦。春之介に飄々とプレッシャーをかける役どころを表情豊かに演じる。春之介を引っ越し奉行に命じる国家老・本村三右衛門役に、松重豊。圧倒的な存在感を見せる。

『引っ越し大名！』
8月30日（金）全国公開
監督：犬童一心
原作・脚本：土橋章宏「引っ越し大名三千里」（ハルキ文庫刊）
出演：星野源　高橋一生　高畑充希　小澤征悦　濱田岳　西村まさ彦　松重豊　及川光博
配給：松竹

【ストーリー】　姫路藩書庫番の片桐春之介（星野源）は、人と話すのが苦手で、いつも書庫にこもりっきりで本ばかり読んでいるので、周囲から「かたつむり」とあだ名される引きこもり侍だった。あるとき、藩主の松平直矩（なおのり）（及川光博）は、江戸から国替えを言い渡される。これまでの度重なる国替えで藩の財政事情は苦しいというのに、減封まで言い渡された上、行先は遠く離れた豊後（大分県）の日田。藩まるごとの引っ越しという、参勤交代をはるかに上回る莫大な金額が必要な一大事業。これを成し遂げるには、引っ越し奉行の手腕にかかっている。しかし前任者はその激務が原因で亡くなっていた。お国最大のピンチに、いつも本ばかり読んでいるのだから引っ越しの知識があるだろうと、なぜか春之介に白羽の矢が立ってしまう。国替えと減封による人減らし。無理難題とも言える大役に怖気づく春之介だったが、幼馴染で武芸の達人・鷹村源右衛門（高橋一生）の説得もあり、嫌々引き受ける羽目になる。しかし、引っ越しの経験がない春之介は、どこから手をつけて良いか見当がつかない。そこで、前任の引っ越し奉行の娘である於蘭（高畑充希）に助けを借りに行く。最初は父親の死の原因を作った藩に恨みを持っていた於蘭だが、春之介の優しさと頼りなさが放っておけずに手を貸すことになる。こうして源右衛門たち仲間の協力や於蘭の厳しい引っ越し指南に助けられて引っ越しの準備が始まった。与えられた期限は3か月。果たして春之介はこの一世一代の大仕事を知恵と工夫で無事に成し遂げ、国を救うことができるのだろうか！？

ⓒ2019「引っ越し大名！」製作委員会