青柳翔、バイ・ルンイン、SABU監督が登壇『MR.LONG/ミスター・ロン』 初日舞台挨拶 オフィシャルレポート!

アジアを代表するスター、チャン・チェンを主演に迎え、SABU監督がオリジナル脚本で描く映画『MR.LONG/ミスター・ロン』が12月16日に公開初日を迎え、新宿武蔵野館にて、SABU監督、青柳翔が登壇しての舞台挨拶が行われた。スペシャルゲストとして、台湾出身の子役で、青柳演じる賢治の息子を演じたバイ・ルンインくんも来場し、会場は大きな盛り上がりを見せた。

DSC_4071

SABU監督は「チャン・チェンに声をかけるのを忘れて、今日は来てないんですけど…(笑)」と語り会場の笑いを誘いつつ、作品については「オープニングの緊張感、途中から徐々に心温まる話になっていくところで、それらが一つの作品としてすごくうまくいったと思います。チャン・チェンが全然ぶれないすごさがあり、微妙なコメディ、泣けるクライマックス、よくできたと思います。もっと褒めてほしいです」と自画自賛で作品への自信と手応えを明かした。青柳も完成した映画を見て「泣きました」と告白。「国を超えて、人と人のつながりが素敵だなと改めて思いました。いい作品です」とうなずく。青柳は、チャン・チェン演じるロンが日本で出会う、ヤクザから恋人のリリー(イレブン・ヤオ)を取り戻そうとする青年・賢次を演じたが、リリーとラブラブという設定から「撮影は5日間くらいだったんですが、監督からリリーに『ウォーアイニー(※中国語で愛してます)』と言い続けてくれと言われまして…(笑)。一度、たぶん監督のいじめなんですけど(笑)、長回しでずっと『ウォーアイニー』と言い続けてて恥ずかしかったです」と照れ笑いを浮かべながら明かした。SABU監督によると、賢次とリリーのシーンは未公開シーンも含めて「1本の映画になるくらいある」とのこと。「ラブシーンもあるし、中華街のデートもある。使いきれなかったのがすごくもったいない」と語り、今後、DVD特典などで全て見せたいと語った。青柳は、アジアを代表するスターであるチャン・チェンとの共演について「撮影でご一緒したのは1日だけでしたが、チャン・チェンさんはほとんど日本語が聞き取れるししゃべれるので、コミュニケーションがしっかりと取れて嬉しかったです。アクションがすごくうまいのでずっと見てましたし、(賢次がナイフを渡すシーンで)ナイフの渡し方などにもこだわりを感じました。尊敬しています」と明かした。

S__12484703

またリリーを演じたイレブン・ヤオとの共演については「言葉が通じない中で、どんどん深まっていく役どころだったので、少しずつコミュニケーションが取れたのがよかった」と述懐。これに対し SABU監督は「会話ができない中で仲を深めていく役なのに、スタートの声が掛かる前からチュッチュしてて…」と語り、これに青柳も「ちょっと待った(苦笑)! 適当なことを…」と慌てて遮り、会場は笑いに包まれた。改めてSABU監督は初めて一緒に仕事をした青柳について「ピュアで真っすぐ。型にはまってなくて、臨機応変にやってくれるので助かるんです。また一緒にできたら」と語り、会場からは期待を込めた拍手が沸き起こった。この日は、賢次とリリーの間に生まれた少年・ジュンを演じた8歳のバイ・ルンインくんもスペシャルゲストとして登壇。ルンインくんは舞台挨拶中、一貫して流暢な日本語で挨拶。劇中で賢次とジュンが顔を合わすシーンはなく、青柳とルンインくんはこの日が初対面となったが、青柳は「パパだよ」と照れくさそうに語り、ルンインくんも「やっと会えて嬉しいです。(青柳は)カッコいいです」とニッコリ。SABU監督はオーディションを経てのルンインくんの起用について「何人かに会ったんですが、(ルンインくんは)目が暗いんですよ(笑)。超暗い! でも突然、(オーデションの場で)カンフーをやりだしたりして、きょとんとしました。その落差がいい」と称賛。この日も、壇上でルンインくんはカンフーを披露し、客席からは大きな拍手が送られていた。

S__12484702

S__12484704

『MR.LONG/ミスター・ロン』
12月16日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開中
監督・脚本:SABU
出演:チャン・チェン 青柳翔 イレブン・ヤオ バイ・ルンイン
配給:HIGH BROW CINEMA

【ストーリー】 ナイフの達人・殺し屋ロン。東京、六本木にいる台湾マフィアを殺す仕事を請け負うが失敗。北関東のとある田舎町へと逃れる。日本語がまったくわからない中、少年ジュンやその母で台湾人のリリーと出会い、世話好きの住民の人情に触れるうちに、牛肉麺(ニュウロウミェン)の屋台で腕を振ることになる。屋台は思いがけず行列店となるが、やがてそこにヤクザの手が迫る……。

Ⓒ2017 LiVE MAX FILM / HIGH BROW CINEMA