「異類婚姻譚」で第154回芥川賞を受賞した本谷有希子による芥川賞・三島賞候補となった同名小説を、趣里主演で映画化した『生きてるだけで、愛。』が11月9日より公開となる。このほど、現地時間9月26日から10月7日までイギリス・ロンドンにて開催される第26回レインダンス映画祭のコンペティション部門へ本作が出品されることが決定し、併せて新場面写真がお披露目となった。
出演には、主演の趣里をはじめ、菅田将暉、田中哲司、西田尚美、松重豊、石橋静河、織田梨沙、仲里依紗ら実力派俳優が集結。過眠症で引きこもり状態な上に、自分をコントロールできず理不尽な感情にさいなまれる主人公・寧子(趣里)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れるも、やりがいを感じられずに日々をやり過ごす津奈木(菅田将暉)。3年にわたり同棲生活を送っている二人だが、寧子はたびたび津奈木に感情をぶつけ、対する津奈木は怒りもしなければ喧嘩に発展することすらない。そんな態度がむしろ寧子を苛立たせるが、二人は互いに自分の思いを言葉で伝える術を持っていなかった。そこへ津奈木の元恋人・安堂(仲里依紗)が現れたことから、寧子自身や津奈木との関係にも大きな変化が起こる。
監督は、有名企業のCMや、安室奈美恵、Mr.Childrenなど人気アーティストのミュージックビデオを手掛け、数々の国際的なクリエイティブアワードを受賞した映像作家の関根光才。関根監督は、レインダンス映画祭にて初監督作となる短編映画での受賞歴を持つ。初の長編監督作となる本作は、同映画祭にてワールドプレミア上映となる。
■関根光才監督 コメント
『生きてるだけで、愛。』がレインダンス映画祭にてワールドプレミアとなり、世界の人々の目に触れる機会を頂きました。本映画祭では、2005年に私の監督初作品となった短編映画『RIGHT PLACE』がFilm Of The Festival賞を受賞し、そのきっかけを得て制作した2006年度本映画祭トレイラー『Daughter』でカンヌ国際広告祭のヤングディレクターズアワードでグランプリを受賞するなど、私の監督としての人生のスタートを形成してくれた映画祭でもあります。そんなレインダンス映画祭に、長編初監督作品が出品されることにはものすごい感慨をひとり感じております。コンペなので結果はこれから、どうか世界の人にも届くよう、祈っています。
『生きてるだけで、愛。』
11月9日(金)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督・脚本:関根光才
原作:本谷有希子「生きてるだけで、愛。」(新潮文庫刊)
出演:趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美 松重豊 石橋静河 織田梨沙 仲里依紗
配給:クロックワークス
【ストーリー】 生きてるだけで、ほんと疲れる。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、二人の関係にも変化が訪れるが…。
©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会