【スター集結】映画界の栄誉を手にしたリドリー・スコット監督を、ラッセル・クロウやマット・デイモンらが絶賛!!

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The Hollywood Reporter

映画界の発展に大きく貢献した人物を表彰する、第30回アメリカン・シネマテーク・アワードの授賞式が開催され、リドリー・スコットが選ばれた。The Hollywood Reporterほか米メディアが伝えている。

このイベントの司会を行ったラッセル・クロウ(リドリー・スコット監督作『グラディエーター』主演)は「こんばんは、みなさん。”Let’s grab tonight by the pussy”(今夜も女たちと楽しもう)」と、2005年にドナルド・トランプが芸能ゴシップ番組の舞台裏で発したコメントで会をスタートさせ、会場にいた人たちにちゃんと投票に行くよう促した。続いてクロウは、リドリー・スコットが商業映画の監督になる前に、画家やグラフィックデザイナーなどアーティストとしてキャリアをスタートさせたことについて語った。
「リドリーと1日セットで過ごせば、他の人と1週間過ごしたよりもずっと生産的な(実り豊かな)時間を過ごしたような気がするよ」とクロウ。「彼は映画の言語を理解しているだけでなく、それを正確に語ることもできるんだ。彼はカメラも撮影助手も照明もメイクも音響についてもすべて語ることができるんだ。そして俳優を語ることにおいてもどんどん上達しているよ」

今やナイトの称号を受けている監督の出世作は、SFスリラーの『エイリアン』(1979)だった。彼は今までオスカー監督賞に『テルマ&ルイーズ』(1991)、『グラディエーター』(2000)、『ブラックホーク・ダウン』(2001)でノミネートされており、『グラディエーター』でオスカー作品賞に輝いている。

スコットは現在、SF映画の金字塔『ブレードランナー』(1982)の続編『ブレードランナー2049』を製作中で、そこにはハリソン・フォードがリック・デッカードとして再登場し、ライアン・ゴズリングやロビン・ライトといった新たなメンバーも加わる。ハリソン・フォードは事前に撮影されたビデオ・メッセージで、「知っての通り、僕はいま君の新作の撮影でブダペストにいて、会場には駆けつけられないんだ」とコメントを寄せた。

会場では、スコットの過去作の名場面がいくつも上映され、彼の作品に出演したことがあるジョシュ・ハートネット(『ブラックホーク・ダウン』)、クリステン・ウィグ(『オデッセイ』)、キャサリン・ウォーターストン(『プロメテウス』の続編『エイリアン:コヴナント』2017年8月4日全米公開予定)らがその紹介を行った。また、シガニー・ウィーバーは『エイリアン』のセットでの思い出や、彼女の代表的な役となったリプリーについて語った。
ウィーバーは「世界中で、“フェミニストのための映画を作っていると知っていたのですか? 意図的なものなのですか?”と聞かれたわ。そうね、女性はとても能力があって、賢くて勇気があって機知に富んでいる、というリドリーからのメッセージだと思うわ」と話した。

2010年にアメリカン・シネマテーク・アワードで賞を受けた『オデッセイ』の主演俳優マット・デイモンがスコットに賞を手渡し、この夜を締めくくった。「リドリーと働けたことは私の人生で最も名誉あることの一つだ。あなたの隣に座り、質問を投げかけ、あなたが我慢強く答えてくれる。そんな経験ができたことは本当に感謝すべきことだ」とデイモンは監督を称えた。

最後にスコットが登壇し、彼に芸術の道に進むことを手助けしてくれた子供時代の恩師に感謝を述べた。そうして彼は当時14歳だった弟のトニー・スコットを主演に”Boy and a Bicycle”という題名の30分のショートフィルムを撮影し、何十年にも及ぶキャリアをスタートさせたのだ。
スコットは「当時は私たち二人とも、生涯の職業を見つけたとはわかっていなかった。そのときは情熱だけで、情熱さえあれば週に160時間でも何とも思わずに作業できたんだ」と言う。
そして、監督はこう締めくくった。「この産業は熱意が足りない人には向いていないよ!」と。