『沈黙-サイレンス-』塚本晋也が“隠れキリシタン”の聖地に立つ

マーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の小説を映画化した『沈黙-サイレンス-』。本作でモキチ役を演じた塚本晋也が、11月3日(木)、枯松(かれまつ)神社祭に出席した。枯松神社は、原作と映画に登場するトモギ村のモデルとなった旧黒崎村の隠れキリシタンたちが、伝説の伝道師バスチャンの師であるサン・ジワンを祀った神社で、自分たちの信仰を異宗教的外観でカモフラージュした“キリシタン神社”という他に類を見ない施設。

↓枯松神社は黒崎地区の山中にあり、隠れキリシタンの聖地とされている
karamatsu1

今年で17回を数える枯松神社祭は、迫害時代に苦難を乗り越え信仰の指導を続けたサン・ジワンと信仰を伝承し続けたキリシタンの先祖たちに対して感謝を捧げ冥福を祈り、かつ外海(そとめ)地区のキリシタンの歴史と文化を継承する目的で行われている。

↓感謝祭と慰霊ミサには約150人が参加。神父の言葉と讃美歌が繰り返され、オラショ奉納(※オラショはキリシタン用語で“祈り”)、カトリック信徒を対象とした聖体拝領などが行われた
karematsu2

↓荘厳な雰囲気の中で進行する慰霊祭に出席した塚本氏
shinyatsukamoto1

塚本氏は「今回の『沈黙』を深める旅の最終地点にあたる場所なので、映画でいうとクライマックスの奥まった所に行くような感じで今日は参りました。緊張していましたが、境内まで来ると毎年行われている地元の行事ということで和やかな雰囲気があり、少しほっとしました」

↓「モキチと同じような隠れキリシタンの子孫の人たちが集まって今もこのような行事を行っているわけですから」と感慨深げに語る塚本氏
shinyatsukamoto2

続けて塚本氏は「この役を本気でやったので、隠れキリシタンの子孫の人たちに今日実際に会うのはやはりちょっと緊張しました。(隠れキリシタン特有の)オラショも生で聞けて、“お、本物はこういう感じなんだ!”と感動しました。モキチを演じた自分としては、信じるものを長きにわたり伝承し続けている姿にすごく共感しました」と語った。『沈黙-サイレンス-』は、2017年1月21日(土)全国ロードショー。

silence-a-photo-credit-kerry-brown

Photo Credit Kerry Brown

『沈黙-サイレンス-』
原作:遠藤周作「沈黙」(新潮文庫刊) 監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス 、マーティン・スコセッシ
撮影:ロドリゴ・プリエト 美術:ダンテ・フェレッティ 編集:セルマ・スクーンメイカー
出演:アンドリュー・ガーフィールド リーアム・ニーソン アダム・ドライバー 
窪塚洋介 浅野忠信 イッセー尾形 塚本晋也 小松菜奈 加瀬亮 笈田ヨシ 配給:KADOKAWA
公式サイト:http://chinmoku.jp 
Twitter:https://twitter.com/chinmoku2017
Facebook:https://www.facebook.com/chinmoku.jp/