高橋一生、andoropの弾き語り生歌を聴き「この歌で映画が完成されていると思う!」『九月の恋と出会うまで』完成披露舞台挨拶レポート

“書店員が選んだもう一度読みたい文庫”恋愛部門第1位に選ばれた、松尾由美による同名小説を、高橋一生と川口春奈のダブル主演で映画化した『九月の恋と出会うまで』が、3月1日より公開される。このほど本作の公開に先駆け、1月30日に東京・イイノホールにて完成披露舞台挨拶が行われ、高橋一生、川口春奈、山口透監督、そして、主題歌を担当するandropのボーカル・ギターを担当する内澤崇仁が登壇した。

高橋、川口、山口監督が順に登壇すると会場から割れんばかりの大きな歓声が上がり、高橋は、「こういった形で、作品を見た直後の皆さんのリアクションを見られるのは初めてなので、ずっとドキドキしていました」とコメント。川口も「こんなにたくさんの方に観ていただけて、本当に幸せです!皆さんがどのような感想を持っていただけたのか気になります!公開に向けて頑張っていくので、宜しくお願い致します!」と元気いっぱいに挨拶。監督は、「この日を目指してやってきました。いただいた拍手で嬉しい気持ちになりました。皆さんが少しでも温かい気持ちなれば良いと思って作りました」と作品に対する想いを語った。

MCから、時空を超えて届く一途な想いと、志織のためにつく切ないウソが感動的な本作ですが、平野を演じる上で意識したことはありますか?との質問に、高橋は、「川口さんや皆さんが、現場で作ってくださっている雰囲気にしっかりと反応していくというのを意識して演じました」と役作りに対する姿勢を明かした。

続いて、志織は川口さんの実年齢より年上の設定ということで、演じる上で普段と違うことを意識しましたか?との質問に川口は、「彼女は、すごく色んな戸惑いや葛藤など、感情の波がたくさんある役柄なのですが、平野さんと一緒にいることで、志織を引き出してくれることが多かったです」と撮影中の高橋との関係性を語った。

そして、本作の中でも印象的な時空を超えて声が聞こえてくるシーンの表現について聞かれた監督は、「この映画を作る時、タイムトラベルものはたくさんあり、特に“本人”がタイムトラベルする設定が多いですが、本作はそれが“声”になるので、はじめは難しいと感じました。しかし、一生さんの説明がすごく上手く伝わってきたので、平野が志織に説明するシーンは気に入っています」と、高橋の演技を称賛した。

さらに、本作の主題歌「Koi」を担当したandropのボーカル・ギターの、内澤崇仁(うちさわ たかひと)が登壇。内澤は、「めちゃくちゃ緊張する!」と言いながら特別に弾き語りで、「Koi」を初披露。ハートフルで心地の良いサウンドに、内澤のクリアな歌声が合わさり、会場は一体となって聞き入っていた。生歌を聴いた高橋は、「この歌で映画が完成されていると思います。僕もとっても聴いていて、すごく好きです」と曲への想いを口にし、川口も「本当に贅沢で、映画の世界観にピッタリの曲を作ってくださり、あらためて音楽って大事だとすごく思いました」とコメント。監督も「この楽曲を頂いた時に、映画の本編用にアレンジしたものを内澤さんに聴いていただいたのですが、平野の最後のセリフから聴きたいと仰ってくれて、自分の楽曲がどのように流れて使われるかバランスをみて作ってくださったので、すごく感動しました!」と三者三様の楽曲への想いを述べた。それに対し内澤は、「作品を見終わった後に、純粋に人を愛することを感じられたので、そういった所を楽曲に落とし込んでいきたいと思い、また自分が平野になった気持ちで作りました」と楽曲制作の裏側を明かした。この主題歌「koi」は、2月27日に発売される。

イベントの最後に川口は、「純粋に誰かを思う気持ちとか、誰かを思って行動を起こすことなど、あらためて純粋でキレイなことだなって感じました。そんなメッセージが一人でも多くの人に届けば良いなと思います」とコメントし、高橋は、「人が人を思う気持ちっていうのは混じりっ気のない純粋な気持ちだと思います。この映画を見ていただいた人達に、少しでもそんなあったかい気持ちに触れていただければと思います。また、多くの人に見ていただきたいという気持ちもありますが、自分の中で大事にしていただくだけでも十分です」とこれから見るファンに向けての想いを語り、本イベントは幕を閉じた。

『九月の恋と出会うまで』
3月1日(金) 全国ロードショー
監督:山本透
原作:松尾由美「九月の恋と出会うまで」(双葉社刊)
主題歌:androp「Koi」(image world / ZEN MUSIC)
出演:高橋一生 川口春奈 浜野謙太 中村優子 川栄李奈 古舘佑太郎 ミッキー・カーチス
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 ちょっと不思議なマンションに引っ越してきた志織(川口春奈)は、小説家志望の隣人平野(高橋一生)と運命的に出会う。そして、新しい部屋で突然聞こえてきた不思議な声―。「こちらは1年後の未来です。あなたに危険が迫っています!」それは強盗殺人にあうところだった志織を助けようと時空を越えて届いた、未来からの誰かの声だった。相談を受けた平野は、助かった志織に<タイムパラドクス>が生じることに気付く。それは1年後、志織の存在が消えることを意味していた。必死に自分を助けようとする平野に惹かれていく志織だったが、平野との別れは近づいていた―。

(C)松尾由美/双葉社 (C)2019 映画「九月の恋と出会うまで」製作委員