城田優の乱暴な役作りに、高良健吾が弱音!?「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」完成披露試写会&舞台挨拶レポート

伊坂幸太郎小説初の連続ドラマ化として注目される「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」が、2月17日より毎週土曜夜10時からWOWOWプライムにて放送となる。本作の完成披露試写会が2月15日に開催され、5人の恋人たちに別れを告げる主人公・星野一彦を演じた高良健吾と、そのお目付役として“規格外のヒロイン・繭美”を演じた城田優、森義隆監督が舞台挨拶に登壇した。

★WOWOW完成披露試写会「バイバイ、ブッラクバード」0215 (1)

本作が20代最後の作品となった高良は、「このドラマは、回を追うごとに加速していきます。僕は止まらなくて、6時間ぶっ続けで試写を見た。本当に不思議で面白い作品です」とまずは挨拶代わりに作品への想いを語る。そして、「星野は多分、今この瞬間をちゃんと生きている人。自分の気持ちに誠実に向き合った結果が5股になったのだと思います。バカだけど責任感がある奴です」と、自らが演じた星野への思い入れを語った。

今回の女性役のオファーを受けた時のことについて、城田は、「第一声が、『え、女性?』でした(笑)。その時は、話の内容も全然聞かず、台本も読まずに『やります』と即答。直感的にやりたいと思ったんです」と、いい意味でサプライズだったと明かした。実際撮影がスタートしてからは、「繭美の内面を表現するのにやっぱり苦労しました。最初監督からは『今、城田くんの性格の良さが出てしまっていて、ちょっと優しすぎるから、もっとトゲトゲしく』と言われたこともあったり。後、真夏に真冬の設定で撮っていて、とても暑かった(笑)」と、演じる上での苦労を赤裸々に告白した。

高良とは、映画『ひゃくはち』(2008)以来約10年ぶりのタッグとなった森監督は、「元々僕は伊坂ファンだったんです。でもファンだからこそプレッシャーがあった。いつもは視聴者を具体的にイメージして作品を作るけど、今回は伊坂さんに見てもらうことをイメージした。伊坂さんには『僕の作品の正しい撮り方を見た気がした』と言ってもらえた」と、原作・伊坂幸太郎が作り出す世界観を表現することの難しさと喜びを語った。

ドラマの中で、夫婦漫才のようなテンポの良い会話劇を見せた二人。城田は「役作り半分、ふざけ半分なんですけど、現場では常に健吾のことを罵倒していました。実際そんなセリフはないんですけど、撮影に入る前は、『お前なんか東京湾に浮かんでいても分からない。生ゴミみたいな顔してるからな!』と毎回健吾に言っていました(笑)。それで繭美モードに入れていた」と、笑った。そんな城田の役作りに「最後はなんかもう気持ちよかったです(笑)」と笑顔で応える高良だったが、森監督に、「高良は、初日に僕のところに来て、『あの人(城田)とやっていけるのかな…』って言ってたよな?」と暴露される一幕も。

最後に、ドラマタイトルにかけて、3人が最近「お別れしたモノ」を告白する、題して「バイバイ・ゲーム」が壇上で行われた。3人が口を揃えて答えたのが、「タバコ」。高良が、「それなりに苦労はあったけど、“お別れ”できました」と告白すると、「タバコを吸う役のときに、役作りのために吸うということが多かった。でも依存的なものはないので、今は吸ってません」と城田。元ヘビースモーカーだという森監督は、「『バイバイ、ブラックバード』を作るときも、4割が作品のこと、6割がタバコのことを考えていた(笑)。タバコを辞めた今、僕には残り6割の可能性がある!」と語り、会場は爆笑の渦に包まれた。

「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」
WOWOWプライムにて2月17日より毎週土曜 夜10:00放送(全6話) ※第1話無料放送
原作:伊坂幸太郎「バイバイ、ブラックバード」(双葉文庫)
監督:森義隆
脚本:鈴木謙一
出演:高良健吾 城田優 石橋杏奈 板谷由夏 前田敦子 臼田あさ美 関めぐみ 松村雄基 丸山智己 岡村いずみ 斎藤洋介 あがた森魚 戸塚祥太(A.B.C-Z/友情出演)

【ストーリー】 “ある組織”への多額の借金の清算として「とてもじゃないけど人間の生活が送れない」場所に<あのバス>で連れ去られるという運命が待ち受ける主人公・星野一彦(高良健吾)。そんな星野の願いは、<あのバス>で連れて行かれる前に、5股をかけていた5人の恋人たちに会って別れを告げること。そんな彼のお目付け役として“お別れ行脚”に付き合うことになったのが、怪異な外見と毒舌を発揮する繭美(城田優)。監視役の繭美と共に「大切な人にさよならを告げる」日々がスタートする…!