「異類婚姻譚」で第154回芥川賞を受賞した本谷有希子による芥川賞・三島賞候補となった同名小説を、趣里主演で映画化した『生きてるだけで、愛。』が11月9日より公開となる。このほど、世武裕子によるエンディング・テーマ「1/5000」のミュージックビデオがお披露目となった。
MVには趣里が出演、関根光才監督がメガホンを取り、本作に続き再タッグを結成。映画でも主人公・寧子(趣里)が「ほんの一瞬でも、誰かとわかり合うこと」を求め苦悩する姿が描かれるが、内なる思いや感情が伝わってくるようなエモーショナルな“舞い”は、バレエや舞台経験で身体表現力を磨いてきた趣里ならでは。「赤」と「青」の美しい色使いは、映画でも印象的に使われるポイントのひとつとなっている。
制作スタッフには一流クリエイターが集結し、撮影はTHE YELLOW MONKEYやYUKIのMV、オムニバス映画『乱歩地獄』への参加で知られる映像作家・写真家の竹内スグルが担当。美術は、有名企業のCMやアレハンドロ・ホドロフスキー監督作『エンドレス・ポエトリー』、石井岳龍監督作『蜜のあわれ』の佐々木尚が手掛けた。
■関根光才監督 コメント
この曲は映画『生きてるだけで、愛。』のために世武裕子さんが書き下ろしてくれた曲で、僕個人としても非常に思い入れがあるとても印象的な曲ですが、MVを作るにあたっては映画の主演であった趣里さんに演じてもらいながらも映画とは切り離した主題で臨み、日本のクリエイティブシーンをリードしてきた写真家/映像監督の竹内スグル氏に撮影を依頼するなど、あえて異なるスタッフに参加して頂きました。刹那的に、しかし永遠に続く何かを切望し彷徨う女性として描かれる趣里さんの存在感と気迫ある動きはこのMVでも素晴らしく、撮影現場ではスタッフからの感嘆の声があがりました。彼女が新しい時代の本物の表現を担う一人であることを、このMVでも感じて頂けると思います。
『生きてるだけで、愛。』
11月9日(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本:関根光才
原作:本谷有希子「生きてるだけで、愛。」(新潮文庫刊)
エンディング・テーマ:世武裕子「1/5000」(ポニーキャニオン)
出演:趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美 松重豊 石橋静河 織田梨沙 仲里依紗
配給:クロックワークス
【ストーリー】 生きてるだけで、ほんと疲れる。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、二人の関係にも変化が訪れるが…。
©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会